話したあとに、少し呼吸がしやすくなる時間
悩みを誰かに話したからといって、すぐに問題が解決するとは限りません。状況は何も変わっていないし、明日になれば、また同じことを考えてしまうかもしれない。それでも、誰かに話したあとに少しだけ呼吸がしやすくなることがあります。胸の中に詰まっていた言葉を外に出して、「そうだったんですね」と受け止めてもらう。それだけで、ずっと力が入っていた心がほんの少し緩むことがあります。つらいときほど、「こんなことを話しても仕方がない」「もっと大変な人もいる」「自分で何とかしなくちゃ」そんなふうに、自分の気持ちを後回しにしてしまいがちです。けれど、話すことは答えを出すためだけのものではありません。まとまっていなくてもいい。同じ話を何度してもいい。泣いてしまっても、途中で黙ってしまってもいい。言葉にしながら、自分でも気づいていなかった気持ちに出会ったり、誰かに聞いてもらうことで、頭の中の絡まった糸が少しずつほどけていくこともあります。電話を切ったあと、問題はまだそこにあるかもしれません。それでも、「少し落ち着いた」「今日は眠れそう」「もう少しだけやってみようかな」そんな小さな変化が生まれたなら、その時間には、ちゃんと意味があったのだと思います。ひとりで抱えているのが苦しくなったときは、うまく話そうとしなくて大丈夫です。話したあとに、今より少しだけ呼吸がしやすくなりますように。
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