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その研究、本当にアンケートが必要ですか?研究目的に合った調査方法の選び方

看護研究の相談を受けていると、「アンケートを取ろうと思っています」という話から始まることがあります。もちろん、アンケート調査は看護研究でもよく使われる方法です。たくさんの人からデータを集められますし、結果を数字として整理しやすいという良さもあります。ただ、その前に一度考えてみたいことがあります。「その研究、本当にアンケートでなければいけないでしょうか?」研究方法は、先に決めるものではありません。大切なのは、「何を明らかにしたいのか」です。今回は、研究目的に合った調査方法の考え方についてお話しします。「研究=アンケート」ではありません研究を始めようとすると、「まず質問紙を作らなければ」と思ってしまうことがあります。特に院内研究や卒業研究では、アンケート調査を目にする機会も多いため、研究をするならアンケートというイメージを持っている方もいるかもしれません。でも、研究で使える方法はアンケートだけではありません。例えば、質問紙調査インタビュー観察診療録などの既存データ文献を用いた研究など、知りたいことによってさまざまな方法があります。重要なのは、「どの方法が研究らしいか」ではなく、「どの方法なら研究目的に答えられるか」です。たくさんの人の傾向を知りたいなら質問紙例えば、「看護師が○○についてどの程度困難を感じているのか」「○○に対してどのような認識を持っているのか」など、多くの人の傾向を調べたい場合には質問紙調査が向いていることがあります。同じ質問を多くの対象者に行えるため、「○%の人がこう回答した」「経験年数によって違いがあった」といった形で整理できます。一方で、質問紙には限界もあり
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【心理学研究法】これまでのQ&Aについて紹介します①

*他サイト等でのご質問を含みます。■仮説の立て方は二つあるということを知った。自分の仮説の立て方が思ったよりあいまいだった。このまま曖昧な仮説だったら苦労することになりそう……。 ■仮説に,「研究仮説」と「作業仮説」という種類があることを初めて知りました。作業仮説をなるべく具体的に書けるようにしたいです。自分が今までたてていた仮説は大まかなもので,ゴールがいまいち明確ではなかったので,今日の授業で教わったことをいかしてより深い仮説をたてていけるようにしたいです。 ■研究方法の例として,具体的に実験をしてくださったり,仮説の立て方を分かりやすく教えてくださったりしたので,より研究の進め方がよくわかりました。 →実は,他にも仮説の種類があり,これがすべてではありません。今回は,知っておいてもらいたいものだけを紹介しました。また,今回は「研究仮説」と「作業仮説」というように用語を使用しましたが,おそらく分野によっては言い方も異なるかもしれません。その点に留意しておいてください。■自分の研究の目的とやろうとしている内容が違う感じになってしまうんですが,どうすればよいですか。 →「やろうとしている内容」こそが本当にやりたいことなのであれば,「研究の目的」を「やろうとしている内容」に躊躇せずに寄せていけばいいかなと思います。まだ四月なので,もともと想定していたテーマとずれてしまうことを恐れずに取り組んでみて下さい。■研究テーマの絞り込みの方法が知りたいです。 ■調べたいことがたくさんありすぎて研究テーマを小さく絞れないです。 →大域的よりも局所的に社会を見つめてみてはどうでしょうか。つまり
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研究テーマ選びで迷ったときに考えたい3つの視点

看護研究や卒業研究を始めるときに、最初に悩みやすいのが「研究テーマ選び」です。「何をテーマにすればよいか分からない」「興味はあるけれど、研究として成り立つか不安」「テーマが広すぎると言われた」「先行研究を調べても、どう絞ればよいか分からない」このように感じる方は少なくありません。研究テーマは、論文全体の土台になります。テーマが曖昧なままだと、研究目的、方法、結果、考察まですべてぼやけやすくなります。今回は、研究テーマ選びで迷ったときに考えたい3つの視点を紹介します。① 「自分が困ったこと」から考える研究テーマは、特別な発見から始めなければならないわけではありません。看護研究では、日々の実習や臨床の中で感じた小さな疑問がテーマになることがあります。例えば、なぜ患者さんへの説明が伝わりにくいのか新人看護師はどの場面で困りやすいのか手術を受ける患者さんは何に不安を感じているのか退院指導で理解が不十分になりやすい内容は何か看護学生はどのような場面で実習に不安を感じるのかこのような疑問は、研究テーマの入口になります。大切なのは、「なんとなく気になる」で終わらせず、「誰の、どのような場面の、何について知りたいのか」まで整理することです。例えば、× 患者の不安について○ 手術前患者が術前説明後に抱く不安の内容についてのように、対象者と場面を具体的にすると、研究テーマとして扱いやすくなります。② 「研究できる範囲」から考える興味のあるテーマでも、実際に研究できるとは限りません。研究テーマを考えるときは、対象者に協力してもらえるかデータを集められるか倫理的に問題がないか期間内に終えられるか分析で
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「考察が薄い」と言われる人の特徴|看護研究で考察を深めるためのポイント

