テクノロジー「火星に移住、重力問題」
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IT・テクノロジー
人類が火星へ向かう計画はもはや夢物語では
ありません
NASAや中国や国家航天局は2030年代にかけ
宇宙飛行士を火星へ送る構想を掲げてます
その為に必要な技術はロケットだけでは無く
最大の課題は人間の体が火星で耐えられるか
という問題なのです
火星の重力は地球の約38%程でこの軽すぎる
世界に住み続けると我々の体は変化し中でも
最も重力の影響を受ける組織は骨格筋です
骨格筋は体重の40%以上を占め歩く立つ等の
基本動作以外にも代謝の維持に重要な役割を
担ってます
この骨格筋は重力が弱くなると急速に衰えて
宇宙飛行士が無重力環境で筋力低下を起こす
原因としよく知られる現象です
しかし問題は火星の様な中途半端な重力でも
同じ事が起きるのかと言う点で筑波大学等の
研究者達は国際宇宙ステーションきぼうでの
実験棟でマウスを使い調べました
マウスは28日間微小重力0.33Gと言う火星の
環境に近い重力下で過ごさせました
ちなみに火星と地球の中間は0.67Gで地球は
1Gです
その結果興味深い事実が明らかになり火星に
近い0.33Gでは筋肉の量そのものはある程度
保たれるものの筋力や機能は低下しました
つまり見た目の筋肉はあっても力が弱くなる
現象が起き筋肉の性質も変化してました
変化した所は長時間活動を支える持久力型の
「遅筋」が減って瞬発力型筋肉の「速筋」が
増えたのです
この実験で解った問題点は長時間動く能力が
低下する事です
なら人はどの程度の重力があれば筋力維持が
可能なのか?それが課題です
でも火星と地球の中間地点重力0.67G下だと
筋肉量だけでなく筋力や機能も完全に維持し
この実験により筋力は地球の約3分の2程度の
重力が必要という事が解りました
この結果は火星探査時の重要な発見で火星の
重力の0.38Gでは人は生きて行けないと言う
事実が解りました
つまり火星に長期間滞在すると筋肉の機能の
低下が避けられないのです
こうした結果はどうやって人間を健康なまま
火星に送りそして帰還させるかという課題に
直結してます
例えば宇宙船を回転させ人工重力を生み出す
構造のNAUTILUS-Xの様な設計が解決策とし
再び注目されてます
しかしこれだと回転と逆方向に進めば重力は
減少し回転と同方向に進めば重力は重くなる
と言う現象が出てる問題もあるのです
火星は遠いし環境も人に優しくなく行くのも
住むのも帰るのも凄く過酷です
今回の研究は火星に行けるかではなく火星で
健康を保てるかと言う本質的な問題を示して
乗り越えないとならない課題が増えました
軽すぎる重力の中で人間の体は確実に変わり
その変化にどう対抗するかこそ未来の火星を
探査する成否を分ける鍵になるのです