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「10年にわたり活躍した」の「わたり」は漢字か仮名か

 常用漢字表と公用文表記法に照らせば、「川を渡る」「橋を渡る」のような意味で用いるときには漢字で表記します。一方、「広い範囲に及ぶ」「時間・期間がとぎれることなく続く」という意味で用いるときは平仮名で書きます。「細部にわたって調べる」「10時間にわたる手術」というような場合です。 後者の「わたって」「わたる」を漢字で書くと「亘って」「亘る」となるのですが、「亘」は常用漢字表にない漢字なので公用文には使えないため、平仮名表記になるということです。 改まった文章や公務員採用試験を受験する際の文章には特に混同しないように注意して、書き分けるようにしましょう。 なお、漢字か平仮名か迷ったら、「向こう側に移動する」という意味が明確かどうかで判断するとよいでしょう。明確なら「渡る」であり、それ以外は「わたる」です。 
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「作る」「造る」「創る」 使い分けのポイント

 「ツクル」には、「作る」「造る」「創る」と3種類の書き方がありますが、この使い分けをどう覚えるか。私は、次のような覚え方をお勧めします。1 大きなモノは「造る」2 新しいモノは「創る」3 その他はみんな「作る」 やや乱暴かもしれませんが、これで十分正しく書き分けられると思います。以下、詳しく説明します。1 大きなモノは「造る」  「造る」は、「造形」「造成」などのように、「材料を基に生み出す」くらい意味の場合に用います。 建物や船といった大きなものに使われることが多いのですが、貨幣など規模の大きいものも対象となります。そして、モノは具体的な形のあるものである必要があり、抽象的なモノをつくり出す場合には「作る」を使います。2 新しいモノは「創る」  「創る」は、「創造」という言葉が示すように、「初めてのモノをつくり出す」「これから始める」という意味の場合に用います。3 その他はみんな「作る」   上記の二つ以外は全部「作る」と書いて問題ないと思います。「作る」は対象範囲が広く、最もよく使われるものだからです。迷ったら「作る」です。  なお、「造る」は抽象的なモノには使えませんが、「作る」なら大丈夫です。4 それでも迷ったら「つくる」  上記の1から3が基本ですが、実際に文章を書いていると、どれもしっくりこないという場合があるかもしれません。「まちづくり」や「環境をつくる」といったものです。  そして、このような「ツクル」については、官公庁でも平仮名表記にしている例があります。役所でも悩ましいと感じているのでしょう。  そこで、1から3のどれもぴったりこないと感じたら、平仮名で「
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「期待に沿う」「期待に添う」 正しいのはどっち?

 2025年4月4日、韓国の憲法裁判所がユン・ソンニョル大統領の弾劾審判で罷免が妥当との決定を下しました。 そして、それを伝えるNHKのニュースで、大統領が「皆さんの期待に添えなかったことをお詫びします」とコメントしたとのテロップを流しました。 しかし、「ソウ」には「沿う」という表記もありますので、「添う」と「沿う」のどちらが正しいのかと疑問を抱いた人もいたと思います。 実は、これを常用漢字表と公用文表記法を当てはめた場合、結論として、どちらの漢字を使っても間違いということはありません。 このように「どっちでもよい」という表記ルールはとても珍しいことです。 「添う」とは、「そばに付いている」という意味で、「病人に付き添う」「添い遂げる」などと用いられます。 一方、「沿う」は、「決まりなどから離れないようにする」という意味で、「川沿いの家」「線路に沿って歩く」などのように用いられます。 このような意味のある「添う」と「沿う」なので、「方針にソウ」「希望にソウ」「期待にソウ」のような場合には、その意味によって「沿う」を用いてもよいし、「添う」を用いてもよいとされているということです。 ニュアンスの差くらいのことなので悩ましいところもありますが、どちらの意味を込めて使うのかという視点から使い分ければよいと思います。
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「正しい日本語」って何?

