新しいことを始めようとすると、胸の奥がキュッとなることはありませんか?「これをやってみて、うまくできなかったら恥ずかしいな」「もし途中で投げ出したら、周りからどう思われるだろう」なんて、まだ始まってもいない未来の「失敗した時の姿」を想像して、そっと心に蓋をしてしまう。そんな経験、誰にでもあることだと思います。
僕もカウンセラーとして、日々たくさんの繊細な心の声に耳を傾けています。そこで感じるのは、実は「失敗そのもの」よりも「失敗した姿を見られること」を恐れている方がとても多いということです。
でも、少しだけ立ち止まって考えてみてください。あなたが誰か新しい趣味を始めたとして、その人が途中でやめてしまったり、うまくいかずに困っていたりしたら、あなたは心の中でその人を笑うでしょうか?むしろ「ああ、一生懸命挑戦したんだな」とか「自分には合わなかったと気づけたんだね」と、温かい気持ちで見守るのではないでしょうか。
そう、周囲の人は案外、あなたが思うほどあなたの失敗には興味がありません。そして、本当に親しい人であれば、失敗した時こそ「頑張ったね」と優しく声をかけてくれるはずです。
僕の考えでは、新しい趣味とは「完璧にこなすこと」ではなく、「今の自分を少しだけ楽しませてあげること」です。楽器を始めて、最初は音が外れてもいい。絵を描いて、思い通りにならなくてもいい。その「ちょっとぎこちない時間」こそが、新しい自分と出会うための大切なプロセスなのです。
もし「みっともない姿」を想像して足がすくんだら、一度深呼吸をしてみましょう。そして、「失敗したら、笑い話が一つ増えるだけだな」と心の中でつぶやいてみてください。失敗というのは、何もしないことよりもずっと価値のある勲章です。挑戦したという事実は、誰にも消せません。
心理カウンセラーとして、僕は皆さんに「もっと自分に優しくしていいんですよ」と伝えたいです。上手にできることだけが素晴らしいわけではありません。下手でも、不器用でも、何かに向かって心が動いたその瞬間から、あなたの世界は少しだけ広がっているのです。
今日から、ほんの小さな一歩で大丈夫です。誰に見せるためでもなく、ただ自分のためだけに、何か好きなことに触れてみませんか?もしうまくいかなくても、それは失敗ではなく、あなたが自分自身の心と対話をしたという証なのですから。
失敗を恐れて動けなくなるのは、あなたがそれだけ真剣に生きようとしている証拠です。だからこそ、その優しすぎる心を守りながら、もう少しだけ自分を信じてあげてくださいね。大丈夫、あなたの挑戦はどんな結果であっても、あなたという物語を彩る素敵なエピソードになりますから。