発達障害を持つお子さんにとって、学校の教育機関だけでなく放課後等デイサービスといった支援事業所などで行われる療育や支援は、学習面や社会性、自己肯定感を育む大切な場です。
これらの支援には、集団支援と個別支援の2つの方法があり、それぞれに異なるメリットがありますが、特に初期段階ではお子さんの課題に合わせた支援が受けられる個別支援が非常に有効であると考えます。
ここでは発達障害の傾向があるお子さんに個別支援がどのように役立つのか、集団支援(療育)との違い、そして将来的に集団活動に参加していくための、ステップアップついて詳しく解説します。
【集団療育と個別療育の違い】
集団療育は、複数のお子さんが一緒に活動する中で、社会性やコミュニケーション能力を育むことが主な目的です。具体的には、以下のような活動が行われます。
■ルールに基づいた遊び(ゲームやスポーツなど)
■協力や交代を必要とする作業(共同での工作や調理など)
■他者とのやり取りを学ぶグループワークや会話の練習
これにより、お子さんは自然に他者との関わり方や、グループ内での自分の役割を理解することができ、社会的スキルを学ぶことができます。しかし、発達障害を持つお子さんの中には、他の子どもたちとのコミュニケーションが難しい、環境の刺激に敏感すぎるといった課題で、集団の場が負担になる場合があります。
一方で個別療育は、そうした個々の特性に合わせた療育を行い、お子さん一人ひとりに合った支援を提供します。具体的には、次のような活動が行われます。
■言語や運動、認知スキルを発達させるための一対一の訓練
■お子さんのペースに合わせた、集中力を育むための作業
■安心して取り組める環境の中でのスキルアップ
個別療育は、お子さんが自分に合ったペースで学習し、無理なく成長できる場を提供するため、特に学びの初期段階では非常に有効です。
たしかに発達障害の特徴として、対人関係やコミュニケーションの難しさといった課題が前提としてあるからこそ、集団療育に参加していると思います。
ですが、あるお子さんにとっては、社会的・対人的スキルを取得する以前に、相手に伝えるための言葉自体の習得や、物品の知識・文字の読み書きといった基礎的なスキルが十分に習得されていないために、課題となっている可能性があります。
そのようなお子さんにとって、集団療育の環境で学んでいくことは非常に苦痛に感じているかもしれません。
私がこれまで支援してきた集団療育(支援)でも、基礎的なスキルが未発達のために、活動に付いていくことが難しく、参加ができずに失敗体験が積み重なり、涙しているお子さんを多く見てきました。
だからこそ、一人一人に合わせた支援が可能な「個別療育」をしている放課後等デイサービスや個別支援施設で、土台となる基礎的なスキルを習得する必要があるとこれまでの経験から学びました。
基礎的なスキルを習得した後でも、
お子さんの成長の段階に合わせた支援ができ、
将来の自立に向けたスキルを習得するという意味でも、
個別支援は発達特性のあるお子さんにとっては有効性の高い支援形態であります。
【個別支援(療育)のメリット:お子さんのペースに合わせた成長】
発達障害のあるお子さんの中には、集団のペースについていくのが難しい、または集団の中で不安を感じやすいケースが多く見られます。
そこで、最初に個別支援(療育)を受けることで、以下のようなスキルの習得が期待できます。
■基礎的なスキルの習得
個別療育では課題となる部分を、お子さんの強みを活かしやすいプログラムで重点的に支援することができます。
また学習障害のあるお子さんにとっても、一対一であることで学校ではわからなかった課題に、向き合って集中し、落ち着いて課題に取り組みやすいです。ただの個別指導塾ではなく、学習障害児に特化した支援サービスの受けられる個別支援は、読み書きや簡易的な計算といった学習面の基礎的なスキルの習得に効果的です。
他にも個別支援(療育)で、感覚過敏があるお子さんには、刺激を抑えた静かな空間で提供たり、注意欠如のあるお子さんに対しては、短時間で区切った集中型の活動を行うことで、少しずつ集中力を育てるといった、個別に合わせたプログラム設定が可能です。
■成功体験を積み重ねて自己肯定感を育む
個別療育では、お子さんが一つ一つの課題を達成するたびに成功体験を積み重ねることができます。
このような体験は、特に発達障害のあるお子さんにとって、学習や活動に対する自信と自己肯定感を育む上で非常に重要です。
集団活動ではつまずきやすい子も、個別でしっかりとサポートを受けることで、「できた!」という実感を持つことができ、それが次の挑戦への意欲につながります。
特にこの成功体験の積み重ねは、「頑張ってもできなかった」という失敗体験をしやすい学習障害のあるお子さんにとって、非常に重要です。
■コミュニケーションスキルの基礎を築く
個別療育の中でも、言語や社会的なスキルを鍛えることができます。お子さんが他の人とのやり取りが難しいと感じる場合、まずは個別支援で適切なコミュニケーション方法を学び、少しずつそのスキルを積み上げていくことが大切です。
このような段階的なアプローチが、お子さんにとって自己肯定感を上げながら、無理のない成長を促すことができます。
【個別支援から集団支援へのステップアップ】
個別療育で基礎的なスキルや自信を培い、お子さんがより広い世界へと踏み出すためには、そこで得た基礎的なスキルを集団の場で活用することで、さらなる成長が期待できます。
■社会性を育むための集団療育
個別療育で培った基礎的なスキルを、集団で他の子どもたちとの活動を通じて実践していきます。例えば、協力して行う作業や交代しながら進める活動を通じて、他者と関わりながら自分の役割を果たす経験を積むことができます。
この段階に進むことで、お子さんは次第に社会性や協調性を身につけやすくなります。初めは少人数のグループからスタートし、お子さんの得意や強みを活かして、少しずつ集団の中で自分の居場所を見つけられるよう、学校外での支援・教育機関を活用することが望まれます。
■集団支援の重要性
多くのお子さんが、最終的には社会に出た際の自立を目的としています。
私たち大人が社会生活に馴染むにあたり、これまで幼い頃から今までに基礎的なスキルを習得し、それを応用するスキルが必要です。
だからこそ発達障害のあるお子さんにとって集団支援の活用は、基礎的なスキルを学校生活や日常生活で実践する場として非常に効果的です。
ここまで早期の個別支援(療育)の重要性をお伝えしてきましたが、発達障害のあるお子さんの成長にとって、個別・集団支援のどちらとも非常に重要な支援形態であるといえます。
だからこそ個別・集団支援を同時にすることで、基礎と応用のスキルを習得が期待できます。
ー最後にー
もし発達障害を持つお子さんの学習や療育に関してお悩みがあれば、現在提供している個別(学習)支援サービスをぜひご検討ください。
お子さん一人一人のニーズに応じた柔軟な対応で、お子さんと保護者様の成長を全力でサポートさせていただきます。