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胃がん術後に食事再開 医師の指示を守らずダンピング症候群を起こした68歳男性

【患者情報(架空事例)<患者> ・68歳 男性 <主疾患> ・胃がん(幽門側胃切除術施行) <入院の経緯> ・健診で胃の異常を指摘され、精査の結果ステージIBの胃がんと診断 ・転移なしのため、根治目的に幽門側胃切除術を実施 ・術後は経過良好で、術後第5日より食事を再開(流動食) <既往歴> ・高血圧 <現在の状態(術後7日目、食事再開2日目)> ・医師からは「少量ずつゆっくり食べるように」「食後はしばらく横になるように」と指示されていた ・しかし朝食時に「お腹が空いていたから」と五分粥を短時間で一気に食べてしまった ・食後15分ほどで、強い動悸・冷汗・めまいを訴える ・顔面蒼白で「気持ち悪い…心臓がドキドキする…」と訴える ・血圧84/50mmHg、脈拍116回/分、SpO₂ 97%(室内気) ・ベッド上に臥床させ、点滴対応にて症状は30分ほどで軽快 ・医師より早期ダンピング症候群と診断 ・本人は「まさかこんなにしんどくなるとは思わなかった。怖くなった」と話し、以後の食事に対し不安な表情を見せている
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高齢者の転倒・転落リスク

高齢者の転倒・転落リスクは加齢に伴う身体的・精神的な変化に深く関連している。転倒リスクをアセスメントするための要点について解説する。1. 筋力・平衡感覚の低下加齢による「筋力の低下」や「平衡感覚の維持困難」は、立位や歩行時のふらつきに繋がる。特に足元の不安定さが増し、転倒リスクが高まる。また、「反射神経の低下」により障害物に対する反応が遅れ、転倒防止のための瞬時の動作が難しくなる。2. 起立性低血圧と血圧変動「起立性低血圧」があると、立ち上がった際に急激な血圧低下が起こり、めまいから転倒に繋がりやすい。これにより、日常生活の動作が常に危険を伴う状態となる。3. 視覚・聴覚の変化「視力低下」や「聴力低下」によって周囲の状況が把握しにくくなり、環境の変化や障害物に対する危険察知力が低下する。その結果、安全な歩行や動作が難しくなる。4. 認知機能の低下と指示の理解力低下認知機能の低下が進むと「指示が入らない」状態が生じ、医療者からの注意喚起を理解できないことが多くなる。そのため、事故防止のための安全対策を十分にとることが難しい。5. 睡眠の質の低下と不眠高齢者は「メラトニンの低下」により不眠がちとなり、さらに病院や施設といった環境の変化が「不安・ストレス」を引き起こす。夜間の睡眠不足は昼間の活動に影響し、ふらつきや転倒リスクを高める。睡眠障害を解消するための睡眠薬が処方される場合も多いが、腎機能低下により薬の代謝が遅く、「薬効が朝方に残る」ことでふらつきが増し、転倒リスクがさらに増加する。6. 自尊心や介助の拒否「介助を受けたくない」「自尊心が傷つけられたくない」といった心理があると
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看護学生のための情報収集①「考え方」

