【子育て講義!】我が子の語彙力を“1日で”アップさせる方法

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今日も、こんにちは!
ゆきち先生です。

今日は、趣向を変えてみました!

私の本業は、なんといっても教育学の研究者です!!!


ということで、今回は「教育・子育て講座」をしてみましょう♪( ´θ`)ノ

1. 語彙力とは

みなさん、「語彙力」という言葉はご存知だと思います。
ラフな言い方で「ボキャブラリー」とも言いますね!


この言葉、どんな時に使うでしょうか??


例えば、、、
・受験勉強(現代文・古文単語・英単語)
・留学の勉強(英会話)
・日常会話(語彙が豊富・少ないなど)
・クイズ番組(難しい言葉・四字熟語・ことわざ)

このようなところでしょうか。


特に、子育て中の親御さんは、我が子の語彙力を増やしたいとお考えの方も多いようです。

また、受験勉強の一環で語彙力を増やしたいという方もいるでしょう。


さて、ここでクエスチョンとなるのは、、、

『いったいどうすれば語彙力が上がるのか?』

ということではないでしょうか。


では、これから一緒に語彙力の養い方をみていきましょう!


2. 語彙力の上げ方(よく言われること)

語彙力を上げるために一般的に言われる方法は、、、

「新聞を読め!」
「読書をしよう!」

こうしたアドバイスではないでしょうか。


もしかしたら、みなさんも言われた経験があるかもしれませんね。


先に結論を言います!
新聞や本を読んだからといって、急激に語彙力が上がるわけではありません!
教育学の研究では、語彙力を伸ばすためにもっと最善の方法があるとされています。

3. ゆきち先生の経験


実は、私自身も中学生のころは母親と学校の担任から口すっぱく言われていました(笑)


(私はめちゃくちゃ勉強が苦手で...)
(勉強しろと言われ続ける毎日でした...笑)


私は中学3年生の頃までは新聞なんか読んだことありませんでしたし、読書といえばもっぱら漫画(コロコロコミック)でした(笑)


しかしながら、学校内でも私の語彙力には定評があり(それでも勉強の一環で新聞と本を読めと言われていましたが...)、討論会が開催されると必ず自校の代表として招集されていました。


また、読書が好きな友人が、必ず語彙力に優れていたわけでもありませんでした。


当時の私は中学3年生。。。
反抗期真っ盛り(笑)


いくら母親や学校の先生に「読書をすれば国語の成績が伸びる!」と言われても......


身の回りに“読書をしているから成績の良い友人”や“読書をしないせいで語彙力の乏しい知人”がいないわけですから、「そんなのは嘘か迷信だ!」と開き直って新聞も本にも一切手をつけてはいませんでした。

(今思えば、めちゃくちゃ憎たらしい中学生ですよね...笑)


とはいえ、当時の私の直感は当たっていたわけです。


人間の「語彙力」に関する研究では、確かに読書によって語彙の獲得が進む可能性が示唆されていますが、我々にとってそれは最適解ではないとの見解が一般的です。

4. 語彙力の伸ばし方

さぁ、ではいよいよ語彙力の伸ばし方について本題に入りましょう!


先に結論を言います。
語彙力を伸ばすためには、「自分より語彙のある人間と会話をすること」が重要です!


「え?そんなこと?」と思われたかもしれません。


しかし、そんなことでいいんです。
真実は、意外とシンプルで簡単なんです。


それでは、もう少し詳しく見ていきましょう!

5. 語彙力の伸ばし方(解説)

すでに、語彙力を伸ばすためには、「自分より語彙に優れた人間と会話をすること」が重要だと述べました。


これは、何歳の人間にも当てはまることです。


つまり、学校に通う学生さんも、大学生さんも、社会人の方も、年配の方も、ご老人も、自分より語彙に優れた人間と会話をすることで勝手に語彙力がアップするんです!


こうした会話を通した語彙の獲得は、読書によるものよりも優れているという研究結果が出ています。


それはなぜなのか。


キーワードは、「実践力」です!


