語源シリーズ第4弾へようこそ!
前回の「tract(引く)」シリーズ
では、
🎯 attract(引き寄せる)
💥 distract(引き離す)
📉 contract(引き縮める)
といった単語を、「引く= tract」という共通の語源から紐解いていきました。日本で「トラクター」と言いますが、あれは「何かを引っ張るもの」ということなんですね。もう無意識に日本語を使っていれば、自動的に英単語学習になっている状態です。
今回は、“目で見る”という人間の根本的な行動に関係する語源…
👉 spect(見る)
を掘り下げてみましょう!
🌟 spect の語源は?
この spect は、ラテン語の
“specere”(スペケーレ)= 見る、観察する
に由来します。
「見る・注目する・観察する」などの意味を中心に、さまざまな英単語が派生しています。
「見せ物」を意味する「スペクタクル(spectacle)」や「目で見える範囲」を意味する「スペクトラム(spectrum)」なども、このラテン語起源の単語です。
📘 覚えるポイント
「spect = 見る」という基本イメージを意識すると、知らない単語も連想しやすくなります!
👀 1. inspect = を調べる、を検査する
in-(中を)+ spect(見る)
🔎 inspect = をよく調べる、を点検する、を検査する
例:The teacher inspected the students' homework.
先生は生徒の宿題を点検した。
🧠 ポイント: 「中までしっかり“見る”」→ 詳しく調査するイメージ!
空港の税関検査の制服を着た検査官の肩のところについているマークに inspector とあったのを見たことがあります。「カバンの中を目でよく見る人」というニュアンスが一瞬で感じられるマークでした。
🎩 2. respect = に敬意を払う、を尊敬する
re-(再び)+ spect(見る)
誰かを再び見てしまう。それだけ「一目置く」存在だということですね。
例:I respect my parents deeply.
私は両親を深く尊敬している。
🧠 ポイント: 相手を「改めて見る」= よく見て価値を認める → 敬意を持つ!
🕵️ 3. suspect = 疑う、容疑者
sus-(下に、ひそかに)+ spect(見る)
🚨 suspect = 疑う(動詞)/ 容疑者(名詞)
例:The police suspected him of theft.
警察は彼を窃盗の容疑で疑った。
🧠 ポイント: 「それとなく見る」→ 怪しいと“にらむ” 感覚!
この「下」を意味する sus- は subway や submarine の sub と似ていることから覚えやすいと思います。「を持続する」という意味を表す sustain という単語がありますが、これも縁の下の力持ちが縁の下から何かを支える感じがしますね。support の sup も同様です。
🖼 4. perspective = 視点、遠近法、考え方
per-(通して)+ spect(見る)
🎨 perspective = 視点、観点、ものの見方
例:Try to see things from a different perspective.
別の視点から物事を見てみよう。
🧠 ポイント: 「通して見る」→ 遠くを見渡す → 視点・考え方の広がり!
👻 5. spectacle = 壮観、見世物
spect(見る)+ -acle(~できるもの)
🎆 spectacle = 壮観、目を引くもの、光景
例:The fireworks show was a magnificent spectacle.
その花火大会は壮大な光景だった。
🧠 ポイント: 「見ることができるもの」→ 圧倒的な“視覚体験”!
🧠 覚えた単語が、物語になる。
🌟 inspect
"She inspected every detail, as if truth were hiding in plain sight."
彼女はすべての細部を調べた。まるで真実が目の前に隠れているかのように。
🤝 respect
"He bowed not from fear, but from deep respect carved by years of wisdom."
彼は恐れて頭を下げたのではない。長年の知恵によって刻まれた、深い敬意からだった。
🚨 suspect
"In the silence, he became a suspect—not because of what he did, but because of what he saw."
沈黙の中で、彼は容疑者になった。自分の行動ではなく、目撃したことのせいで。
🎨 perspective
"She changed the painting, not the colors, but the perspective—and suddenly, it made sense."
彼女は絵を変えた。色ではなく、視点を。そして突然、それは意味を持ち始めた。
🎆 spectacle
"The sky lit up in a spectacle that made everyone forget the darkness behind them."
空は光に満ち、皆の背後にあった闇を忘れさせるような光景となった。
✨ 次回予告(語源シリーズ⑤)
次回は…「mit(送る)」を深掘りします!
🚀 submit(を提出する)
📤 transmit(を送信する)
🕊 admit(を認める)
🧳 emit(を放出する)
🎫 permit(を許可する)
など、「送る・通す」から展開する英単語たちを物語とともに見ていきましょう!