気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その50~
いつもありがとうございます。直ぐに昨日の続きに入ります。書こうとしていることは複雑になります。もしもそれを体験・体現出来てしまったならば、その世界は非常にシンプル極まりないものであるのは間違いありませんが、書くと複雑になります、ご了承ください。維持していた姿勢を放棄すること。再び呼吸からの視点に戻すと、抱え込んでいた自分を満たして余りある、それ程に成長したエネルギーを、漏らさず囲い込んで占有することを諦める、となるでしょうか。そこに思いが及んだ時に、骨盤を緩めるという体からの発想に出会う、ということになります。それが、とにかく先ずは自分の心身が健康であることを目的としていた営みである呼吸が、その目的が達成されて初めて、その達成された結果としての健康な心身でもって今度は自分の周囲へ働き掛ける契機ともなる記念すべき瞬間となるのです。これは、アウトプットという概念と呼吸と心身の関係に付いて、非常に簡潔にモデル化して語っていますから、実際の一つ一つの場面に於いて、これほど見事に事が運ぶことは稀だとは思います。骨盤の力を抜くことは、現在の状況に固執する傾向がある場合は非常に難しい発想と言えます。人間とは常に、安定して安全な状態で居たいからです。しかも、仙骨という上半身と下半身を繋ぐ唯一の楔のような骨の力を抜くことは、非常に勇気のいることです。しかし、ちょっと大袈裟に言いますと、一種のイニシエーションのような仙骨の脱力を遂行すると、その瞬間までとは全く別の力が目覚め、その新しい力が姿勢維持を代わりに担当する結果となるのです。これは、電車で吊革に掴まりながら居眠りしている人が、脱力して倒れそ
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