夏の冷えにご用心|胃腸は発汗の動力源です

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先日、漢方薬局にてこんな質問を受けました。
「夏は身体にこもった熱を冷ました方がいいですよね?」

たしかに、夏の暑さから身体を守るために、冷たい飲食物を求める気持ちはよくわかります。

東洋医学の観点からも、キュウリや茄子、ゴーヤなどの夏野菜には、体内の熱を冷まし、余分な水分を排出する効果があるとされています。

しかし、やみくもに冷やすことが良いとは限りません。なぜなら、私たちの胃腸は身体を動かす「動力源」だからです。

🍀エンジンがちゃんと動かなければ、車は走らない

私たちの身体は、車にたとえることができます。車のエンジンを動かし、エネルギーを生み出す「動力源」こそが、脾(胃腸)です。

東洋医学では、生命活動に必要な「気(エネルギー)」や「血(栄養)」、「水(水分)」は、すべて胃腸で作られると考えます。

体温を保ち、身体を動かす力は、この「動力源」から供給されているのです。
夏場に冷たいものを摂りすぎたり、胃が冷え込んでしまうと、この「動力源」が冷え、その機能が低下してしまいます。

エンジンの火が弱くなったり、消えかけたりしたら、車はうまく走りません。
それと同じように、胃腸が冷えると十分なエネルギーを生み出せず、夏バテや疲労感、だるさ、皮膚や粘膜の乾燥、咳や痰、不眠など、さまざまな不調を引き起こしてしまうのです。

🍀汗をかく力も、胃腸が支えている

「夏は汗をかいて熱を逃がすべき」というのは誰もが知っていることですが、実はこの発汗も、胃腸という「動力源」に支えられています。

汗をかくためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーは、温かい胃腸によって生み出されます。

しかし、冷たいものの摂りすぎで「動力源」である脾(胃腸)が冷えると、この発汗に必要なエネルギーが不足し、汗をかきにくくなってしまいます。

その結果、熱が身体にこもり、さらに体調を崩すという悪循環に陥ってしまいます。
夏バテの根本的な原因は、この「動力源」である胃腸の冷えにあることが非常に多いのです。

この時期、胃腸を温めることは、身体を動かし、夏を元気に乗り切るための最も重要なケアです。

スイカなどの身体を冷やす食物を摂っても、ビールや氷水を沢山飲んでも、元気一杯な人は、脾(胃腸)が丈夫かつ冷えていないからです。
しかし、冷たいものを摂りすぎている人、普段から過労気味の人、加齢によって胃腸の機能が落ちている人などは、要注意です。

日頃から胃腸が温かく保たれているからこそ、適切に汗をかけて、体温を下げることができるのですね。

汗をかくことは体表の経絡(けいらく)を開き、「気」の流れの滞りをスムーズにすることにもつながります。

🍀胃腸を温める夏の過ごし方

夏の終わりは、知らず知らずのうちに胃腸が冷え切っていることがあります。もし、みぞおちに冷えを感じたら、以下のような方法で「動力源を温めてみてください。

温かい飲み物:白湯や温かいスープなどを積極的に飲む。
温かい食事:冷たい麺類だけでなく、温かい汁物や鍋、煮込み料理を献立に取り入れる。

この時期、胃腸を温めることは、単なる冷え対策ではありません。
私たちの身体を動かし、夏を元気に乗り切るための「動力源」をしっかりと守り、その機能を回復させるための重要なケアなのです😊


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