国語講師のひとり言「『君たちはどう生きるか』が楽しみ」

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コラム
『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。ですのでタイトルも「ひとり言」。日々の指導で気づいたあれこれを綴ります。』
宮崎駿監督の作品を熱心に観たのは、『となりのトトロ』までです。

一番好きなのは『天空の城ラピュタ』でしょうか。

「君たちはどう生きるか」と言えば、まずは吉野源三郎の小説ですよね。

小学6年生のとき、成績が伸び悩む私を見かねてか、「こんなの読んでごらん」と塾の社会の先生が水色の岩波文庫を貸してくれたのを覚えています。

ふだんマンガしか読んでいなかった私は、字がたくさん詰まった文庫本をまるまる1冊読み通すなどとても無理だと感じて、結局読まずじまい。

優等生のプライドから、「読んだふり」をして返しましたが、先生はおそらく「読んでねぇなこいつ」とお見通しだったのではないかと思います。

2018年に突如、原作の漫画版が大ヒットしたのは記憶に新しいですね。

そのときも結局読まず、今に至るも主人公が「コペル君」であることぐらいしか知りません。

読まずじまいの罪滅ぼしと言ったらおかしいですが、地上波でアニメ映画『君たちはどう生きるか』が放送されると知り、食指が動いたわけです。

『ラピュタ』や『ナウシカ』のような冒険活劇ではないようですし、観た人の感想を読むと「難解」と評価する人さえいます。

時間軸がねじれて、豊かなイメージがランダムにちりばめられたような作品なのでしょうか?

"こんな話"と要約しにくい物語なら、"なぜそうしたか"も含めて俯瞰で眺めると良いのかもしれません。

そもそも物語は"要約"して"把握"するものではなく、描かれる時空に身をゆだねて架空の世界を"味わう"ものでしょう。

今のところは米津玄師さんの主題歌を聞いただけです。ジブリと言えば久石譲さんの音楽と古い記憶で思い込んでいますが、今は違うのでしょうか?

いずれにせよ、ずいぶん久しぶりの宮崎映画の鑑賞になりそう。

感想があれば、このコラムにまた書きます。



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