はじめにこんにちは、看護学生のみなさん。日々の実習、本当にお疲れさま。疲れ果てて寝る間も惜しんで勉強している日々、体力的にも精神的にも大変なことが多いと思います。でも、その努力が必ず自分の力となり、患者さんを助ける看護師としての基盤を築くものだから、どうか自分をいたわりながら頑張ってほしい。今回は、実習で受け持つ患者さんの情報収集のコツをまとめてみました。情報収集は、看護計画の立案や適切なケア提供のためにとても重要なステップです。しかし、多くの看護学生にとって「どこから手をつければいいのか」「何を重要視すべきなのか」が分かりづらいことも多いはずです。そんな時に役立つポイントをいくつか紹介します。1. 受け持ち患者の背景に注目するまず最初に、患者さんの基本情報や生活背景を理解することが大切です。年齢、性別、職業、家族構成などの背景を知ることで、患者さんの生活スタイルや価値観を想像しやすくなります。また、これらの情報は看護介入の際にどのようにコミュニケーションをとるべきかの指針にもなります。2. 主要な疾患の病態生理を押さえる患者さんが持っている疾患について、その病態生理を理解することはとても重要です。そのためには教科書に戻り、疾患の基礎を復習しましょう。その病気が身体にどのような影響を与え、どんな症状が現れるのかを押さえておくことで、実習中に患者さんの状態を理解しやすくなります。3. バイタルサインの変化を読むバイタルサイン(体温、血圧、脈拍、呼吸など)は、患者さんの状態を反映する重要なデータです。ただ数値を記録するだけではなく、その変化を読み取ることが重要です。例えば、血圧が高
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「自尊感情」「自信」「自己肯定感」などがどのように相互に作用し、「不安」「自尊感情の低下」「社会的孤立」「役割・生きがいの喪失」へとつながるか

