“もっと大変な人がいる”と自分のつらさを引っ込めるあなたへ。心理学が教える“悩みを比べる心”のほどき方

“もっと大変な人がいる”と自分のつらさを引っ込めるあなたへ。心理学が教える“悩みを比べる心”のほどき方

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コラム

つらいのに、「この程度で」と思ってしまう

仕事で嫌なことがあった。
人間関係に疲れている。
理由は分からないけれど、気持ちが沈んでいる。
それでも、「世の中にはもっと大変な人がいる」と考えて、自分のつらさを打ち消してしまうことがあります。
相談しようと思っても、「こんなことで話していいのかな」とためらう。
誰かに心配されると、「大したことではないです」と笑ってしまう。
しかし、ほかの人の苦しさが大きいからといって、あなたの苦しさがなくなるわけではありません。

比べることは、気持ちを抑える方法にもなる

臨床心理学では、人は受け止めにくい感情から少し距離を取ることがあると考えます。
つらいと認めたら、頑張れなくなりそう。
弱い人だと思われるのが怖い。
自分より大変な人に申し訳ない。
そうした思いから、ほかの人と比べて自分の気持ちを小さくすることがあります。
「まだ大丈夫」と考えることで、これまで何とか生活を続けてこられたのかもしれません。
ただ、気持ちを小さく扱い続けると、自分がどれほど疲れているのか分からなくなることがあります。

つらさには、順位をつけなくていい

悩みは、誰かと比べて相談する資格を決めるものではありません。
同じ出来事でも、受ける負担は人によって異なります。
周囲には小さく見えても、自分の心には強く残ることがあります。
大切なのは、「ほかの人より大変か」ではなく、「今の自分がどのくらい苦しいか」です。
少し眠りにくい。
以前より人に会いたくない。
何をしても気持ちが晴れない。
そうした小さな変化も、心から届いている大切な知らせです。

“この程度”のうちに話してもいい

つらさが限界になるまで、相談を待つ必要はありません。
「大した悩みではないかもしれないけれど」と前置きしても構いません。
うまく説明できなければ、「何となくしんどい」から始めても大丈夫です。
誰かに話すことで、初めて自分が何を我慢していたのかに気づくことがあります。
悩みが小さいうちに言葉にすることは、大げさに騒ぐことではありません。
自分の心を、壊れる前に丁寧に扱うことです。
ほかの誰かではなく、今つらさを感じているあなた自身の声にも、耳を傾けてよいのだと思います。

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