私は20年間、後ろ向きの靴を履いていた
昨日映画「国宝」を観た。 とても素晴らしい映画だった。
ただ一つ、どうしても気になることがあった。
主人公がなぜそこまで芸に取り憑かれていったのか —— その“内側”が見えなかったことだ。
前のブログにも書いたが、私はダンスをやっていた。 自分のやり方に限界を感じ、作品の作り方を一から勉強しようと、振付家向けの講座に参加した。
その講座で学んだことは、深堀することの大切さだ。 見せ方ももちろん大事なのだが、根幹の部分を深堀して行き、そして見せ方を考えることで作品に深みが出るということだ。
この部分で「国宝」の喜久雄のどうしよもなく芸を磨かねばならない・・といった脅迫概念的な欲求を感じ、知りたかったのだと思う。
さて、「振付家のための講座」の際、自分の内面から出てきた演出方法を発見した。 それは・・・ 自分の2本の足にそれぞれ革靴を反対向きに縛って、進んで行く・・という演出だった。 前に進みたいのに、どうしても過去に引っ張られる。
顔は前を向いている。
身体も前を向いている。
足も、少しずつ前に進んでいる。
でも—— どこかで、後ろに引き戻されている感覚。 そしてその革靴の色が黒だったことも、何かを物語っていたのかもしれない。 ひょっとすると、それは幼少期の満たされていない思いが、執着となって今の意識を過去に引き戻していたのかもしれない。
昨日「国宝」を見た後、このシーンが突然浮かび上がってきた。そして、その瞬間、分かった。 —— ああ、これを20年間やっていたんだ。
前に進もうとして、でもどこかで戻ろうとして、
ずっと同じ場所で足
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