患者の精神面や社会面において、「自尊感情」「自信」「自己肯定感」などがどのように相互に作用し、「不安」「自尊感情の低下」「社会的孤立」「役割・生きがいの喪失」へとつながるかを理解することは、患者の心身の健康維持や支援計画を立案する上で非常に重要である。自尊感情と自己肯定感 自尊感情とは、自己の存在価値を肯定する感情であり、自己肯定感は自己を価値あるものと認め、自分を受け入れる力を指す。自尊感情が高まると、自己肯定感が高まると同時に、自信の向上が期待できる。反対に、自尊感情が低下すると自己否定的になりやすく、自信の喪失や自己肯定感の低下が引き起こされる。自信と無力感、ストレス 自信とは、自己の能力や価値を信じる感覚であるが、それが失われると「無力感」を引き起こしやすくなる。患者が困難な状況に直面しているとき、自分にはそれを克服する力がないと感じることでストレスが増し、無力感が強まる。これが長引くと、患者はさらに自己肯定感を失い、心理的な負のスパイラルに陥る可能性がある。喪失感と孤独 喪失感は、自分にとって大切なものや役割が失われたときに感じる感情である。患者が「自尊感情」や「自己肯定感」を低下させたまま、社会とのつながりが希薄になれば、「孤独」を感じることが増える。これは社会的なサポートが不足し、支えがないと感じることで強まる。また、孤独感は他者との交流を避ける行動を助長し、ますます社会的孤立が進んでいく。不安、社会的孤立、役割や生きがいの喪失 これらの心理的要因が絡み合うと、「不安」感が増し、孤立感が強まり、社会とのつながりが断たれることで「社会的孤立」が起きる。また、役割や生
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#統合失調症・陽性症状改善後も病識が乏しく職場復帰を焦る30代男性の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:34歳 男性・主疾患:統合失調症(発症5年目・今回2回目の入院)・既往歴:大学卒業後に就職。入社2年目に被害妄想・幻聴などの陽性症状が出現し、初診断。外来治療継続していたが自己中断。・生活歴:実家暮らし。両親と同居。社会的役割(職場復帰)へのこだわりが強い。<現病歴・入院経過>・3か月前より幻聴・不眠が再燃。再入院。・リスペリドン導入後、2週間で症状は沈静化。入院3週目現在は情緒安定し、作業療法にも参加中。・ただし、「入院を続けると立場がない」「もう仕事に戻れる」と繰り返し発言。病識が乏しい状態。【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(病識の欠如と焦燥感の背景機序)統合失調症は、大脳辺縁系や前頭葉の神経伝達物質(特にドパミン系の過活動)が関与し、幻聴・妄想といった陽性症状を引き起こす慢性精神疾患である。本患者も初診断から約5年が経過しており、症状の波がある経過の中で、自己判断による服薬中断・再燃を繰り返すパターンが形成されつつある。現在は薬物療法により陽性症状は沈静化しているが、症状が軽快すると「自分はもう治った」と思い込みやすい傾向がある。これは統合失調症にしばしばみられる**病識の障害(insightの欠如)**によるものであり、前頭前野機能の障害によって自己評価や現状認識が正確にできない神経学的背景が関与している。さらに本患者は30代という働き盛りの社会的役割を重視する年代であり、「職場での立場・責任・将来への不安」などが強いプレッシャーとして作用している。この焦燥感が「早く復帰しなければならない」という過度な義務感や焦りとなり、病気の理
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脳梗塞後の左麻痺・嚥下機能低下・便秘を呈している高齢男性の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:81歳 男性・主疾患:右中大脳動脈領域の脳梗塞(発症から12日目)・後遺症:左片麻痺(下肢>上肢)、軽度の構音障害・既往歴:高血圧、脂質異常症、慢性便秘(下剤使用歴あり)・生活歴:妻と二人暮らし。入院前は杖歩行で近所の買い物が可能なADLを維持。<現病歴・経過>・12日前に自宅で発症し救急搬送。t-PA適応外で保存的加療を実施。意識清明であるが、左片麻痺が残存し、ベッド上中心の生活。<嚥下機能>・誤嚥リスクのため「トロミ付き飲料」+「やわらか食」対応中。摂取量は良好だが、水分量は1日700〜800mlと少なめ。<排便状況>・入院後の自然排便は少なく、排便間隔が空く。排便時に疲労と残便感を訴える。腹部膨満感あり。蠕動音減弱。下剤使用で排便あり。<活動状況>・ベッドからの移乗・トイレ動作は全介助。左下肢の筋力低下が著明。リハビリは立位訓練が開始されたばかり。<患者の反応>・便秘に対する不快感は強く、「出ないと気持ち悪い」と訴えるも、飲水や排便コントロールへの協力はやや消極的な様子。【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(便秘の機序と背景整理)本患者は、右中大脳動脈(MCA)領域の脳梗塞を発症しており、反対側の左片麻痺が生じている。これは、大脳の一次運動野(前頭葉)から出た運動神経が延髄で交差し、対側の脊髄前角を経て筋肉に伝わる経路により説明される。中大脳動脈はこの運動野を灌流する主要血管であるため、そこに梗塞が生じることで下肢>上肢の運動麻痺が顕著となる。同時に、この領域の障害は感覚野(頭頂葉)やブローカ野(前頭葉)にも及ぶ可能性があり、構音障害や
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急性胆嚢炎で入院、改善後に早期退院を主張する壮年期女性の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:55歳 女性・主疾患:急性胆嚢炎・既往歴:高血圧、脂質異常症(いずれも内服管理中)・生活歴:会社勤めの事務職。夫と二人暮らし。家庭内の家事は主に本人が担っている。仕事に強い責任感を持っており、繁忙期が続いている。<現病歴>・3日前より右季肋部の強い腹痛と発熱が出現し、救急外来を受診。画像検査で胆嚢腫大・壁肥厚・胆泥貯留を認め、急性胆嚢炎と診断され緊急入院。・抗菌薬投与と絶食管理により、現在は腹痛・炎症所見(CRP・WBC)ともに改善傾向。絶食後3日目で、食事も重湯から再開。<現在の状況>・全身状態安定。バイタルサインも落ち着いており、微熱も解熱傾向。食事摂取も良好で腹痛は消失。・ただし、本人は「もう退院したい、これ以上休めない」と繰り返し訴え、早期退院を強く希望している。<言動・反応>・医師や看護師の説明に対し「大丈夫です」「痛みもないし、動けます」と反復し、慎重な経過観察の必要性を受け入れようとしない。・「私がいないと職場が回らない」「このくらいで入院しているわけにはいかない」といった発言が多く、疾患の重症度や再発リスクに対する認識が浅い。<家族状況>・夫は通院や送迎には協力的だが、病状への理解は浅く、「本人が元気なら帰ってもいいのでは」と退院に前向きな発言がある。【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(早期退院希望の背景と病態整理)本患者は胆嚢炎の急性期に対して絶食・抗菌薬による保存的加療を受け、症状は速やかに軽快した。しかし、「症状の改善=治癒」と早計に解釈しており、再発・悪化リスクや胆嚢内の炎症が完全に鎮静化していないことへの理解が不十
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統合失調症の慢性期患者で孤立が進行しつつある事例

