アイデンティティのための恋愛(続き)
昨日の続きです。アイデンティティのための恋愛は、もともと十代によく見られるものでしたが、最近では、20〜40歳代でもこの恋愛パターンに陥る人が少なくないようです。要するに、相手の評価(愛情)で自分がどの程度の価値がある人間なのかを知ろうとするわけで、本人は立派な恋愛だと思っていますが、実際には、相手を愛しているわけではなく、自分の価値が知りたいだけなのです。では、アイデンティティのためではない、本当の恋愛とはどのようなものでしょう。大野氏は、次の6項目を挙げています。・相手に条件を求めず、ありのままを好きになる。・自分のことだけを考えるのではなく、相手のこと、ふたりのことを考える。・ありのままの自分を、相手に出すようにする。・精神的に支え合う存在になるよう意識する。・今だけではなく、将来のふたりのことに思いを馳せる。・「ドキドキするから好き」という時期を越えて、「安心感や信頼感を持てるから好き」へ移行することを喜ぶ。要するに、本当の恋愛をするには表面的なステータスにとらわれるのではなく、本質的な意味で相手を好きになること、そして、そのためには自分に対する自信が必要だと言うことです。かなり前に見たあるテレビドラマで、結婚を控えた男性が相手の女性から、幼なじみの親友を結婚式に呼ぶな、今後、友達も止めろと要求されていました。彼は一旦受け入れるんですが、後で気が変わり、そんな要求をするのなら結婚を止めると宣言します。当然ですね。一度受け入れたことが信じられない。惚れた弱みでしょうが、あやうく将来の方向性が決まってしまうところでした。これに類したことを結構聞きます。しかし、こんな要求をす
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