#気管支喘息で入院中、睡眠パターンが乱れている6歳児の事例

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【患者情報(架空事例)】
・患者:6歳 男児
・主疾患:気管支喘息(急性増悪)
・既往歴:2歳頃より喘鳴発作あり。風邪を契機に再発傾向
・生活歴:両親・弟との4人暮らし。日中は保育園通園、夜間は母親と添い寝の習慣あり

<入院経過>
・喘息発作で救急受診後に入院。吸入・点滴治療を受け、現在はSpO₂ 97〜98%、咳嗽軽快
・酸素・点滴治療はすでに離脱済みで、呼吸状態は安定している

<行動・心理状況>
・母親の付き添いは日中のみ。夜間は不在のため、毎晩「帰りたい」「ママがいい」と涙ぐむ
・夜間は入眠に時間がかかり、22時以降まで眠れないことが多い
・日中の眠気・うたた寝もあり、睡眠-覚醒リズムが乱れている
・病棟生活への順応に時間がかかり、「もう帰れるんじゃない?」「夜は寝たくない」と訴える場面もある

【アセスメント】

■原因・誘因(睡眠パターンの乱れに関わる因子)
本患児は喘息急性増悪により入院しているが、現在は呼吸状態が改善しており、直接的な身体的苦痛や呼吸苦は軽減している。
しかしながら、夜間における母親の不在と、病棟という非日常的環境がもたらす不安感の持続が、入眠困難および睡眠の質の低下を招いていると考えられる。

普段、家庭では母親と一緒に就寝しており、「安心できる添い寝」の習慣が確立していたため、病棟の一人寝・看護師の交代制によるケア対応では情緒的な安定を得にくい状態となっている。
特に就学前の児では、自律性が育つ一方で**「見捨てられる不安(separation anxiety)」**が顕著に現れる時期であり、入院という分離状況そのものが精神的ストレス要因となりやすい。

また、睡眠不足や夜間の不安が継続すると、日中の眠気やうたた寝が生じ、概日リズムの乱れ(昼夜逆転)を助長する。これがまた入眠困難を引き起こすという悪循環に陥っている。

■成り行き(放置した場合の予測経過)
・睡眠時間の不足 → 昼間の集中力・活動性の低下
・情緒不安定・泣き・不機嫌 → 看護師の声かけにも反応低下
・昼夜逆転の進行 → 入院生活への適応遅延
・精神的ストレスの蓄積 → 喘息再発の誘因にもなり得る
・退院後も「入院=怖い場所」のイメージが固定 → 医療不信や受診回避傾向へ

■看護の方向性(睡眠パターン安定のための支援)
・夜間の安心感を得られるよう、ぬいぐるみ・毛布など「自宅から持ち込める安心アイテム」の活用
・母親の不在時間について、患児に分かる言葉で繰り返し丁寧に説明し、不安軽減を図る
・入眠前の声かけや絵本読み聞かせなど、一定のルーティン化による「入眠儀式」の構築
・夜間環境の調整(照明・音・ナースコールの近接など)による安心感の確保
・日中の活動性を確保することで、自然な眠気を引き出し夜間睡眠に誘導
・「寝ないといけない」という押しつけではなく、子どものペースに合わせた柔軟なかかわりを重視

【関連図・全体像】

・母親の夜間不在
→ 見捨てられる不安 → 情緒不安定・夜間不眠
→ 睡眠時間短縮 → 昼間の眠気・うたた寝
→ 昼夜逆転傾向 → さらに夜の入眠が困難に

・入院環境(非日常)+付き添い不在
→ 安心感の欠如 → 睡眠の質低下
→ 入眠儀式が崩れる → 睡眠パターンの乱れ長期化

・精神的ストレスの継続
→ 病棟生活への順応遅延 → 喘息再燃リスク上昇

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