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【重説専門店】田中エスクロー事務所の調査について

― 書類を渡すだけでは「調査」にはならない 不動産実務において「調査します」「うちで役所調査やります」という言葉はよく使われます。 しかし現場にいると、この「調査」という言葉の意味は、業者や担当者によって大きく異なっていることを強く感じます。 ここでは、当事務所における「調査」の定義と、実務上よくある誤解について整理します。 ■ 「調査します」の実態 他社さまから「調査はうちでやります」と言われることがあります。 ただ実際には、その内容が 登記簿 公図 建築概要書 台帳記載事項証明 といった既存資料の取得と提出にとどまるケースも少なくありません。 これらは重要な資料ではありますが、「調査」の全体像ではありません。 ■ 書類を集めることは「調査」ではない 当事務所の考え方では、資料の取得はあくまで「調査の一部」であり、「調査そのもの」ではありません。 なぜなら、不動産実務におけるリスクは資料の有無ではなく、情報同士の関係性にあるためです。 具体的には、次のような点です。 地番の整合性 面積の整合性 建物の時系列 増築・既存不適格の可能性 旧地番との関係 現地状況との齟齬 これらは単なる資料収集では見えてこない論点です。 ■ 調査とは「存在確認」ではなく「整合性の検証」 不動産調査で重要なのは、「資料があるかどうか」ではありません。 本質は次の一点です。 集めた情報同士および現地が、矛盾なく成立しているかどうか 例えば、次のようなズレです。 登記上の地番と台帳の地番が一致しない 土地面積と建物の敷地条件が整合しない 分筆・合筆の履歴と建築時期が噛み合わない 道路台帳と現況の幅員が一
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抵当権と根抵当権の違い

今回は久々の違いシリーズ。抵当権と根抵当権についてお話します。抵当権は不動産調査、取引に密接に係わってきます。抵当権は民法369条に定められています。抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。住宅等の不動産を金融機関からローンを組んで購入する際、そのローン(債務)の担保に購入不動産に抵当権が設定されます。買主は購入後、その不動産を使用(住むこと)、収益(賃貸すること)する権利があります。抵当権が設定されているとはいえ、所有は買主にあるのです。処分(売却)については抵当権を抹消することが必要になってくるため、売却資金でローンを完済出来るなどの条件があるため、勝手に処分は出来ません。買主がローン(債務)の返済を滞納した場合は抵当権者(金融機関)は他の債権者に先立って債権の弁済(不動産を売却もしくは競売にかけて)に充てる権利のことを言います。抵当権設定の有無は登記事項証明書で確認がすることができ、登記事項証明書は法務局で発行されています。登記事項証明書の権利部の乙区欄に抵当権設定の有無、原因、債権額、利息、損害金、債務者、抵当権者の項目に記載があります。乙区欄に記載がなかったり、記載はあるものの、下線のあるものは以前に設定はされていたものですが既に抹消事項であることを示しています。またローンを完済すれば抵当権の抹消手続きを行うことによって抵当権はなくなります。この場合の登記事項証明書には下線が入り、抵当権抹消の記載も入ることになります。住宅ローンを組んで住宅を購入する際は、借入する金融機
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側溝と法敷

今回は物件調査のうち、現地での道路幅員についてお話したいと思います。都市計画区域内と準都市計画区域内では、原則として「幅員4m以上の建築基準法上の道路に、間口が2m以上接道」していないと建築物が建築できないという接道義務があります。現地調査の際、前面道路の幅員を測る上で、今回のテーマである側溝と法敷(のりじき)というものがあります。法敷と書いてのりじきと読みます。側溝とは道路や敷地の雨水や用水路を排水するために設置する溝のことを言います。側溝の形状にはU字溝とL字溝があり、側溝を道路の幅員として含めることが一般的ではありますが、念のため、道路端にある側溝を含む場合と含まない場合を計測しておき、その後の役所調査で、道路幅員に側溝を含めるか否かを確認しましょう。また、側溝以外にも縁石や歩道がある場合もあり、側溝と同様、役所で含めるか否か確認します。法敷とは道路を支えている斜面の部分のことです。建物の敷地よりも高い所に道路があれば前面の法敷から向かいの法敷までが道路の範囲となります。但し道路の幅員としては法敷は含めません。一方水路は1mを超えるか否かで異なります。水路幅が1m未満であれば道路幅員に含め、1m以上であれば含めません。さらにもう一つ、暗渠(あんきょと読みます)はどうでしょうか。暗渠とは地下に埋設された管や水路のことです。暗渠の場合は道路幅員に含むのが一般的です。但し、各自治体によって取扱いが異なる場合がありますので、役所で確認しましょう。
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物件調査前の事前準備について

