苦労を喜びに思う⑤
ここまで読んでくださってありがとうございます。パソコン教室に通う代わりに練習がてら過去と向き合ってます。その日は突然来た、母は妹を溺愛していた。誰が何と言ってもどう思っても私は言い切れる。母は妹を愛してた。妹には大好きな友達がいていつもその子と遊んでいた。でも、その日はいつもと違って、お友達は歯医者さんの日だった。親も私も妹は友達と遊んでいると思い込んでいたのだが、夕方になっても帰って来なかった。母親は妹を産んだ時の影響で腰を患って杖を曳く生活だったが妹を探して歩き回った。電話が来るかもと私は待機(妹の友達を知らないので)夜も遅くになったころ母親が帰って来た。隣駅の交番で保護されて今日は遅いので施設に預けたと言われた明日会いに行ってくれそう言われて帰って来た。見つかって良かった!二人ともその時は安心していた。明日帰って来る。お騒がせな娘だなあ~くらいに私は考えていた。後から聞いたところ、妹は友達の歯医者さんについて行ったが、帰り電車に乗ってしまい妹だけ迷子になってしまったそうだ。親に怒られると思い言わなかったらしい。次の日、母親は妹を迎えに行き一人で帰って来た。あの日、私と母は妹を失った。あれから二十年近くが過ぎた、妹は一度も帰って来ない。
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