連絡が来ない人ほど忘れられない ── 手に入らないものに脳は執着する
◆優しくしてくれた人より、返ってこない人が頭から離れない ちゃんと向き合ってくれた人もいた。安心できる相手もいた。それなのに、なぜか忘れられないのは別の人。連絡が不安定だった人。気持ちが読めなかった人。待たされ続けた人。思い出すたび、自分でも不思議になる。◆好きだったから忘れられないとは限らないもちろん気持ちもあった。でも、忘れられなさのすべてが愛の深さとは限らない。そこには別の仕組みがある。◆人は“終わっていないもの”を手放しにくいはっきり別れた。答えが出た。区切りがついた。そういう関係は、時間とともに整理されやすい。でも、曖昧なまま終わった関係。理由が分からない沈黙。中途半端に残された期待。そういうものは、心に残りやすい。◆手に入らないものほど価値が高く見えてしまう簡単に手に入るものより、届きそうで届かないもの。そのほうが、頭の中で大きくなる。「何か特別だったのでは」「本当は縁があったのでは」そうやって意味づけしたくなる。◆連絡が来ない時間が、想像を育てる相手の本音。もし続いていた未来。連絡が来たらどうなるか。現実が止まるほど、想像だけが動き続ける。その積み重ねが、忘れられなさになる。◆執着は“好き”に見えやすい気になる。考えてしまう。手放せない。その状態は、恋と似ている。でも実際には、未完了の感情や答えの出なさに引っかかっていることも多い。◆忘れられない自分を責めなくていい弱いわけでもない。重いわけでもない。ただ、心が終わっていないものを整理しようとしているだけ。◆必要なのは、相手を美化しすぎないこと返ってこなかった現実。向き合わなかった事実。不安にさせた時間。そこも含め
0