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第1回「同棲時代」が映し出した、優しさを求めた若者たち

昭和48年。上村一夫による劇画『同棲時代』が「漫画アクション」に連載され、日本中に大きな衝撃を与えた。主人公は恋人同士の男女、今日子と次郎結婚という制度に縛られず、共に暮らすことを選んだ若者たちである。今では珍しくない「同棲」という言葉も、当時はまだ新鮮で刺激的な響きを持っていた。映画化され、仲雅美と由美かおるが出演。さらにテレビドラマでは沢田研二と梶芽衣子が主演を務めた。主題歌となった大信田礼子の『同棲時代』もヒットし、作品は一大ブームとなった。だが、この作品が若者たちの心を捉えた理由は、単なる恋愛物語だったからではない。その少し前、日本中の大学では学生運動が吹き荒れていた。「世の中を変えたい」「新しい時代を作りたい」そんな熱い理想を抱いた若者たちがいた。しかし運動は次第に行き詰まり、仲間同士の対立や挫折を経験する者も少なくなかった。大きな理想を追い求めた若者たちは、やがて街の片隅へと戻っていく。革命よりも恋愛を。闘争よりも安らぎを。社会を変えることよりも、まずは傷ついた自分の心を癒してくれる相手を求めるようになった。そんな時代の空気の中で現れたのが『同棲時代』だったのである。主人公たちは決して裕福ではない。未来も決して明るいわけではない。それでも互いを必要とし、肩を寄せ合って生きていく。その姿は、理想に敗れた若者たちにとって一つの希望だった。「世の中は変えられなかったけれど、せめて二人だけの小さな幸せは守りたい」そんな想いが、作品の行間から滲み出ていた。昭和という時代は、高度経済成長の輝きの裏で、多くの若者たちが迷い、傷つき、そして新しい生き方を探していた時代でもあった。『
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同棲時代

 昭和40年代後半、週刊漫画アクションに上村一夫の「同棲時代」が連載され、当時の若者の間で大ヒットとなりました。イラストレーターの上村一夫は数回で終了するつもりだったらしいのですが、内心不本意ながらも連載を伸ばすことになったらしいです。 割烹でバイトしていたある日、夜中の仕事上がりに一番町にあった松竹に、映画化された「同棲時代」を観にいきました。当時は土曜の夜から明け方にかけて、ほとんどの映画館でロードショーをやっていた時代です。 映画化は仲雅美と由美かおる主演で上映されました。今でこそ同棲は当たり前のこととなりましたが、当時は世間からタブー視されていて、親が知ったら腰を抜かすほどのものでした。社会の片隅で目立たぬようにひっそりと暮らしていたのです。 「愛はいつもいくつかの過ちに満たされている」というナレーションから始まる大信田礼子が歌った同名の曲も、大ヒットとなりました。二人はいつも 傷つけあって暮らしたそれが二人の愛のかたちだと信じたできることならあなたを殺して あたしも死のうと思ったそれが愛することだと信じ 喜びにふるえた。愛の暮らし 同棲時代======ナレーション======愛はいつもいくつかのあやまちに満たされている。もし愛が美しいものならそれは 男と女が犯す このあやまちの美しさにほかならぬであろう。そして 愛がいつも涙で終わるものならそれは 愛がもともと涙のすみかだからだ次回に続きます。 
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