【患者情報(架空事例)】・患者:48歳 男性・主疾患:統合失調症(発症から約20年)・既往歴:入退院歴あり。今回で3回目の入院、現在8か月目。主に陽性症状(幻聴・被害妄想)により生活困難となり長期入院へ移行・生活歴:独身。両親は高齢で、面会はほとんどなし。「家族との連絡は必要ない」と話す<病棟状況>・慢性期閉鎖病棟で治療中。薬物療法は継続中であり、幻覚・妄想の顕著な出現はないが病識に乏しく、「自分は病気ではない」と語る・服薬は自発的でなく、「飲まないと退院できないから」と不本意な態度を見せる・「見張られている」「記録されている」といった被影響体験様の発言が時折見られる<生活・交流状況>・日中は決まった場所(窓際やベッド)に座り、単調な生活を送る・他者との交流はほとんどなく、話しかけられれば返答するが、自ら会話を始めることはない・レクリエーション・作業療法には一切参加せず、「くだらない」「子どもの遊び」と否定的な発言・看護師・スタッフとも一定の距離を保ち、接触場面では緊張や疑念がうかがえる【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(孤立進行に関わる因子) 本患者は統合失調症の慢性経過にあり、陽性症状は一時的にコントロールされているものの、病識が乏しく、服薬や治療に対する内在的動機づけがみられない。 「自分は病気ではない」「見張られている」といった他者不信の念が根強く、これが対人交流の回避や活動への拒否につながっている。 生活は単調で決まりきったパターンが続いており、環境や人との相互作用が乏しい。刺激のない生活は、外界への興味関心をさらに低下させ、孤立の固定化を招いている。 また、
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過度な安静がもたらす呼吸機能への影響

病気やケガの後に「安静」をとることが勧められることが多い。しかし、過度な安静が長期化すると、逆に健康を損なうリスクが高まることをご存知だろうか?特に呼吸器系においては、過度な安静により肺や気道が十分に機能せず、最終的に呼吸機能が著しく低下することがある。この現象は「廃用症候群」とも呼ばれ、酸素の供給が低下してしまうメカニズムは複雑である過度な安静が与える呼吸への影響過度な安静により横になっている時間が長くなると、身体は酸素を必要としなくなり、疲労感も得られないため、肺胞や気道が十分に使われない。この状態が続くと、気道分泌物(痰や粘液)が滞りやすくなり、肺胞や気道の柔軟性が低下することで、通気性が悪化し、換気障害が引き起こされやすくなる。結果として、ガス交換が効率的に行えなくなり、ガス交換障害が生じるリスクが高まる。また、程よい疲労感が得られないことで不眠のリスクも高まり、さらに炎症が起こりやすくなり、肺炎の発症に繋がる可能性もある。過度な安静、すなわち廃用症候群によって呼吸機能が低下する機序には、他にも以下のようなパターンがある。横隔膜と呼吸筋の萎縮過度な安静状態が続くと、呼吸筋(特に横隔膜)の活動が減少し、筋肉が次第に萎縮する。横隔膜が弱まると呼吸の深さが低下し、十分な換気が行われず、酸素供給が低下する。このため、二酸化炭素の排出も不十分となり、呼吸機能が低下してガス交換が障害されやすくなる。肺の換気血流比の不均衡長時間安静にしていると、重力の影響で肺の下部の血流が増える一方、換気が不足し、肺全体で換気と血流の比率(換気血流比)が崩れる。この結果、肺胞での酸素と二酸化炭素の交
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看護過程 見本 テンプレート 【随時更新】

