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土用って何?季節の谷間の養生法

 ☀️ 土用とは?「土用(どよう)」とは、立春・立夏・立秋・立冬の前、約18日間を指します。つまり、1年に4回ある「季節と季節のつなぎ目」です。東洋医学では、自然界のすべてのものを「木・火・土・金・水」の五つの要素(五行)に分類して、季節の流れを読み解いていきます。春:肝(かん)夏:心(しん)秋:肺(はい)冬:腎(じん)このように、季節ごとに主に働く臓器があり、土用は「脾(ひ)=胃腸」が主役となる時期です。🌸 春から夏、夏から秋へとバトンをつなぐ「脾」の役割春になると、冬の間にため込んだ「陽気(ようき)」が身体の中で動きはじめ、肝 → 心へと気が上昇していく流れが強くなります。このとき、「脾(胃腸)」が元気に働いていれば、気の流れもスムーズで、身体も自然に夏のモードへ移っていけます。でも、脾の働きが弱いと…花粉症・めまい・鼻水・吐き気など「水」の滞り頭痛・関節痛・湿疹・皮膚炎・生理痛など「気血」の停滞といった不調が出やすくなるのです。🍚 胃腸が弱い人は特に大切な時期もともと脾(胃腸)が弱い方は、寒暖差の大きい春土用の時期に不調が出やすくなります。そのため、消化・吸収の良い食品温かくて胃腸にやさしい食品、発酵食品など胃腸に負担をかけない生活などを意識して、脾を整えることが大切です。 🛠 土を動かすのはNG?昔から、土用の期間は「土を動かす」ことを避けるべきと言われています。これは、五行で土用が「土」の季節とされるためで、土にまつわる作業が身体や気の乱れにつながると考えられているからです。でも、土いじりがどうしても必要な場合もありますよね。お酒をまいて土地の神様にご挨拶してから行う
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身体の中でおきる、気の巡りの「ベクトル」を味方に

風邪を引いたとき、あるいは体調を崩したとき、私たちの身体の中では一体何が起きているのでしょうか。東洋医学では、病気になったとき、ただ「悪い病原菌やウイルスを退治する」ことだけを考えるのではありません。「身体が自力で治ろうとする力(自然治癒力)」が今どちらの方向に向かって頑張っているかという、エネルギーの「ベクトル(方向性)」をとても大切にしています。身体が不調の原因(邪気)と一生懸命に戦い始めると、身体を動かすエネルギーや血液、水分は、一時的に「内から外へ」「下から上へ」と一気に集中し高まります。この集中し高まるベクトルこそが、身体が本来持っているシンプルな防衛反応であり、気の制御反応です。しかし、もし身体の表面(皮膚や肺などのバリア機能)が閉じたままだと、上に向かったエネルギーの行き場がなくなり、胸や頭のあたりで大渋滞を起こしてしまいます。例えるなら、「蒸し器の蓋(ふた)を閉めたまま、強火で沸騰させているような状態」です。東洋医学の古典には、この大渋滞を起こしたエネルギーや、媒体である水と血を、漢方薬を使ってどうやってスムーズに下へと受け流し、外へ出していくか、その合理的な「交通整理」の方法が詳しく描かれています。ここで大切なのは、「身体の自然治癒力が、今どちらの方向に動きたがっているか」を見つめることです。自然治癒力はすべてが自分の意思通りになるわけではありませんが、日々の過ごし方や身体の動かし方次第で、特定の範囲ではその巡りを応援してあげることができます。時々、漢方相談のなかで「四股(しこ)を踏む」ことをお勧めすることがあります。これは、今その方が飲んでいらっしゃる漢方薬
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原因不明の不調と身体をコントロールする気の存在

現代医学において、自然治癒力の全容はまだ完全に解明されていません。しかし私たちの身体には、生命を維持するために驚くほど精巧な「3つの自己防衛システム」が備わっていることが分かっています。それが、「守る(免疫)」「修復する」「保つ(ホメオスタシス)」という観点です。守る(免疫): ウイルスなどの外敵や体内の異常細胞を監視し、排除する。修復する: 傷ついた皮膚や内臓の組織を、自ら元通りに治していく。保つ(ホメオスタシス): 外の環境の変化に関わらず、体温や血液、水分量、血糖値などのバランスと秩序、 体内環境を常に一定に維持する。現代医学ではこれらをそれぞれ別のシステムとして捉えますが、東洋医学の視点を取り入れることで、この自己治癒の力をより分かりやすく、広い範囲で包括して捉えることができます。東洋医学では、これらすべての活動を支える要素を、よりシンプルに「気(き)・血(けつ)・水(すい)」の三つに分けて考えます。🎈自然治癒力の要「気血水」とは?気(き):生命活動のエネルギー 「気」は、すべての生理活動を担う根源的なエネルギーであり、身体を「守り」「保つ」力を支えています。両親から受け継いだ「先天の気」と、食事や呼吸を通じて取り入れる「後天の気」があり、これが満ちていることで私たちは元気で活動的に過ごすことができます。 水(すい):身体の形をつくる潤い「水」は、身体の物質的な側面を支える要素です。私たちの身体の約50〜65%は水分で構成されており、細胞や臓器の形を保ち、栄養を運び、老廃物を排出するための媒体として機能します。 血(けつ):栄養と温かさを運ぶ巡り「血」は、全身の各器官に
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夏の冷えにご用心|胃腸は発汗の動力源です

