近年話題になっている「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」は、経済的に自立して早期退職を目指す概念です。しかし、具体的にどれくらいの資産があれば50歳でFIREできるのか気になりますよね。今回、50歳でFIREを達成するために必要な資産額を具体的に計算してみます。
FIREとは?
FIREとは、「経済的自立」と「早期退職」を意味します。通常の早期退職と異なる点は、退職後の生活費を貯金や退職金だけでなく、投資の運用益で賄うことです。これにより、元本を減らすことなく生涯生活することが目指されます。
FIREの達成には「4%ルール」という考え方が一般的です。これは、年間の生活費を投資元本の4%以下に抑えれば、資産を減らさずに生活できるというものです。米国株式市場の過去の成長率から導き出されたこのルールに基づき、年間の生活費の25倍の資産が必要とされています。例えば、年間生活費が300万円であれば、7,500万円の資産が必要となります。
50歳でFIREを目指すための資産額
年間300万円で暮らす場合、7,500万円の資産があれば50歳でFIREが可能です。しかし、現実的に7,500万円の資産を準備できる人は少ないかもしれません。そこで、年金を考慮に入れて必要な資産を計算してみます。
50歳の単身者の場合
50歳で早期退職する場合、年金を受給できる65歳までの15年間は全ての生活費を自分で賄う必要があります。月の生活費を20万円、年間で240万円とすると、15年間で3,600万円が必要です。
ただし、これは単純な早期退職の計算です。FIREの場合、投資の運用益も考慮する必要があります。年金受給開始後は、年金で生活費の一部を賄い、残りを投資の運用益で補います。
例えば、年金が月14万円受給できるとすると、年間で168万円となります。月20万円の生活費には毎月6万円が不足するため、年間では72万円不足します。この不足分を補うために、年間72万円(25倍で1,800万円)の投資元本が必要です。
そのため、50歳から64歳までの15年間で生活費を賄いながら、65歳時点で1,800万円の投資元本を残す必要があります。計算すると、50歳時点で約3,800万円の資産が必要となります。
繰上げ受給の場合
60歳から年金を受給する場合、年金額は減額されますが、50歳から60歳までの10年間だけ元本を取り崩して生活すれば良いことになります。この場合、年金額が127万円となり、年間の生活費240万円との差額112万円を投資の運用益で補います。計算すると、60歳時点で約2,808万円の投資元本が必要です。
50歳から60歳までの10年間の生活費と運用益を考慮すると、50歳時点で約3,920万円の資産が必要です。
繰下げ受給の場合
70歳から年金を受給する場合、年金額が増額され年間約240万円となります。これにより、年金だけで生活費を賄うことが可能になります。ただし、50歳から70歳1ヶ月までの20年間の生活費を全て準備する必要があります。計算すると、50歳時点で約3,310万円の資産が必要です。
50歳でFIREを達成するためには、年間生活費が240万円の単身者の場合、約3,800万円の資産が必要です。これは目安であり、個々の生活費や年金受給額によって変わります。完全なFIREが難しい場合でも、副業などを併用する「サイドFIRE」を目指すことで、目標金額を下げることができます。早めに資産形成を始めれば、FIREが現実的な目標になるかもしれません。
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