2026年2月15日現在
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ベッド時間長期化と生活環境の問題から自宅に帰れない高齢者の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:79歳 男性・主疾患:早期胃がんに対する腹腔鏡下胃部分切除術(術後20日目)・既往歴:高血圧、前立腺肥大症、慢性便秘・生活歴:妻と2人暮らし。築40年の戸建て住宅に在住。室内は段差が多く、トイレや浴室、階段昇降にも不便がある。手すりなどの福祉用具は未設置。<入院経過>・術後の経過は良好で、創部や消化器症状、栄養状態は安定している。治療はすでに終了しているが、術後の安静期間が長かったため、離床や歩行の再開が遅れた。・現在は杖歩行が可能だが、歩行距離は病棟内30〜50m程度に限られ、階段昇降や外出レベルの動作は不可能。<活動状況>・トイレや洗面などの動作も見守りが必要。ベッド上で過ごす時間が長く、活動量が著しく低下している。日中の覚醒も不安定で、疲労感を訴える場面が多い。・「退院できるならしたいけど、自信がない」「家の階段は無理だと思う」と、退院に対する不安を口にしている。<家庭環境と支援状況>・妻は同年代であるが、腰痛を抱えており、継続的な介助は困難。家の改修や福祉サービス導入については「退院が決まってから考えよう」と準備が進んでいない。・訪問看護・介護保険申請・地域包括支援センターなどの連携は未着手。【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(自宅復帰困難の背景機序)本患者は術後の身体的安静期間が長期化したことにより、筋力低下と持久力の低下が進行し、身体機能の著明な低下をきたしている。加齢に伴い筋肉量が減少しやすい(サルコペニア)背景に加え、ベッド上生活の継続は廃用症候群を招きやすく、結果としてADL全般が低下している。さらに、在宅環境には段差・階
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肝硬変で入院、軽度肝性脳症後に改善するも皮膚症状と感染リスクが残る高齢男性の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:78歳 男性・主疾患:肝硬変(原因:C型肝炎ウイルスによる肝炎の遷延化)・既往歴:高血圧、糖尿病、食道静脈瘤(治療歴あり)・生活歴:妻と二人暮らし。元会社員。近年は体力低下により屋外活動は減少傾向。<現病歴>・入院2日前より会話内容の不明瞭化、無表情、反応の鈍さが出現し、血中アンモニア上昇から軽度肝性脳症と診断され入院。・ラクツロース内服および点滴による支持療法を実施し、2日で会話・表情ともに改善傾向を認める。<身体状況>・意識清明。ADLは自立レベル。・皮膚および眼球結膜に黄疸を認め、軽度腹水の貯留あり。腹部は膨隆し、皮膚が張っており乾燥と掻痒感が顕著。・掻き壊しにより腹部に引っかき傷が多数。入浴不可で現在は清拭のみ対応中。<患者の反応>・「だいぶ良くなったからもうすぐ退院だ」と発言し、病状への楽観的な見方がうかがえる。・掻痒に関しては「我慢できない」と自覚があり、夜間の掻破行動も観察されている。【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(皮膚トラブルと感染リスクの背景整理)肝硬変とは、肝炎などを背景に肝細胞が壊死・再生を繰り返し、線維化が進行して肝機能が著しく低下した状態である。この状態では胆汁の産生・排泄も障害され、胆汁成分(特に胆汁酸やビリルビン)が血中に滞留し、皮膚や粘膜に沈着する。特にビリルビンが皮膚の末梢神経を刺激することで、掻痒感(かゆみ)が生じるとされている。また、胆汁酸も皮膚へ移行することで、神経線維を直接刺激し、かゆみを助長する可能性がある。さらに、肝硬変によりアルブミンの合成能が低下すると、血管内の水分保持が難しくなり、浮腫
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川崎病で入院し、強い不安とストレスを抱えている8歳児の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:8歳 男児・主疾患:川崎病(完全型)・既往歴:特記事項なし。これまで入院歴はなく、市販薬対応のみ。・生活歴:両親と3人暮らし。普段は活発で、学校や友人関係も良好。<現病歴>・3日前から38.8〜39.4℃の発熱が持続。初期は「いつもの熱」として家庭で経過観察していたが、発疹、眼球結膜充血、口唇紅潮、四肢末端の腫脹、頸部リンパ節腫脹の5症状が揃い、川崎病と診断され入院。<治療状況>・IVIG(免疫グロブリン大量静注)とステロイド点滴が開始。現在も発熱が持続しており、安静が指示されているため行動制限がある。<患児の反応>・点滴・採血・診察などすべてに対して過敏に反応し、看護師を警戒する態度が顕著。入院決定時は強く拒否し、「帰りたい」「なんでこんなことされるの」と泣き叫ぶ場面があった。現在も入院理由に納得がいかず、不安定な様子が続いている。<心理的状況>・食欲低下、テレビや本への関心も乏しく、ベッド内で無気力に過ごす時間が長い。母親の付き添いがない時間帯は特に情緒不安定になり、看護師への拒否が強まる傾向がある。【アセスメント・分析・解釈】■原因・誘因(心理的ストレスの背景と病態整理)川崎病は中小動脈に全身性の血管炎を引き起こす原因不明の疾患であり、主に乳幼児〜学童期に発症する。本患児は「完全型」とされ、5つの主要症状が揃ったことで診断・入院がなされた。本疾患に対する治療は、急性期に免疫グロブリン(IVIG)とステロイドを早期に投与することで冠動脈瘤形成のリスクを下げることが目的である。そのため、入院直後から侵襲的治療・検査・点滴が集中する。さらに高熱や
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情報収集② 情報収集をする際に考えること~「丸写し」はやめよう~

