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【小説】水中庭園

 水のなか 小さな小さな箱庭に  透明少女は暮らしてた  無色な壁 静かな世界に  小さな少女は暮らしてた  小さな少女 小さな世界を知っていた  硝子の世界を知っていた でも  外側のことは 何にも知らない  だって 硝子の住人は  世界の外のことなんて  興味も何もないのです 澄んだ流れ 穏やかな水  少女の柔らか 触角の髪  ふわり ふわり  水の風が吹いている  ふわり ふわり 撫でていく  無菌にみえる空の上  ひらり ひらり  透明な木の枝 その上にきっと あるのでしょう  茶色い落ち葉の果実たち  ひらり ひらり  ひらり ひらり  水の空気が 揺らすから  あっちへ こっちへ 戸惑った  くるくる くるくる  果物の匂い  あっちへこっちへ 振りまきながら 漂う匂い  少女のもとに  ふわりふわり  ふわりふわり  その匂いを 捉えた  ひゅっと飛び  その落ち葉の果物を抱える 十本の肢で  とげのような 細い細い足は  果物の檻 鍵のない檻になる  もう果実は 水のなか  くるくる くるくる  踊れません 弧を描く水 緩やかに  少女は  あっちへ つつつ――  こっちへ つつつ――  涼やかな濃密度の空のなかを  少女の細やかな触角  時に跳ね上げ 寝かせ撫でさせ  踊り子のよう  鮮やかにひとつ まわったら  お気に入りの舞台裏――岩と木で作られた  そこへといそいそ 入りこんだ 揺れる水面 光の空  陰の内側から見る 晴れ渡る景色  眩しく ただ眩しく  混乱する目の奥が  不快感をすぐに 憧れへと上書きする 天の恵み 大切に食べる少女  現れる青い影 
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王子さまの恋みくじ♡(その7完結回) :くまのボンザ

(前回までのあらすじ・・・前回が半年前なので書いておきます♪)  こんにちは、くまのボンザだよ! 占い喫茶《花きゃべつ》は、目下しっかり者のうさぎパネラと、ぼくとで何とか切り盛りしている。  元々あまり儲かっていない店の主、占いのお師匠さんである花きゃべつはしばらく留守である。  ころなという流行り病のせいで、喫茶店も潰れかけ細々と続けていたところ、お師匠さんはとなり村まで行ってしまい帰ってきていない。【まかない飯のパンケーキ食べ放題】という条件で、僕たちはお留守番をしているというわけ。  占いの方は{りもーと装置}である紫色の珠を用いて乗り越えている。珠の向こうからお師匠さんの声が聞こえてくるのだ。それでいつしか{肥り過ぎて転がった方が早いという状態を通り越し、とうとう真ん丸の紫の珠になってしまった}という噂まで出ている。  それでも、お師匠さんはそれを聞いて 『間違いないねぇ。ほとんど似ているもん。あ~、ころなのせいで肥ったからね♪』 とか笑ってサボっているままだ。だいえっとに赴いたが、向こうでゴロゴロしているようでもある。  そんな田舎のひなびた喫茶店に、突然!  {適齢期だが、非リア充だ}という理由で、この国のイケメン王子さまが『恋みくじ』をしてもらいたいとご降臨あそばされたのであった。 恋みくじ占いは、{出会いのシチュエーションを可能性・幸運度でランキング形式とし、お伝えする}もので、すでに第4位まではお伝えし、コーヒーブレイクしていた。 「いや~、長いコーヒーブレイクだったね、半年くらいの時間がわーぷしたかのような長さだ(笑)。  もう、お腹いっぱいだよ、
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次のサービスの概略が決まった

次のサービスは購入者の事実を元に童話風の物語を製作することだけど、概略が決まった。後はサンプル作品の製作をしなければいけないけど、物語を4000文字前後に収めるのは難しいものです。文字数の制限がなければ比較的書きやすいけど、4000文字の短編となると構成段階で熟考が必要です。次のサービスの需要がどれだけあるかはわからないけど、一作一作心を込めて製作したいと思います。
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王子さまの恋みくじ♡(その6) :くまのボンザ

