「期待に沿う」「期待に添う」 正しいのはどっち?
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コラム
2025年4月4日、韓国の憲法裁判所がユン・ソンニョル大統領の弾劾審判で罷免が妥当との決定を下しました。
そして、それを伝えるNHKのニュースで、大統領が「皆さんの期待に添えなかったことをお詫びします」とコメントしたとのテロップを流しました。
しかし、「ソウ」には「沿う」という表記もありますので、「添う」と「沿う」のどちらが正しいのかと疑問を抱いた人もいたと思います。
実は、これを常用漢字表と公用文表記法を当てはめた場合、結論として、どちらの漢字を使っても間違いということはありません。
このように「どっちでもよい」という表記ルールはとても珍しいことです。
「添う」とは、「そばに付いている」という意味で、「病人に付き添う」「添い遂げる」などと用いられます。
一方、「沿う」は、「決まりなどから離れないようにする」という意味で、「川沿いの家」「線路に沿って歩く」などのように用いられます。
このような意味のある「添う」と「沿う」なので、「方針にソウ」「希望にソウ」「期待にソウ」のような場合には、その意味によって「沿う」を用いてもよいし、「添う」を用いてもよいとされているということです。
ニュアンスの差くらいのことなので悩ましいところもありますが、どちらの意味を込めて使うのかという視点から使い分ければよいと思います。