 新聞に書いてあることとテレビの字幕スーパーに書かれていることが違うことは結構あります。例えば「とりくみ」。「取り組み」だったり「取組み」だったり、あるいは「取組」と表記されることもあります。同じテレビでもNHKと民放で違ったりします。 このようなことですから、私たちは何が本当なのか、何が正しいのか分からなくなります。受験の際に出すエントリシートや小論文のような場合は、減点を避けるためにできるだけ正しく書きたいと思うはずですが、そもそも何が正しいのか自信がないために迷うことになります。 そこで私は、常用漢字表と公用文作成法に基づいて書くことをお勧めしています。これらは国が勧めている書き方だからであり、国が勧めている書き方で書いて減点されるということはまず考えられないからです。公務員試験の場合ならなおさらです。公的機関に出す文章や改まった文章を書く際も、この方法で書いておけば恥をかくようなことは避けられます。 ということで、私の添削では、常用漢字表と公用文表記法にのっとった書き方を「正しい日本語」として、その書き方に基づいて点検しています。 ちなみに、「とりくみ」をこの方法で表記すると「取組」になります。
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「手続」と「手続き」 どっちが間違い?

 常用漢字表と公用文表記法を適用した場合、「テツヅキ」は「手続」と表記します。「手続き」と書く人が多いのですが、改まった文章や公務員採用試験の小論文とか作文などを書く際には「手続」と書きましょう。 一方、「本のツヅキを読む」の「ツヅキ」は「続き」と表記することになっているので紛らわしいのですが、理屈や理由は脇に置いて、「テツヅキ」は「手続」と書くのだ、と覚え込んでおいた方がよいでしょう。「トドケデ」も「届け出」ではなく「届出」と表記することになっているのですが、これも理屈抜きに覚えるしかないと思います。
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「褒めて頂いた」 間違いはどれ?

 「~てイタダク」の場合の「イタダク」は「いただく」と平仮名で書きます。一方、「お褒めの言葉をイタダク」のような場合は、「頂く」と漢字で書きます。 この書き分けについては、「イタダク」の前に「て」が付く場合は平仮名で書き、何かを「頂戴した」という意味の場合は漢字で書くと覚えておけばよいと思います。 理屈的に言えば、「~てイタダク」の場合の「イタダク」は補助動詞なので、「報告していただく」のように、その前に動詞が用いられます。 一方、「お褒めの言葉をイタダク」の場合の「イタダク」は動詞なので、その前に名詞が置かれます。 そこで、どちらで表記してよいか迷ったら、「イタダク」の前に動詞があるのか名詞があるのかで判断すればよいと思います。 
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「想い」は「おもい」とは読めない

 「私は自分の古里にある強い想いを持っている」  これが日記だったり文学作品であったりした場合には問題ありません。しかし、改まった文章や採用試験などに書いたら減点される可能性があります。常用漢字表上、「想」は「おも」とは読めないこととされているからです。 したがって、この場合の「オモイ」は「思い」と書く必要があります。また、「オモイデ」も「想い出」は間違いで、「思い出」と書きます。 
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「思い通り」「思いどおり」 正しいのはどっち?

 常用漢字表と公用文表記法に照らした場合、「思いどおり」と書くのが正解です。 常用漢字表上は「通り」と書くこともできるのですが、公用文表記法を適用すると「次のとおり」「通知どおり」「思ったとおり」のような場合には平仮名で書くことになります。 一方、「銀座通り」「通り雨」「通り過ぎる」のような場合には漢字で書くこととされています。
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「1つ」では「ひとつ」とは読めない

 常用漢字表を適用すると、「1つ」は「いちつ」としか読めず、「ひとつ」とは読めません。算用数字の「1」は「いち」としか読めないことになっているからです。一方、漢数字の「一」の場合は、「いち」のほか「ひと」とも読めることにされていますので、「一つ」と書けば「ひとつ」と読めることになります。「ふたつ」つは「二つ」、「みっつ」は「三つ」です。 同じように、「1人」では「ひとり」と読ませることができず、「ひとり」と読ませたいのであれば「一人」と書く必要があります。
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「活かす」「生かす」 どっちが駄目?

 よく用いられる「活かす」という表現ですが、これには注意が必要です。「活」は、常用漢字表を適用した場合「い」とは読めませんので、「かつかす」と読ませることになるからです。しかし、「いかす」と書くと漢字の書けない人と誤解されるのではないかと不安になると思います。そこで、私の添削では「生かす」と修正しています。意味の上では同じになりますので、問題はありません。
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「1日あたり~」の「あたり」は漢字か平仮名か

 常用漢字表と公用文表記法を適用した場合、これは「1日当たり~」と漢字で書くことになります。「開会に当たり~」「出発に当たって~」も同様です。 しかし、結構多くの人が「あたり」「あたって」と平仮名で書いていますので、注意しましょう。 ちなみに、「当たりくじ」「当たり役」「当たり前」も漢字表記です。
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