ある差を無くすと、別の差が気になるようになります。
貧富の差を無くすとどうなるかというと、ルックスの良し悪しで並べるようになります。誰と交際してもみんな貧乏なのだから、せめて見た目の良い人間と付き合いたいと思う。
今回は、この差を順に埋めていったらどうなるかを考えていきます。
まず見た目格差が埋まったらどうなるか。みんなカッコいい、かわいい。見た目年齢の差もなくなります。
このあとの残る格差に例えば年齢格差になります。容姿と収入がみな同じなら、若い方が寿命が長い、体力もある、と。
年齢の格差を埋めるには、日本では新築・築浅に価値があるがヨーロッパでは古いほうが価値が高いのような、認識の転換が必要になってくるかと思います。もしくは不老になるか、限りなく健康寿命が延びるとか、でしょうか。
実は年齢格差よりも、性格格差、精神性格差のほうが目立ってくるのではと個人的には思います。見た目格差を全世代が一気に克服するとすればバーチャルの世界だからです。(美容整形はお金が必要なので、できる人とそうでない人での格差があるでしょう)
私は(今でも人生経験は少ないのですが)人生経験が浅いときには「性格は自由に変えられる」という考えを持っていました。しかし、その認識は間違っていたと今では思います。
私たちが性格だと認識しているものは、言い換えれば優先順位です。例えば、病気をしたら身体を労われるになります。自分の身体に対する優先度が上がることで意思決定が変わり、それが性格が変わったように他の人には見える。
その優先順位が変わることが性格が変わることだとすれば、なかなか優先順位を変えられる人が案外少ないということです。
変化を恐れて動けない人は、時間の優先順位が低いのだと思います。人生あっという間だと考える人は、例えば内向的な気質であっても、外へ目を向けて動きますし、一人ではなにもできないことが理解できていれば、人間が苦手でも良好な関係を広げようとします(いずれも私のことです)。
年取って丸くなったと思う人でもよく観察すると単純に体力が無くなったことによって優先順位が強制的に入れ替わったのでしょう。
そういった体力の衰えによる性格の変化を除けば、意外と性格を変えられるというのはどうやら難しいみたいです。よっぽどの経験をしたところで、被害者の立場になれば変わる必要はないのですから。
性格や精神というと分けて考えると複雑になってしまうので、ひとくくりに意識格差という名前にしておきましょう。
色んな事を自分事として変化を選べる人間と、被害者としてのポジションで変わらずにいる人とで、意識のきめ細やかさは変わります。そして成長し続けてきた人には、両者の違いが分かります。
意識は見えないものなので、意識の良し悪しに気づけない人と気づけている人で別れ、コミュニティが分断していきます。意識偏差値が高い人と低い人では、互いに居心地が悪くなるので一緒にはいられないのです。
意識という言葉と分かりにくいのでここだで性格という言葉で変えるなら、性格のいい人同士でいい感じに生きて、性格の悪い人同士では貶め合って生きる、みたいな感じでしょうか。お互いにそれが気持ちの良い世界で、この地上に天国と地獄が存在するということにもなります。
格差を埋め続けて行きつく先は意識の差となり、意識の差を世界が克服するとおそらく「差自体を生かし楽しむ」ようになるのではないかと思います。それが天国の在り方なのでしょう。
話を見た目格差に戻すと、見た目の良い男女が子孫を残し続けると、見た目が良い子供が生まれる確率が上がるので、なにもしなくても遠い未来では美男美女だらけになるのかもしれません。美的基準がどう変わるかにもよります。ただ聞いた話によると、顔のバランス自体は遺伝は決まらないらしいので、それも分かりませんね。
差自体を生かし楽しむというは、分かりやすい例では、日本昔話の桃太郎ではサル犬キジの三匹がそれぞれの違いを生かして鬼を退治します。また料理で辛口が好きな人もいれば甘口が好きな人もいるような感じです。
差にない世界というのは、この世界を例えば平均値50点、中央値20点の世界とするなら、ひとまず平均値60点中央値60点くらいに持ってくることでしょか。
差のない世界を作ることが現世界にいる我々の共通した使命であるならば、仕事は三種類に分かれるでしょう。
①格差を埋める仕事
②価値観を逆転させる仕事もあります。
③そうした仕事ができるようにするためのインフラを整える仕事
①格差を埋める仕事では、例えば収入格差を埋めるマネーリテラシー教育、教育格差を埋める塾、健康格差を埋める医者、見た目格差を埋める美容整形外科、仕事を楽にするエンジニアなど。
②価値観を逆転させる仕事は、世界観を売るアニメーターや漫画家、価値を生み出すマーケッター、新たなカッコいいライフスタイルを提示するアーテイストやモデルなど
③インフラの仕事は、インターネット通信や交通や飲食などの生活の基盤を支えるものです。
この先必要とされる仕事というのは、この三種類に集約されていくような気がします。どの仕事であってもAIを活用することにはなりそうです。