ギフテッドの子は「発達の段階」がみんなと違うことがある
ギフテッドの子どもを理解するとき、知能の高さだけを見ていては不十分です。
大切なのは、その子の発達の進み方を見ることです。
発達には、一般的な段階を順に踏んで成長していく「定型発達」と、発達の進み方に個人差や凸凹が大きく見られる「非定型発達」があります。
定型発達の子は、言葉、社会性、感情の調整、集団行動などを、ある程度年齢に沿って身につけていきます。もちろん定型発達の中にも個人差はあります。得意不得意もあります。少し早い子、少しゆっくりな子もいます。
一方、非定型発達の子は、ある能力は非常に高いのに、別の能力の発達がゆっくりだったり、集団生活の中で困りごとが出やすかったりします。発達障害と診断される子もいますが、診断名がつくかどうかだけが重要なのではありません。
ギフテッドの子も、この非定型発達に近い姿を見せることがあります。
知的能力は高い。大人びた発言もする。けれど、同年代の子との関係がうまくいかない。集団のルールになじめない。感情のコントロールが難しい。先生や友だちとの関係で傷つく。
こうしたことが起きるのです。
ここで保護者が苦しむのは、「頭がいいのに、なぜこんなことができないのか」という矛盾です。
でも、知的な発達と社会性の発達は、同じ速さで進むわけではありません。
難しいことを考えられる子が、人間関係も同じように上手にできるとは限りません。
大人と議論できる子が、同級生との休み時間をうまく過ごせるとは限りません。
私は、ギフテッドの子を見るときには、「この子は何歳相当か」という単純な見方ではなく、「どの力が早く育ち、どの力がまだ支援を必要としているのか」を見ることが大切だと考えています。
ギフテッドの子は、未熟なのではありません。
発達の進み方に凸凹があるのです。
その凸凹を責めるのではなく、理解すること。
そこから、子どもへの支援は始まります。