先日、漢方薬局にてこんな質問を受けました。 「夏は身体にこもった熱を冷ました方がいいですよね?」たしかに、夏の暑さから身体を守るために、冷たい飲食物を求める気持ちはよくわかります。 東洋医学の観点からも、キュウリや茄子、ゴーヤなどの夏野菜には、体内の熱を冷まし、余分な水分を排出する効果があるとされています。 しかし、やみくもに冷やすことが良いとは限りません。なぜなら、私たちの胃腸は身体を動かす「動力源」だからです。🍀エンジンがちゃんと動かなければ、車は走らない 私たちの身体は、車にたとえることができます。車のエンジンを動かし、エネルギーを生み出す「動力源」こそが、脾(胃腸)です。東洋医学では、生命活動に必要な「気(エネルギー)」や「血(栄養)」、「水(水分)」は、すべて胃腸で作られると考えます。 体温を保ち、身体を動かす力は、この「動力源」から供給されているのです。 夏場に冷たいものを摂りすぎたり、胃が冷え込んでしまうと、この「動力源」が冷え、その機能が低下してしまいます。 エンジンの火が弱くなったり、消えかけたりしたら、車はうまく走りません。 それと同じように、胃腸が冷えると十分なエネルギーを生み出せず、夏バテや疲労感、だるさ、皮膚や粘膜の乾燥、咳や痰、不眠など、さまざまな不調を引き起こしてしまうのです。🍀汗をかく力も、胃腸が支えている 「夏は汗をかいて熱を逃がすべき」というのは誰もが知っていることですが、実はこの発汗も、胃腸という「動力源」に支えられています。 汗をかくためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーは、温かい胃腸によって生み出されます。 しかし、冷たいものの摂
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更年期|年齢と共に変わる気の回転力

漢方相談に来る方の中には、長年にわたる体質の片寄りプラス、更年期という曲がり角によって、一気に不調を招いてしまっている方が、少なからずいらっしゃいます🤔私たちの身体の中心には、前面(お腹側・裏)を通る「任脈(にんみゃく)」と、後面(背中側・表)を通る「督脈(とくみゃく)」という重要なルートがあります。「気」は、お腹側から背中側へ、裏から表へとダイナミックに身体を巡っています。中高年以降は加齢とともに、この任脈・督脈をめぐる「気の回転力」が落ちてきます。これは、ある意味では自然なバイオリズムのなせる業なのかもしれません。しかし、たとえその勢いは緩やかになっても、身体はそれなりの回転力を維持しようと健気に働き続けます。そこには、常にベストを尽くそうとする自然治癒力の確かな営みがあるのですね。更年期は女性だけのものではありませんが、ここでは、女性の年齢にともなう変化について書きます✨東洋医学の古典『黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)』には、以下のように記されています。🍀「42歳になりますと、顔まわりをめぐる経脈が衰えて充分に栄養することができなくなり、顔にはしわが増え、頭には白髪がちらほらと見えてきます」🍀「49歳になりますと、任脈がうつろになり始め、衝脈(しょうみゃく)が衰えて血が少なくなると、月経も終わりを迎えます」更年期に差し掛かったとき、ホットフラッシュや動悸、めまい、関節の痛み、イライラ、不眠といった様々なサインに悩まされてしまうのも、この「気の回転力」が変化していく過渡期に起きるアンバランスが一因として考えられます。特に女性は、月経や妊娠、出産などを経ていくなかで多く
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「気・血・水」が全部滞っていると言われたら