   ・・・ドラゴンは、ぼくたちを見据えたまま一歩下がるように見えた。  いや、違う。後ろ足の膝を緩め、力を溜めたのだ。  ごつごつした岩肌のような皮膚から、ぎりりときしむ音が聞こえるかのようだ。  来るッ!  次の瞬間、大きく口を開けたかと思うと、極大の炎が迸るッ!  閃光! うわあぁぁぁぁ~、 つい目をつぶったぼくたちは、  ぼくたちは、。。。  ぼく、あれ? あれれ?  ぼくは、揺すぶられていた。 「おいおい、ちょっと。いきなり、うたた寝なんてしないでくれよ」 と文句を言うけど、お育ちの良いせいなのか王子さまは、あくまでも優しい。   一瞬、王子さまの笑顔のアップに見とれてしまっていたぼくは、あわててよだれをぬぐって 「す、すみません」 と言って、あわてた。 「そ、そうだ。こ、コーヒーブレイクにしませんか?」 「いや、キリが悪いよ。せめて、ベスト3の手前で切ろうよ、さ、次、次!」 「は、はい、かしこまりました」 (ドラムロールを想像してね)ドゥルルルルル、ジャーン。 「そして、第6位は【社会活動】です。『杖のクィーン』のカードが逆位置で出ました」 「うわぁ、うちの母上にそっくりな絵だ。しかも逆位置じゃないか、あまり良い意味じゃないんだよね?」 「畏れ多くも宮廷人物カードですからね、悩んだのですが、6位に置きました。 『杖のクィーン』は、優しく大らかな、人気のある女王様ですよ」 「だけど、逆転してるから、がみがみ言ってきそうだよね、ひとの後ろから。  やっぱりタロットカードって正位置が良い意味、逆位置が悪い意味なんだものね?」 「そうとも限りません。絵
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王子さまの恋みくじ♡(その5) :くまのボンザ

(ドラムロールを想像してね)ドゥルルルルル、ジャーン。 「そして、次こそは王子さまにふさわしいシチュエーションでございます。  第8位は! 【舞踏会で】です。『聖杯の7』が正位置で出ました」  やった~!  舞踏会と言えば、華やかなパーティ!  いよいよ、王子さまの恋みくじが正統派になってきたぞ!  そう思って、ぼくはわくわくしてきた。  だけど、王子さまは、そこまで嬉しそうじゃなかった。 「舞踏会か。嬉しいな、うん、...ちょっとだけ」  そして、そうっと小さなため息をついた。 「お客さんがたくさん来て、ごちそうがいっぱい出てきますよね?」「うん、それはそう。  でもさ、ぼくはずっと舞踏室にいなきゃいけないんだよ?  不公平ではいけないと思うからね、ほとんどすべてのお客さまにご挨拶をして、ダンスのお相手もおつとめしなくてはね。  ごちそうをのんびりと楽しむ時間はあまりないかな。ダンスがメインだからね」 「うわぁ」 「それより、このカードは面白い絵だね。  7つの聖杯に様々な物が入っているという、贅沢な絵のカードだね」 「はい、たくさんの素敵なものがあるのですが、まだまだ漠然としたものがたくさんあるという意味です。一つの夢に絞り切れないというイメージですね」 「なるほどね~、舞踏会は、まさに豪華絢爛だからね。  あ、あと、この絵の感じで思い出したんだけど。  これは、忘れ物がかりの召使いが、倉庫で物を探している絵にも見えるねぇ」 「舞踏会には、ちゃんと忘れ物がかりさんがいるんですね」 「うん、きちんとしたおもてなしのためには必要だし、せっかくいらしてくれたお客様のためにも
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王子さまの恋みくじ♡(その4) :くまのボンザ

 王子さまは、『聖杯の5』をじっと眺めて、小さくため息をついた。 「王子さまは、【お見合い】は、お嫌いですか?」 「いや、すごく嫌だというわけではないんだけど、ちょっとぞっとしたんだよね、」 「はあ、、、そうなんですか」  王子さまがおっしゃるのは、こういうことだった。  シャンピニオン大臣が自分の娘をお見合いさせようと画策し、そのまねをポルチーニ大臣がまねして、って、ちょっとしたブームになっていったらしい。  プラナス卿(王子さまの側近の、あの外で待たされている人の名前だそうだ、)がさばききれないくらいの書類を、それぞれの偉い方が偉そうに置いていった。  それで、お仕事が増えてしまったそうだ。  いつものお仕事だって大変なのに。  そして、それらのお見合いをもしも全部、本気でセッティングするとなると、向こう半年は、王子さまのホリディをすべてぶっつぶさねば予定が入れられないくらい、だとか。 「ホリディは、一番たいせつだから」  ですよね。  ちなみに王子さまだけでなく、もちろん側近のプラナス卿以下、何名もが休日出勤になるらしいので、ちょっとした災難かもしれない。 「ま、まぁ、ここが最下位でしたからね、そんなブラックな予定になるのなら、おすすめできませんね」 「うん、とりあえず、一人とお見合いしたら、次の人とはお見合いしないわけにはいかなさそうだし、なんとなれば、みんな自分を一番にしてくれって言ってうるさいんだよ。  だから、いっそ全然やらないってことにしておくよ。運が悪かったってことにして。  恋みくじでは、最下位で出て良かったかもしれない」 「そうですね、他
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王子さまの恋みくじ♡(その3) :くまのボンザ