看護研究や卒業研究、学会発表の原稿を見てもらったときに、「考察が薄いですね」「もう少し深めてください」「結果の説明で終わっています」と言われた経験はないでしょうか。実は、考察が薄いと言われる文章には、いくつか共通点があります。今回は、看護研究でよく見られる「考察が薄い」と言われやすい人の特徴について紹介します。① 結果をもう一度説明しているだけ考察でよくあるのが、結果を繰り返しているだけの文章です。例えば、「A群では〇〇が高かった」「B群では△△が低かった」というように、結果に書いた内容をもう一度説明しているだけでは、考察としては不十分です。考察では、「なぜそのような結果になったのか」「その結果にはどのような意味があるのか」「先行研究と比べてどうなのか」まで考える必要があります。② 先行研究との比較が少ない考察では、自分の研究結果だけで話を進めるのではなく、先行研究と比較することが重要です。例えば、「本研究の結果は、〇〇らの報告と同様の傾向を示した」「一方で、先行研究とは異なる結果であった」というように、既存の研究と照らし合わせることで、考察に厚みが出ます。看護研究では、先行研究との比較が不足していると、査読や指導で指摘されやすくなります。③ 「なぜそうなったのか」が書かれていない結果に対して、「〇〇であった」「△△の傾向がみられた」で終わってしまうと、読み手は「それで、なぜ?」と感じます。考察では、結果の背景にある理由を考えることが大切です。ただし、根拠のない断定は避ける必要があります。おすすめの表現は、「〇〇が影響した可能性がある」「△△が関連していると考えられる」「□□の
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査読コメントでよく指摘される10項目|初めての査読対応で慌てないために

論文や学会誌へ投稿した後、査読コメントが返ってくると、「こんなに修正が必要なのか……」と驚くことがあります。しかし実際には、査読コメントの内容にはある程度共通した傾向があります。今回は、看護研究や学術論文でよく見られる査読コメントを10項目紹介します。事前に知っておくことで、論文作成時にも役立つはずです。① 研究目的が不明確である非常によく見られる指摘です。査読者は、「この研究は何を明らかにしたいのか」を最初に確認します。目的が曖昧だと、その後の方法や考察も評価しにくくなります。② 先行研究の整理が不足しているなぜこの研究が必要なのかが十分に説明されていない場合に指摘されます。先行研究との違いや研究の新規性を示すことが重要です。③ 研究デザインの説明が不足している例えば、横断研究質的研究半構造化面接などの方法が十分説明されていない場合です。研究方法は再現可能なレベルで記載する必要があります。④ 対象者選定の根拠が不明である「なぜこの対象者なのか」「対象者数は適切なのか」といった点が問われます。特に質的研究では指摘されやすい項目です。⑤ 統計解析方法の説明が不足している看護研究でよく見られます。例えば、なぜその検定を選択したのか正規性は確認したのか多重比較はどうしたのかなどです。統計結果だけでなく、解析方法の説明も重要です。⑥ 方法と結果が混在している非常に多い指摘です。方法では、「どのように調査したか」結果では、「何が分かったか」を記載します。この区別が曖昧になると指摘されやすくなります。⑦ 結果の解釈が飛躍している結果から直接導けない内容を書いてしまうケースです。考察では、「
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【心理学研究法】これまでのQ&Aについて紹介します②

