大人の成長段階③老年期について考える 

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 老年期とは60歳以上のことをいいます。「仕事を引退し、子育てから解放され、自分のためだけに生きようとする時期である。」と言われてますが、果たして、どうでしょうか?

 年を重ねるごとに人生いろいろ。多様性も高まりますので、「老年期」の特徴を一括りにするのは難しいと思います。仕事を引退されている方もいますが、イキイキと仕事をされている方もいます。経済的に仕事をせざるを得ない方や、身体的な衰えに悩まされながら懸命に仕事をされている方も多くいらっしゃいます。

 子育てから解放されても、介護問題を抱えておられる方や、お子さんが自立されていない方、深刻な引き籠り状況にある方も多いのではないかと肌で感じてます。必ずしも自分のためだけに生きられる時期とは限りません。

 しかしながら、老年期に共通するのは「死」という人生の重大テーマから逃れることが出来なくなる点です。壮年期よりももっと深く、自分の人生を振り返る時期になります。

 体力的な衰えを感じる時期でもあり、身体的な衰えをきっかけに、気持ちも弱気になり、絶望感を感じやすくなる傾向がありますので、注意が必要です。

 この時に、重要なことは、自分の人生が素晴らしく、充実したものであったと肯定的にとらえることができるかどうかになります。

 自分の歩んできた道を認めること。素晴らしく、充実してきたことに感謝し、自分の人生を幸福感と結びつけるプロセスが重要になってきます。

 気持ちが弱気になっている時には、「あの時こうしていたら…」「もっと早い時期からやっておけば…」といった後悔の念が溢れてくるかと思いますが、幸せだった昔の記憶や、自分がイキイキと過ごしていた記憶は必ずあるはずで、そういった昔の幸せや充実感を蘇らせると自分の人生に肯定的な意味を見出し、精神的な元気を取り戻すことが出来ます。

 生まれた瞬間から人間は死に向かって生きているものです。そう受け止めて、残された人生である「今日を」どう生きようか考え続けていくことが大切だと思います。

 自分らしくどのように生きるか?

 老年期に限った話ではなく、すべての大人が考え続けて、成長していくことなんだと思います。

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