「真夏の物欲」
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小説
【鉄道模型】
8歳の時の夏休み母親の仕事は
食事宅配の仕事をしててこの仕事が
お盆の時が1番忙しく休みが取れず
どこにも連れてってくれなかった
なので俺は本屋巡りをして立ち読みし
店内で大笑いして店員を呆れさせ
そんなの全く気にせず立ち読みを続け
1人遊びに明け暮れるしかなかった
このとき本屋で鉄道模型の本を見つけ
読むと精密な作りの電車の写真と
凄い街のジオラマが載ってて感動し
鉄道模型が猛烈に欲しくなる
( ゚д゚)ホスィ…
しかし売ってる場所が銀座だし
値段も凄く高くて手に入れられず
俺は仕方なく諦めて本屋に行き
鉄道模型の本を読みあさってしまった
本屋に通った訳は鉄道模型が欲しくて
でも手に入れられないからせめてもの
写真を見て満足して我慢しようとし
よだれを垂らしながら立ち読みしてた
結局それでも欲しい気持ちが治まらず
それどころか更に欲しくなってしまい
それ処かいつか必ず買うと決断して
余計欲しい意欲が増してしまう
なので来年まで待ちお正月がくれば
お年玉をもらえるし出かけられるし
ついでに東京の玩具屋に寄ってもらい
そこで絶対買おうと計画を立てた
(ΦωΦ)フフフ…
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【ジオラマ】
数日後友達から電話があり
家に遊びに来ないかと誘われて行くと
友達の父親の趣味買った鉄道模型を
ジオラマにした物があるからそれで
遊ばしてくれる事になった!
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
行ってみると4畳半いっぱいに広がる
鉄道模型のジオラマの風景が広がり
生まれて初めて見る実物の鉄道模型に
俺はとても感動してしまった!
このジオラマは山を紙粘土で制作し
そこに緑の粉を巻いて草にして
木は模型専用の木をたくさん植えて
民家はプラモを置いて再現してる
∑(゚Д゚)スッ、スゲー!!
そしてさっそく遊ぶ事になると
たくさんの種類のNゲージがあって
汽車や山手線やパノラマカーなど
その種類に興奮が治まらなくなった
その中から俺はパノラマカーを選び
早速レールに乗せて走らせてみると
意外にも操作が難しくてカーブの時
きちんと減速しないと脱線した
電車を操作する物もダイヤル式で
回すとスピードが出て戻すと減速し
それでうまく速度調整しないと
現実と同じで事故ってしまう
トンネルの中で電車が脱線すると
取り出すのが大変で棒を突っ込み
押し出さないと取れず面倒だから
事故らないように慎重に遊んだ
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【モデルガン】
その後も鉄道模型が欲しくてたまらず
もしかしたら販売し始めてると思い
僅かな希望を抱き玩具屋に通ったが
全く販売される気配が無かった
しかしプラモデル売り場に行くと
金ぴかのモデルガンが販売してて
その銃は本物そっくりでビックリし
弾も真鍮製でまさに実銃だった!
そこで俺は手に取ってみてみると
この銃は材質も作りも弾薬も全て
本物と同じ作りになってるけど
弾が飛ばない仕組みになってる
その代わり火薬が弾に入ってて
打った衝撃が再現され更に火花が散る
リアルな表現の本物そっくりな物で
これも凄く欲しくなってしまった!
でも対象年齢が15歳以上と書いてあり
それが納得いかなかった俺は店員に
「何で俺は買えないの?」と聞くと
「危険だからだよ」と言われた
どう危険なのか聞いてみたら
「打った衝撃が強すぎて子供の体じゃ
吹っ飛ばされてしまうんだ」と言い
俺じゃ扱えないと断られてしまう
確かに持った感じとても凄く重くて
この2㎏位の銃が撃つ時吹っ飛ぶなら
俺なんて宇宙の彼方に飛んでく気がし
手に入れても遊べないのが悔しかった
ヾ(≧Д≦)ノクヤシイ