ふと鏡を見たときや、誰かと話しているとき、「もっとしっかりしなきゃ」「良く見せなきゃ」と、自分でも気づかないうちに重たい鎧を着込んでしまうことはありませんか。
仕事でもプライベートでも、私たちはついつい「理想の自分」という名の正装をピシッと着こなそうと頑張ってしまいますよね。
でも、ずっと背伸びをしたままだと、いつか足元がフラフラして、心まで疲れてしまいます。
心理カウンセラーとして活動している僕は、本当の魅力というのは、着飾った外側にあるのではなく、ふとした瞬間にこぼれる「飾らない素顔」にこそ宿るものだと考えています。
「飾らない自分を、一番の正装にしよう」
この言葉を、今日を一生懸命に生きるあなたに、そっと贈りたいと思います。
僕たちは、欠点や苦手なことがあると、それを隠そうと必死になります。
「これができないと嫌われるかも」「もっと完璧になれば愛されるはず」
そんなふうに自分を厳しく律してしまうのは、あなたがそれだけ周りの人を大切に思い、誠実に生きたいと願っている証拠でもあります。
でもね、僕は思うんです。
人が誰かに心をひかれたり、安心感を覚えたりするのは、その人の完璧な部分に対してではなく、むしろ少し不器用だったり、弱音を吐いたりする「人間くさい部分」に触れたときではないでしょうか。
パリッとアイロンの効いたシャツを着ているときよりも、リラックスして笑っているときのあなたのほうが、ずっと素敵で、ずっと温かい。
だから、無理に自分を大きく見せるための「心の正装」は、もう脱ぎ捨てても大丈夫ですよ。
ありのままの自分を認めることは、決して「諦める」ことではありません。
「これが今の僕なんだな」「これが今の私なんだ」と、今の自分をそのまま受け入れることは、自分を一番大切にするための、勇気ある一歩です。
背伸びをやめて、かかとを地面にしっかりつけると、不思議と視界が広がって、呼吸がしやすくなります。
人間関係や恋愛でも、あなたが「飾らない自分」でいればいるほど、不思議と同じように自然体で接してくれる人たちが集まってくるようになります。
偽りの自分を演じて好かれるよりも、本当のあなたを愛してくれる人が一人でもそばにいてくれる。
それだけで、人生の景色はガラリと彩りを変えていくと、僕は確信しています。
もちろん、いきなりすべてをさらけ出すのは怖いかもしれません。
まずは、自分の心の中だけでいいので、「今日はちょっと疲れちゃったな」「あんなこと言わなきゃよかったな」という、ありのままの感情を否定せずに、ただ「そうだね」と認めてあげてください。
自分に対して優しくなれると、他人に対しても、自然と柔らかな眼差しを向けられるようになります。
飾らない自分を正装にするということは、自分自身を最高のパートナーとして扱うということでもあります。
特別な服を買いに行かなくても、知識を詰め込まなくても、今のあなたが持っているその優しさや、一生懸命さだけで、あなたはもう十分に完成されています。
派手な飾りはいりません。
あなたの心から溢れる言葉、あなたの瞳に映る誠実さ、それこそが、どんな高級なドレスやスーツよりもあなたを輝かせる「一番の正装」なのです。
今日からは、少しだけ肩の力を抜いて、深呼吸をしてみませんか。
そのままのあなたで、ただそこにいてくれるだけで、救われている人が必ずいます。
僕は、そんなあなたの歩みを、これからもずっと隣で応援し続けていきたいと思っています。
世界にたった一人の「あなた」という存在を、誰よりもあなたが愛してあげられますように。