情報を収集しながら記録を進める際には、問題を整理し全体像を明確にすることが重要であるが、最初からすべてを正確に把握する必要はない。まずは全体像をざっくりと捉え、そこから問題をいくつか(例えば4つほど)イメージしながら情報を集めると良い。以下のような段階的な視点で情報を捉えていくことが効果的である。全体像の把握と問題のイメージ 初めは、全体の状況をざっくりと捉えることから始める。細かいところにこだわるよりも、まず大まかな状況やパターンを見て、問題の候補をいくつか挙げることが重要である。この段階では、目の前のバイタルサインや検査値をただ機械的に書き写すだけではなく、どのような傾向が見えるかをイメージしながら記録することが大切だ。無駄な書き写しに時間をかけるよりも、全体像を掴み、そこから優先的に確認すべき問題を選び出すことに注力する。必要な看護の選定 次に、全体像とイメージした問題から、現状に応じた看護の優先順位を決めていく。この段階では、具体的なケアやサポート方法について考え、患者のニーズに合わせたアプローチを組み立てていく。例えば、疼痛が主要な問題であれば、それに対する緩和ケアを検討し、適切な介入策を優先的に立てる。このように、最初に浮かび上がった問題に対して具体的にどのような看護が必要かを考えることが、質の高いケアにつながる。現在の問題に至った原因の分析 次に、問題の背景や原因を過去に遡って分析する。原因を明確にすることで、問題に対する適切な対策を講じることができる。ここでのポイントは、患者の生活背景や心理的な要因なども視野に入れ、ただ目の前の事実だけでなく、複合的な要因を検討
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#全身の筋力低下による活動量の低下、体重減少に関連した 褥瘡リスク状態

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#気管支喘息で入院中、睡眠パターンが乱れている6歳児の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:6歳 男児・主疾患:気管支喘息(急性増悪)・既往歴:2歳頃より喘鳴発作あり。風邪を契機に再発傾向・生活歴:両親・弟との4人暮らし。日中は保育園通園、夜間は母親と添い寝の習慣あり<入院経過>・喘息発作で救急受診後に入院。吸入・点滴治療を受け、現在はSpO₂ 97〜98%、咳嗽軽快・酸素・点滴治療はすでに離脱済みで、呼吸状態は安定している<行動・心理状況>・母親の付き添いは日中のみ。夜間は不在のため、毎晩「帰りたい」「ママがいい」と涙ぐむ・夜間は入眠に時間がかかり、22時以降まで眠れないことが多い・日中の眠気・うたた寝もあり、睡眠-覚醒リズムが乱れている・病棟生活への順応に時間がかかり、「もう帰れるんじゃない?」「夜は寝たくない」と訴える場面もある【アセスメント】■原因・誘因(睡眠パターンの乱れに関わる因子)本患児は喘息急性増悪により入院しているが、現在は呼吸状態が改善しており、直接的な身体的苦痛や呼吸苦は軽減している。しかしながら、夜間における母親の不在と、病棟という非日常的環境がもたらす不安感の持続が、入眠困難および睡眠の質の低下を招いていると考えられる。普段、家庭では母親と一緒に就寝しており、「安心できる添い寝」の習慣が確立していたため、病棟の一人寝・看護師の交代制によるケア対応では情緒的な安定を得にくい状態となっている。特に就学前の児では、自律性が育つ一方で**「見捨てられる不安(separation anxiety)」**が顕著に現れる時期であり、入院という分離状況そのものが精神的ストレス要因となりやすい。また、睡眠不足や夜間の不安が継続す
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#急性左心不全による心拍出量低下とガス交換障害がみられる高齢患者の事例