例えば、読書によって語彙を獲得した場合をい考えてみましょう。

『本を読んでいたら知らない言葉があったので、調べて分かるようになった』

このような経験をしたとします。


誰がみても、この方は語彙に関する学びを得たわけです。
知らない言葉を調べて、新しく自分の中に言葉を獲得したわけです。


しかし、この学習方法には大きな落とし穴があります。


読書による語彙の学習では、「自分がその言葉を使う」というプロセスが抜けているのです。

「言葉」というものは、本来コミュニケーションのツールにすぎません。


自分以外の誰かと意思疎通を図るために使って、やりとりが成功する中で自らの武器に変換されていきます。


ですので、「誰かに気持ちを伝えるための言葉」は有用性のあるものだと脳が判断して記憶しようとします。


一方で、単純に知識として知っただけの言葉は、自分にとって有用なのかを脳が判断できないため、忘れやすくなります。


そのため、読書によって新しく知った言葉は、時間が経つと忘れる傾向にあります。


このような語彙に関する話は、実は学習上の記憶の定着と類似しています。


下の図をご覧ください。


2019-03-22.png


これは、何かを学習した人間が、その後も学習した内容を記憶しているかに関する段階図になります。


ご覧いただいただけでもお分かりかもしれませんが、
知識は日常的に使うことで初めて自分の扱える武器や手段になる
ということなのです。


こうしたことから、語彙力のアップに関しても、読書以上に会話が重要なのです。

6. 自分より語彙力のある人と話そう

ここまで、語彙力を伸ばすためには読書以上に会話が大切であることを確認しました!


今度は、「自分よりも語彙力のある人」について説明したいと思います。


「自分よりも語彙力がある人」はどこにいるのか?


例えば、乳幼児や小学生、中学生の場合は、お父さんお母さんや身の回りの大人が十分その役割を果たすと思います。


ですので、子育て中の親御さんが我が子の語彙力を伸ばそうと思うのならば、ぜひ積極的に日常会話を行ってください!

特に難しい内容を話す必要はありません。
また、専門的な内容も必要ありません。

あくまで、日常会話です。

・今日学校で何をして遊んだか
・友達との関係はどうか
・授業はどうか

など、いたって普通の会話です。


こうした会話の中で、乳幼児や小学生のような語彙の少ない段階では十分に多くの語彙を聞いて吸収して使うことができるようになります。


高校生くらいになると、子ども自身の語彙も増えてきますし、興味の幅も広がって専門的な知識をつけている場合もあります。


もしも、親御さんが自分の語彙力に自信がないのなら、ここは学校の先生や塾の講師、友人関係に頼りましょう!


なので、高校生の親御さんの役割としては、いかに子どもの身近に語彙の豊富な人間を用意するか(関係を取り持つか)ということになります。


少々難しく感じるかもしれませんが、評判の良い先生や塾の情報を集めたり、子どもに多様な情報を提供する中で自ずとできていたりします。


あまり気負わず、できる範囲でやってみてください!


その後、社会人として自立した生活を送る方々は、自分と関係する人たちを思い浮かべてみましょう。


友人や知人、上司や部下、人生のパートナーなど、さまざまな顔が思い浮かぶと思います。


人間関係は豊かであるに越したことはありません。


「あなたの人間関係を見つめ直してください」といった傲慢なことを言うつもりはまったくありません。


むしろ、自分と似た人やタイプの異なる人など、多彩な人間関係の中で、無理のない範囲で人との会話を楽しんでみてください!

その先に、きっと今よりも豊かな語彙力が待っています!

7. まとめ

語彙力を伸ばすには「自分より語彙に優れた人と会話をすること」と説明してきました。

近年、「語彙力」は社会的な課題のひとつになっています


例えば、、、
・何を食べても「やばい」の一言で感想を括ってしまうこと
・わからない言葉はスルーして放置すること
・言葉の選択や内容よりもノリが重視されていること


こういった傾向が現代では強くなってきているそうです。


個人的に、言葉というのは時代の変化とともに変わるものだと考えています。
ですので、社会的課題とされることがらも、ある程度は仕方のないものだと寛容な姿勢でいたいと思っています。


しかし、同時に「想いを伝える技術」は大切にしたいと思っています


ネット環境が充実し、SNS上の人間関係が自然になった現代社会だからこそ、一回一回のコミュニケーションや表現活動を大事にしたいのです。

自分の中にある想いや考えを、アバウトな言葉でしか伝えられないのはもどかしいじゃないですか。

やっぱり、自分の大切な人には、自分の想いを鮮明に伝えたいじゃないですか。

美味しいものや楽しいこと、辛いことや嫌なこと。


こうした何気ない日常を、誰かと共有しながら、ちゃんとひとりの人間として生きていきたいな

そんなことを考えながら、今日も講義に登壇しています。



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