*他サイト等でのご質問を含みます。■「アーカイブ法」を利用する際に,注意すべきことってありますか? →社会にはたくさんのデータが落ちています。その中から,単独あるいは数人の研究者が拾っていくわけですから,当然ながらその人のバイアスがかかります。そうならないように,何か基準を定めて拾い集めていくことが求められると思います。例えば,何らかの事故や事件の記事を集めようとなった場合,期間は事故発生から一か月後まで,新聞社は〇〇社と〇〇社にするなど,基準を明確に決めておくべきです。そうでないと,自分の仮説を支持するような望ましいデータばかりを無意識のうちに集めてしまうかもしれません。加えて,膨大な情報量のせいで時間を浪費してしまうかもしれません。 ■個人のブログ等よりも国や公共機関などの資料を使ったほうがいいですか? →個人のブログはあくまで個人的な意見であり,特定のコミュニティの合意の下での発言・資料ではありません。同様に,学会発表と記されている資料も合意の下での発言・資料ではありません。一方で,国や公共機関,論文に記載されている資料や出版物は,有識者の検閲が入っているはずなので(全然入ってないのもあります),情報の正確性がある程度は保証されているといえるかなと思います。ですので,そちらを参照することをお勧めします。しかし,どんな資料もそれが真実だと受け入れるのは早計です。どのような団体・組織が発刊したものであっても,データのとり方が偏っていないかなど,まずは疑ってみてください。 ■英語で書かれた論文のほうが多いので,英語の論文も調べるべきですか? →ただ目的もなく読み漁るのはあまりお
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看護研究は完璧を目指さなくて良い理由

看護研究を始めるとき、「ちゃんとした研究にしなければいけない」「完璧なテーマでなければいけない」「統計も考察も間違えたらどうしよう」「こんな内容で研究として成り立つのだろうか」と不安になる方は少なくありません。特に、初めて卒業研究や院内研究、学会発表に取り組む場合は、最初から完成度の高い研究を目指しすぎて、なかなか前に進めなくなることがあります。しかし、看護研究では、最初から完璧を目指す必要はありません。むしろ大切なのは、完璧な研究を作ることよりも、現場の疑問を丁寧に整理し、今後の看護実践につながる形でまとめることです。今回は、看護研究で完璧を目指しすぎなくてよい理由について紹介します。① 研究には必ず限界があるどのような研究にも限界があります。例えば、対象者数が少ない単施設での研究である調査期間が限られている質問紙調査で主観的評価に限られる面接対象者に偏りがあるといった限界です。これは研究が悪いという意味ではありません。看護研究では、実際の臨床現場や教育現場の中で研究を行うため、対象者、期間、施設、方法に制約があるのは自然なことです。大切なのは、限界がない研究を目指すことではなく、自分の研究にどのような限界があるのかを理解し、その範囲で何が言えるのかを丁寧に示すことです。② 完璧なテーマを探しすぎると進まない研究テーマを決める段階で、「もっと良いテーマがあるのではないか」「このテーマはありきたりではないか」「研究として価値が低いのではないか」と悩み続ける方がいます。もちろん、テーマ選びは重要です。しかし、完璧なテーマを探し続けると、いつまでも研究が始められません。看護研究のテ
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教員が研究指導でよく見る「もったいない論文」の特徴

卒業研究や看護研究の論文を読んでいると、「内容は悪くないのに、少し整理すればもっと良くなるのに」と感じることがあります。研究テーマや着眼点は良い。データも集めている。本人も一生懸命取り組んでいる。それなのに、論文として読むと伝わりにくい。このような論文は、決して「ダメな論文」ではありません。むしろ、少し直せば大きく改善できる**“もったいない論文”**です。今回は、教員が研究指導でよく見る「もったいない論文」の特徴について紹介します。① 研究目的がぼんやりしている最も多いのが、研究目的がはっきりしていない論文です。例えば、「看護師の思いを明らかにする」「患者への関わりについて検討する」といった目的は、一見すると研究らしく見えます。しかし、誰のどのような場面の何について何を明らかにしたいのかが曖昧だと、論文全体がぼやけてしまいます。研究目的は、論文の中心です。目的が曖昧なままだと、方法、結果、考察もすべて曖昧になりやすくなります。② 背景が長いのに、研究の必要性が伝わらない背景をたくさん書いているのに、「結局、なぜこの研究が必要なのか」が伝わらない論文もあります。背景では、単に一般的な説明を書くのではなく、現場でどのような課題があるのか先行研究では何が分かっているのかまだ何が十分に分かっていないのかだから本研究が必要であるという流れが大切です。背景が長いこと自体が悪いわけではありません。ただし、研究目的につながらない説明が多いと、読み手は迷ってしまいます。③ 方法と目的がずれている研究目的は良いのに、方法が合っていない場合もあります。例えば、「看護師の経験を明らかにする」という目
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