【患者情報(架空事例)】・患者:86歳 男性・主疾患:急性左心不全(心原性肺水腫)・既往歴:高血圧、慢性心房細動、僧帽弁逆流(軽度)、2型糖尿病・生活歴:妻と二人暮らし。屋内での生活は自立していたが、発症1週間前から倦怠感と食欲低下が出現<現病歴と治療経過>・夜間に起坐呼吸を伴う呼吸困難が突発的に出現し救急搬送・心房細動(頻脈)、SpO₂ 86%、両側肺うっ血像・心拡大・BNP上昇を認め、急性左心不全と診断・酸素3L/分投与中でSpO₂ 91〜93%、依然として呼吸困難が強い・フロセミド持続静注、ニトログリセリン貼付、β遮断薬・ジゴキシン投与中・体重1.8kg減少、尿量増加傾向あり・肺音の改善は乏しく、夜間は頻繁に起き上がる<観察状況>・ファーラー位保持、口唇チアノーゼ軽度、顔貌疲弊・会話可能だが咳嗽が出現、「横になると息苦しい」と訴え【アセスメント】■原因・誘因(心拍出量低下およびガス交換障害に関わる因子)本患者は基礎疾患として高血圧、心房細動、僧帽弁逆流を有しており、これらが長期的に左心機能へ負荷を与えてきたと推察される。今回の急性左心不全は、頻脈性心房細動によって拡張期の心室充満が不十分となり、心拍出量(CO:Cardiac Output)の低下を招いたものと考えられる。左心系のポンプ機能が破綻することで、左心室に血液が滞留し、左房→肺静脈→肺毛細血管系へとうっ血が波及した結果、肺胞内へ水分が漏出(肺水腫)し、ガス交換面が水で覆われる状態となっている。これがPaO₂の低下、SpO₂の低下、および呼吸困難感の主因である。特に「横になると苦しい(起坐呼吸)」という症状は、臥位
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「アセスメントが浅い」と言われたときに見直したい3つのポイント

実習記録を提出したあと、指導者から「アセスメントが浅い」「情報を並べただけになっている」「患者さんの全体像が見えない」と言われた経験がある方は、決して少なくないと思います。情報収集はしっかりしているのに、そこからどう考えを進めればアセスメントになるのか分からない。調べた病態の知識を書いても、なぜか患者さんの状態や看護問題に結びつかない。こうした相談を受けていると、知識が足りないというより、集めた情報をつなぐ順序が整理できていない場合が多いと感じます。今回は、「アセスメントが浅い」と言われたときに、まず見直したい3つのポイントを紹介します。1.事実と解釈を分ける最初に見直したいのは、「患者さんから得た事実」と「その事実から考えたこと」が、記録の中で分かれているかです。たとえば、次のような情報が集まったとします。- 食事摂取量が5割- 昨日より体重が減っている- 食事中に疲労を訴えているここまでは観察できた事実です。この情報だけを書いて終わると、「情報を並べただけ」と受け取られやすくなります。アセスメントでは、ここから一歩進めて考えます。- 摂取量が低下している背景には何があるのか- 疲労や呼吸状態が食事に影響していないか- 摂取量の低下が続くと、体力の回復にどう影響するか「食事摂取量5割、体重減少あり」で終わるのではなく、「食事中の疲労によって十分な摂取が難しく、摂取量の低下が続けば体力の回復に影響する可能性がある」と考えをつなげることで、情報の意味が伝わりやすくなります。記録を読み返したときに、検査値や症状の説明だけで終わっている箇所があれば、「この情報から、この患者さんに何が
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骨転移による癌性疼痛 安楽が得られずつらさを抱える59歳女性