   3日後のお昼に、王子さまが今度はもっとラフな普段着でお越しになった。小さな喫茶店というのがお気に召したそうで、 「とてもくつろげるよ、ここ」  とおっしゃって、お供は全員、外で待機ということになった。  側近の人は、パネラとぼくが王子さまをたしなめてくれないかなぁ~、自分も一緒に聞きたいな~という目をしていたが、ぼくたちは知らん顔をしていた。  お昼はランチがお得なので、ランチをお出しする。  森のきのことアローザ牧場のハムを使ったクリームパスタ、サラダ(にんじんときゃべつ)、フルーツヨーグルトとミニサイズパンケーキ(チョコとオレンジと生クリーム)セットをチョイスされた。  とーくるーむの個室で、ぼくは王子さまと共に紫の宝珠を操作した。そんなことをしなくてもお店は貸し切り状態だったのだが。 これが、『お人払いをっ!』てやつだよね?  パネラはうさぎだが一応女の子なので、王子さまはぼくを指名してくれていた。それに、ぼくの方が紫の宝珠の扱いになれているのだ。 あとたぶん、ぼくの方が口がかたいと思ったのだと思う(暴露本、もとい、このにっきのことは内緒にしておこう、このにっきを読んだ人がもしもいたら、王子さまにはどうかご内密におねがいします)。 ☆ 「12の星座ホロスコープは、わかりますか?」 「うん、星占いのやつだね、とりあえず知ってる」 「1年で12の星座を太陽が巡ります。これは運命の輪の形にも通じていますので、ずらっと12枚のカードを楕円形に並べて占います。そして、真ん中に、、、、」  テーブルいっぱいに様々なカードが並ぶと、なかなか壮観なのだ。そして
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王子さまの恋みくじ♡(その2) :くまのボンザ

「花きゃべつどのが、となり村の魔女の館に囚われたまま、帰ってきていないというのは、まことなのか?」  と王子さまは開口一番、真剣におたずねになられた。  開口一番と言ってもずいぶんと経ってからだけど。  さすがは王子さま。 お行儀がいいみたいで、パンケーキ(モーニングサービス)をもぐもぐしたままの状態では何もお話にならなかったので、ぼくたちはドキドキワクワクしながら、ずっとお言葉を待っていたのだけれど。  ちなみに本日のモーニングサービスのメニューは、甘くないパンケーキとリヨネーズポテトとにんじんサラダとチーズ、それからブルーベリーソースがけのヨーグルトだった。  どれもお気に召したご様子で召し上がったので、ぼくたちはほっとして、そもそもの王子さまのご用件のことと、お師匠さんのことをすっかり忘れていた。  それで、その質問はちょっとした不意打ちになった。 「あ、ええ、まあ」 「はい、間違いなく」  ぼくたちの声は、あまりそろっていなかった、残念ながら。  実は、これにはちょっとしたお師匠さんの秘密が関係しているのだが、それはまたのちほど。 「となり村というのは、どこにあるのか?」 「この森の奥を抜けて、ドラゴンの支配する深い谷を越え、天に届くような岩山(そこには獰猛なワシがいっぱいいる)を抜けたところの先にございます」  と、ぼくは大真面目に説明をした。  王子さまは腰に細身の剣を佩いておられるが、後ろに控えた部下がドラゴンソード級の槍を持っているのを、ぼくはちゃんと見ておいた。 かっこいい! 他にどんな武器があるのかな?  この後、王子さまの冒険譚が始まる!
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王子さまの恋みくじ♡(その1) :くまのボンザ

昨日までの雨が止み、朝からウキウキしていた。 ぼくのおしごとは、朝いちばんに、床をモップでふき掃除。 うさぎのパネラは、朝ごはんの支度。 お師匠さんは、今やとなり村に行ったっきり。 そのおかげでパンケーキにメープルシロップをかけ放題なのだ。ケチでうるさいお師匠さんがしばらくいないせいで、ぼくはいつもより太ってしまった。 パネラがにんじんサラダばかり作るのもいけないと思う。味気がないからパンケーキを余計に食べたくなってしまうのだ。 そんなパネラが、新しい情報を聞きこんできた。 立派な馬車が村の向うの山の坂を下っているのを、かっこうがさっき見たという。 もしかしたら、と僕らは察した。 お師匠さんに会いに来るのかも? お師匠さんはここいらじゃ有名、但し、町まで行くとほぼ無名に等しい、なまけ者のタロット占い師なのだ。 それでも、きれいなお姉さんが恋占いにやってくる。そして、そのきれいなお姉さんを目当てにお兄さんもコーヒーを飲みにやってくる。 ここは、森の入口にある喫茶店、名前は《花きゃべつ》だ。 お師匠さんは、自分の占いにひかれてお客が来ると思っているが、はっきり言って、ちょっと違うかもしれない。 この人、パンケーキを焼くのが上手なのだ。そして、ぼくは二番目に上手。パネラは、全般的になんでも上手でしっかり者。 だからぼくは、お師匠さんの古くさい占いよりも、パンケーキのおかげで店が繁盛していると思っている。 圧倒的に注文が多いんだもの。 僕らが期待していた通り、馬車はお店の前で止まった。 「いらっしゃいませ」×2。 パネラの高音とぼくの低音のハーモニーがきれいに揃
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