今回は物件調査をするにあたり、事前に確認しておくべき事項をお話したいと思います。皆さんは調査をする場合、物件の所在地を確認し、そこから市区町村役場や法務局の場所をネットで確認されると思います。ここの事前準備で調査対象の調査ポイントにどこまで気づくことができるかで、調査時に影響が出ます。物件調査にあたり、調査の為の準備は重要ですのでここでお話したいと思います。まず事前にグーグルマップで検索して対象地の周辺環境を確認します。ここでは接道状況、崖、墓地、空港、地上権、その他嫌悪施設の有無を確認しましょう。対象地の接道が国道か県道あるいは市道かをグーグルマップで検索します。逆三角形マークは国道、六角形は県道、市道は自治体ホームページ上の認定路線網図で確認します。事前に登記簿謄本が手元にあれば「土地区画整理」記載の有無を確認します。記載があれば「換地図」があるため、土地区画整理の窓口にも行く必要があります。同様に登記簿謄本に「国土調査」と記載があれば「成果図」があるため、成果図を所管している窓口に行く必要があります。また、地目が「田・畑」の場合は農業委員会へ行く必要があります。崖があり擁壁が設置されていれば、都道府県の建築安全条例が適用になる場合があります。開発行為で作られた擁壁なのか、工作物台帳の確認、造成工事記録の照会も必要になってきます。調査対象が建物の場合、昇降機設備、特定建築物、旧耐震建築物などを確認し該当すれば取得資料が増えます。法務局の登記情報提供サービスや区・市役所の公開情報などは、インターネット上である程度調べられるようになっています。インターネットに対応していない行政
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役所でのヒヤリング

市区町村の窓口でのヒヤリング(質問)のお話をします。今回お伝えしたいのはこの2つです。物件調査は1日で完結させる役所での質問は具体的な回答を貰う物件調査は確認する項目が多岐に渡ります。現地調査、法務局調査、役所調査、水道局調査、場合によっては土木事務所に遺跡調査会等にも足を運ぶこともあります。その担当部署が役所管内のケースもありますし、別館どころか役所とは距離が離れている場合もあり、思わぬところで時間をかけてしまい、1日でまわりきれない事態に陥ることがあります。私も新人の時は役所での確認漏れに会社へ戻る道中に気づき、再度引き返して調べたり、現地の調査が甘かった為、連日足を運んだりと結構失敗を経験しています。ましてや初めての市町村だと自治体によっては書類の名称が異なっていたり、担当部署名や場所が異なっていたりするので、事前の確認を怠ると開館時間に間に合わなくなります。これはベテランでもやりがちです。前もって調査個所を調べておいて、計画的に1日でまわれる様に事前準備をしっかり行いましょう。しっかりと事前準備を怠らなければ原則、どんなに複雑な物件でも1日で調査を終えることは可能です。但し、建築記載事項証明書等、自治体によっては即日発行出来ないものもあります。その際は事前に電話等で即日発行可能か確認しておきましょう。なぜ1日で調査を完了させる必要があるのかですが、それは効率が悪くなるからです。再調査となると調査漏れだけの確認をしたくても結局ピンポイントで確認したい内容に行き着きません。不動産会社の物件調査担当の方ならお分かり頂けると思いますが、役所窓口の方も同じ担当者とも限りませんし、
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住所と地番の違い

今回は住所と地番の違いについてお話したいと思います。 不動産の物件調査を行うにあたり、住所と地番という言葉を耳にします。皆さんは住所と地番の違いをご存じでしょうか。不動産業者の方々はご存じの方が多いかと思いますが、一般の方においては同じ意味なのではと思われる方もいるのではないでしょうか。結論から言うと住所と地番は異なります。まず住所についてですが郵便物や年賀状の送付先や目的地検索等で使われる番号のことです。住居表示とも言い、市町村が定めたものになります。日常生活で馴染みのある番号といえます。対して地番は土地に割り振られている番号のことで法務局が定めたものになります。ちなみに住所は土地の所在地に1つ割り振られているのに対して地番は1つに限りません。登記簿上、土地を示す単位を1筆(いっぴつ)2筆(にひつ)と数えるのですがそれが1筆に限らないのです。 どういう事かと言いますと・・ 住所は太枠全体を○○1丁目2-1の所在地としていますが、地番は太枠内に3筆割り振られている(場合によってはそれ以上の筆数)という状況が実際にあります。      実際の重要事項説明書内に「所在地(住所)」欄と「地番」欄があり・・ 所在地:〇〇1丁目2番1号 地番:〇〇1丁目252番地1、〇〇1丁目252番地2、〇〇1丁目252番地3 ・・といった表記になります。 上記の様に住所と地番の番号が異なることもあれば、住所と地番が同じ場合もあります。その理由として、住所はすべての市町村で導入されているわけではない為、地番が住所として使われている場合があります。 また建物についても同じことが言えます。この場合の違いは
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