ハウスクリーニングのフランチャイズについて考察

記事
コラム
過去に、ご相談のあった内容を少しだけ紹介いたします。






相談内容

会社員10%、WEB系フリーランス90%の働き方をしています。
現状、時間があるのでビジネスオーナーとしてFC参入を考えています。

元々会社を設立したい願望があります。独自サービスで経営難になることを回避したくて、最初はFCでスタートして収入を確保、経営について学びながらFC運営や自身の会社設立を目指せればと考えています。

すでに目星をつけた某ハウスクリーニングFC本部の1対1の説明会に参加済みです。きちんと仕事が来る(本部からの紹介)のであれば収入になるのかもしれないと期待しています。初期費用は約390万円で、カード決済をオススメされました。初期費用総額で約500万円を想定しています。まずは自分一人で始めて、軌道に乗った暁には従業員を雇用し、オーナー業に専念したいと考えています。






回答内容

まず、某ハウスクリーニングFCなどの清掃事業は、無店舗やワンオペ開業が可能なため、参入障壁は低く、脱サラによる加盟者から人気の業種であると言えます。また、兼業から始められますが月間50万円以上の売り上げ(利益としては5万円前後)を作るためには専業にならなければ難しいでしょう。そのため、本業との兼務では満足できる利益を上げることはかなり難しいと判断できます。

仮に月売上が50万円だった場合、そこからロイヤリティと原価にあたる洗剤機材、車のリース代、駐車場代、広告費、他の加盟店に応援依頼した費用などを除いた利益として5万円程が残るイメージを持つとよいと思います。
そのため、脱サラで始められる方はかなりの運転資金を持って参入しない限り資金ショートとなることが多いです。1人での限界売り上げは120万円~150万円くらいが想定されます(客単価15,000×80件/月の現場をこなす必要があります)。

某ハウスクリーニングのFCは、【働いた時間=報酬】となる労働集約型事業のため、自分に代わる従業員を雇用しなければ自由な時間は捻出できず、他のフリーランスの仕事も継続できる環境を作るまでには、時間もコストもかかると予想されます。つまり無店舗開業のメリットを得られにくいと考えられます。

ただ、某ハウスクリーニングのFCチェーンの中には、ワンオペで月に150万円以上、有店舗化している加盟店(従業員を複数人雇用)では月に400万円以上の売り上げを上げている加盟店はいるようです。
売上を作れているまたは廃業せずに少しずつ大きくできているオーナーと廃業される方との違いは、運転資金をしっかりと持って参入し、人を使うことができる資質(経験)を持っているかどうかが鍵となります。従業員も雇用できず、一人で細々と運営する場合は、現状のサラリーのほうが高くなると想定されます。また、前提としては接客力があり、一定水準の技術が備わっている必要があります。

参考までに、一般的に労働集約型事業といわれる事業の例を記載します。
おそうじ関係、ふすまの張替え、リペア事業、内装業、結婚相談所、軽貨物運搬事業など

一般的に副業で時間と収益を得たい場合は、初期投資800万円以上投資が必要な事業が多いです。
(例)接骨院、マッサージ、美容系、コインランドリー、介護、福祉事業など
初期費用は掛かりますが、自分自身が事業にほとんど携わらなくても運営することが可能です。
ただ、ほとんどの事業が店舗型になるため、立地戦略と資金調達、人材の採用やチーム作りが鍵となります。

無店舗やワンオペではじめられる訪問型事業の場合、いかにリピーターを獲得していけるかが生命線だという認識を持つ必要があります。





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