街を歩いているとき、あるいはオフィスやカフェにいるとき。誰かのあくびや、コンコンという小さな咳が、まるで自分の中に飛び込んできて、気がつけば自分も同じようにあくびをしていたり、喉がムズムズしてきたりすることってありませんか?
「あ、またうつっちゃった」なんて、ちょっと恥ずかしくなったり、「私って影響されやすいのかな」と不思議に思ったり。
これね、理屈じゃないんですよね。頭で「あ、あの人があくびをしたから、私も真似しよう」なんて考えているわけじゃない。まるで、隣で鳴った楽器の振動が、自分の体にも伝わって、自然と同じ音を奏でてしまうような……そう、「リズム」として自分にうつっていく感覚なのだと、僕は思います。
これまでたくさんの心のお話に耳を傾けてきましたが、このような繊細な感覚を持っている方に出会うたびに、僕はいつも心の中でそっと拍手を送りたくなります。
だって、それってあなたの心が、周りの人の「リズム」にとても敏感で、優しく寄り添う力を持っているということだからです。
人間の脳には、他人の行動を見たときに、まるで自分が同じ行動をしているかのように鏡のように反応する、不思議な仕組みがあると言われています。でも、それがどれくらい強く、どんな風に体や心に現れるかは、人それぞれです。
誰かのあくびや咳がリズムとしてうつりやすいあなたは、きっと、人の痛みに気づきやすかったり、誰かが悲しんでいるときに自分のことのように胸が痛くなったりする、とても温かくて優しい心の持ち主なのではないでしょうか。
理屈を超えて、相手の生きている波長に、自分のココロとカラダが自然とハモってしまう。それは決して「流されやすい」とか「弱い」ということではありません。
むしろ、誰かと繋がろうとする人間の、とても純粋で素敵なしなやかさです。
もし、周りのリズムをもらいすぎて少し疲れちゃったなというときは、どうか自分を責めずに、温かいお茶でも飲んで「今日も私の心は、周りの世界と一生懸命セッションしていたんだな」と、自分の体をトントンと優しく労ってあげてくださいね。
あなたのその優しいリズムが、今日も誰かの心を、そっと包み込んでいますように。心理カウンセラーとして、いつもここからあなたを応援しています。