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うつ病で長期入院 社会復帰をあきらめた58歳男性

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今まで大きな病気をしたことがない人が初めて入院する際、ショックや不安が大きくなる

「今まで大きな病気をしたことがない人が初めて入院する際、ショックや不安が大きくなる」という現象の機序は、以下のような心理的・生理的なプロセスが関係している。1. 健康に対する自己イメージの揺らぎこれまで病気や入院を経験していない人は、「自分は健康である」という自己イメージを無意識に持っている。このイメージが長年にわたって維持されることで「自分は病気とは無縁だ」「自分の体はしっかりしている」といった根拠のない安心感が生まれる。しかし、初めての大きな病気や入院を経験すると、その「健康である」という自己イメージが崩れ、「自分も病気になるのだ」という現実に直面する。この自己イメージの揺らぎがショックを引き起こし、強い不安を生む。2. コントロール感の喪失健康であることで普段の生活が不自由なく送れる場合、「自分の健康は自分で管理できる」というコントロール感がある。しかし、大きな病気や入院が突然のようにやって来ると、健康に対するコントロール感が崩れ、「自分の体を自分ではどうにもできない」という無力感に襲われる。このコントロール感の喪失が、恐怖や不安をさらに増大させる。3. 未知の状況に対する不安初めての入院は、手続きや検査、治療などの一連の流れが未知のものであるため、これに対する不安が大きくなる。経験したことのない医療行為や病院での生活に対する知識がないため、「どのような治療が待っているのか」「生活がどのように変わるのか」といった不安が増幅される。未知の状況に対しては、自分では予測や対処がしにくく、コントロール不能なものとして受け止めるため、強い不安感を引き起こしやすい。4. 病気や死への
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股関節骨折術後 深部静脈血栓症 82歳女性

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先天性心疾患の手術を控え 不安が強い 14歳男子中学生

#手術による恐怖、将来への影響に関連した 不安
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うまくいかない看護学生 4選

看護学生の中には、うまくいかない原因がいくつかある。個人差はあるものの、特に以下の4つが代表的な原因であると思う。今回は、それぞれについて詳しく見ていきたい。1. 変なプライドがある看護の現場では、謙虚な姿勢がとても大切だ。しかし、学生の中には「自分はこれくらいできる」「すでに知識がある」という変なプライドがある場合がある。このプライドが、指導者や周りのアドバイスを素直に受け入れられない原因になっていることが多い。看護は座学だけではなく、現場での実践が大切な職業だ。自分がわからないことを認め、柔軟に吸収していく姿勢がないと、成長が止まってしまう。どんなにベテランになっても、学び続ける姿勢が必要だと肝に銘じてほしい。2. 話を聞かない患者の訴えや指導者の言葉をきちんと聞かない学生もいる。看護では、患者の話をしっかり聞くことで、症状や生活背景が見えてくる。その小さな情報がケアのヒントになることが多い。しかし、「自分が知っていることだけで十分」と思ってしまうと、貴重な情報を見落としかねない。また、指導者のアドバイスやフィードバックを無視してしまうと、それも成長の機会を逃すことになる。まずは相手の話に耳を傾け、観察することが看護師にとって基本のスキルであることを忘れないでほしい。3. 会話のキャッチボールができない看護の現場は、患者との会話やスタッフ同士のコミュニケーションが欠かせない。話を聞き、返事をする。会話のキャッチボールがうまくできることは、信頼関係の構築やチームワークに直結する。しかし、「返事が適当」「相手の話を受け取らない」といったコミュニケーションのスキル不足があると、現
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