「気も滞っているし、血も滞っている。水の巡りも悪いですね」漢方相談では、そんな説明をすることがあります。でも、ここでひとつ疑問が浮かびます。 気・血・水が全部滞っているのだとしたら、一体何から整えればいいのでしょうか。🌷気・血・水は、同じように巡っているわけではないよく「気が巡れば、血も水も巡る」という説明があります。 これは、水や血が「媒体(器)」であり、エネルギーである「気」がそれをコントロールしているという、こころと身体のシンプルな原則を表したものです。ただ、実際には「3つが1本の川のように、全く同じように流れている」わけではありません。• 気が血や水の巡りをコントロールする• 血が巡ることで、気が働くための栄養を供給する• 水が気血の働きを媒介し、潤いとなって支えるこのように、それぞれが密接に影響し合っています。そのため、長く続く不調であるほど「3つのうち、どこが特に渋滞しているのか」という個別の状態が見え隠れしてきます。🍀「まず気を動かす」が、いつも正解とは限らない体調が今一つのとき、「まずは気を動かしましょう」と勧められることがよくあります。 気は私たちの意思や意識によって、特定の範囲に限っては、動かせるものだからです。外の環境(気温・湿度・気圧など)や精神的なストレスで気の巡りが悪くなると、血流や水分代謝にもすぐに影響が出ます。もちろん「まず気から動かす」ことで解決するケースも少なくありません。 ただ、長引く慢性的な不調では、状態がもう少し固定化しているケースもあります。• 気の滞りが長く続き、エネルギー自体が消耗している• 血の巡りの悪さが、体質として固定化して
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何故ヒトは小宇宙なのか|東洋医学の視点から

✨ヒトは小宇宙である宇宙の根源的なエネルギーである「気」と、私たちのこころと身体。一見、関係なさそうですが、これらが古代中国の思想「陰陽」でつながっていると聞くと、なんだかワクワクしませんか? 東洋医学では、この壮大な世界観を「天神合一(てんじんごういつ)」という言葉で表現します。これは、『人は小宇宙である』という考え方です。大宇宙である自然界と、小宇宙である私たちの身体は一体であり、互いに影響し合っています。例えば、酷暑の日々や、厳しい冬の寒さの中では、人は無意識に活動量を減らし、身体を休ませようとします。逆に、春の暖かい日には、活発に動きたくなるものです。これは、自然界のエネルギー(東洋医学で言う「気」の流れと、私たちの心身が同調しているからです。 この考え方は、東洋医学の多くの診断・治療法に生かされています。例えば、全身に365個以上あるとされる経穴(ツボ)の数は、1年の日数と同じです。また、私たちの体にある12本の主要な経絡(エネルギーの通り道)の数は、1年の月数と同じです。これらは、偶然とは思えない、自然のリズムとの密接なつながりを示唆しています。🍀身体のなかの「水」の循環また、私たちの身体を構成する「気・血・水」の流れも、実は自然界における「水」の循環と同じようなループを描いています。私たちの身体の胸部(心肺)~横隔膜(脾・肝)~下部(腎)でも、自然界の水の循環と同じように、「気」のコントロールによって「水」と「血」が循環しています😊🌷小宇宙の調和を整える現代の私たちは、つい不調の原因を、局所的な問題だと捉えがちですしかし、東洋医学では、病(やまい)とは心身全体のバ
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気の巡りには3つの方向性がある?

東洋医学では、健康な身体の中ではエネルギー(気)が「上へ、下へ」とスムーズに行き来していると考えます。温かいエネルギーは、足元を温めるために「下」へ涼しいエネルギーは、頭をクリアに保つために「上」へこころと身体には、いわば縦に動く「エネルギーのエレベーター」のような巡り(垂直の円環)が存在しています。しかし、ストレスや疲れ、寒さや加齢などが重なってしまい、更には「水」や「血」の鬱滞が起こってしまうと、このエレベーターが途中で止まってしまうことがあります。「上」に溜まりっぱなしになると…… 熱が頭にこもり、のぼせ、顔のほてり、イライラ、不眠、頭痛といった不調として現れます。「下」に下がりっぱなしになると…… 胃腸の働きが低下したり、足元が冷え切ったり、強い疲労感や気分の落ち込みを感じやすくなります。漢方薬は「気を上げるもの」「気を下げるもの」と明確に分類されます。しかし、漢方薬自体がこころと身体を、強引にコントロールしているわけではありません✨私達のこころと身体は、「どこが滞っていて、どちらに動かしたいか」をちゃんと知っていて、日々何とかこのエレベーターを動かそうと奮闘しています。漢方薬は、その自然治癒力に対して、「今、上に向かいたい流れ」をすっと後押ししたり、「上でのぼせている熱を、下へ受け流すルート」を整えます。🎈「気を上げる(押し上げる)」サポート エネルギーが下に落ち込んで持ち上がらないとき、胃腸を温めてパワーを補い、上へと巡る力を後押しします。(例:補中益気湯など)🍀「気を下げる(引き下げる)」サポート 頭やお腹の上が渋滞して熱や気が詰まっているとき、余分な熱を冷まして
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