理不尽なのに、その場で言葉が出てこない理由 フリーズして、後から出てくるのはなぜ?
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理不尽なことを言われたのに、
その場では何も言えなくてフリーズしてしまう。
でも帰ってから、
「あの言い方はおかしかった」
「本当はこう言いたかった」
と全部分かってくる。
むしろ後からの方が、
言葉がどんどん出てくる。
気づいたら一人で反芻して、
怒りや違和感が消えなくなる。
本当はもう考えたくないのに、
無視したいのに、
どこか引っかかって頭から離れない。
—
これ、
「その場で思いつかなかった」わけではなくて、
“その場で止めていた”可能性があります。
—
たとえば、
相手の反応が怖い、
空気を壊したくない、
関係を悪くしたくない。
そういう前提があると、
本音よりも先に
「どうすれば安全か」を無意識に選びます。
だからその場ではフリーズする。
でも感じていた違和感や怒りが
消えたわけではないので、
後から出てくる。
—
さらに、
時間が経ってから
相手の思惑に気づくこともある。
「ああ、そういうことだったのか」
と分かった瞬間、
余計に悔しさや怒りが強くなる。
—
そしてそこから、
自己分析が止まらなくなる。
なんであの時ああしたのか、
どうすればよかったのか。
頭の中で考え続けてしまう。
—
でもこれは、
ただ考えすぎているのではなくて、
“そうやって一人で何とかしようとしてきた”
積み重ねでもあるかもしれません。
—
「他人は誰も助けてはくれないんだからね」
そんな言葉を受け取っていたとしたら。
誰にも頼らない、
自分で何とかするしかない、
迷惑をかけてはいけない。
そういう前提で生きることになります。
—
だから、
人一倍、自分に厳しくなる。
ちゃんとしなきゃ、とストイックになる。
その一方で、
他人のことは許す。
自分のことは後回しにする。
—
そして、
本音を閉じ込めて、
頭でねじ伏せて、
“自分が悪いことにする”ことでその場を乗り切る。
—
それは、
その前提を壊さずに
生き延びるためのやり方でもあったのかもしれません。
—
もし、
これまで当たり前だと思ってきた考え方の中に、
親の都合や、親自身が抱えていた苦労、
そういったものが含まれていたとしたら。
それをそのまま引き受けて、
生きてきた可能性もあります。
—
子どもの頃は、
親との関係を崩すことが、
とても大きな不安につながることもある。
だから、
違和感があってもそれを認めるより、
自分を抑える選択をすることもある。
—
それは、
自分を守るための
とても自然な反応です。
—
ただ、
その前提のままだと、
自分を後回しにすることが当たり前になり、
少しずつ自己肯定感が下がっていく。
そして、
“自分を大切に扱わない関係”を
受け入れやすくなることもある。
—
頭では、
「言った方がいい」
「頼ってもいい」
そう分かっていても。
行動が変わらないのは、
意志が弱いからではなくて、
前提がそのままだからです。
—
人は、
どれだけ理解しても、
前提が変わらない限り、
同じ選択を繰り返しやすい。
—
もし、
「分かっているのに変えられない」
そんな感覚があるとしたら。
それは意志の問題ではなく、
これまでの前提が影響している可能性もあります。
—
こういった前提は、
一人で考え続けるよりも、
整理しながら見ていくことで、
少しずつ見え方が変わることもあります。
電話で一緒に言語化していく形で、
整理をサポートすることもできます。
—
その場で言えなかったことも、
後から気づけることも。
どちらも、
これまで自分を守ってきた反応の一部かもしれません。