睡眠中の悪夢について

記事
コラム
皆さんは「悪夢」って見ることがありませんか?
健常者であれ精神疾患であれ、誰しもが経験があるかと思います。
そんな「悪夢」について、今日は書いていきたいと思います。

そもそも「悪夢」はどうしてみるのでしょう。そして、どう対処したらよいのか。
実は、それらのことについて解説している文献があるので紹介したいと思います。もちろん、今回紹介するものがすべてではありません。ほかにも諸説あると思いますが『ひとつの捉え方』として参考にして頂ければと思います。

*****
~マインドフルネス的対処法~
私たちの経験上、中途覚醒があります。いわゆる熟睡できないケース。
これが起こる要因として考えられるのが浅い眠りが多いとされています。
浅い眠りの事を「レム睡眠」といいます。
そして、人が夢をみるのはレム睡眠時です。また、レム睡眠時に目が覚めますので、夢の内容をよく覚えていつケースがあります。
では、どうしてレム睡眠中なのか。睡眠中は脳が記憶・データ・情動などの整理統合をしてます。そんなわけで、脳は寝ている時も結構働いています。だから、脳のデータ処理中に画像が構成される。それが夢という形で現れるのです。
一般的に考えられていることとして、起きている時にネガティブな思考を掴みやすい方は特に、脳内の情報はネガティブな想念が多くなり「悪夢」をみやすい条件がそろっていくと考えられています。

ところで、夢はおかしな内容が多いでしょう?
例えば、「買い物をしていたら、シーンが変わって学生時代に戻っていて、昔、迷惑をかけた友人と話し合いをしていて、また気が付いたら、いつもの商店街を歩いていた・・」など・・・。
夢はこんな感じの現実では考えられない時間軸のない夢が多いです。

この現象の対策ですが、マインドフルネス的な考えでは、これらは脳が記憶・データ・脳内の断片化された情報を、整理統合をしている作業中だと「割り切って」放っておくという気持ちの切り替えが必要となります。
なぜなら、これらに過度に執着すると、脳の作業の邪魔をしてしまいます。なので脳に仕事(情報の整理統合)をお任せするのが良いと考えられているからです。この「悪夢」も情報処理が終わりますと自然に出なくなってきます。
ちなみに「悪夢」は霊の仕業・・・。というオカルト的なことを言う方がいらっしゃると思いますが、マインドフルネス的な考えから言うと、そういったものはありませんので全く怖がらなくてよいです。あくまでも「科学的な脳の作業中」であり崇りだとか迷信ではないからです。
あと「抗うつ薬説」というのもあります。「ある特定の」抗うつ薬を服用していますと、脳の影響で「悪夢」をみやすくなると言われております。
*****

~「悪夢」が継続するなら要注意~
人によっては毎日のように夢をみて、それも内容が「悪夢」ばかりで悩まされて困っている人がいます。
「悪夢」自体は、医学的に完全解明されていませんが「悪夢」が続いている状態が、健康な睡眠状態ではないことは誰が考えても想像がつきます。また、夢自体は起床時に記憶として「あるなし」に関わらず誰でも見ますが、実際にその内容をハッキリと覚えている方は少なく、断片的であったりストーリーが支離滅裂であったりします。ところが「悪夢」の場合は、強く印象として残るので覚えている場合が多くなり「悪夢」ばかり見ていると感じることになります。
ちなみに、精神疾患の方は「悪夢」を見るという方が比較的多く見られます。連続的に「悪夢」をみていても異常現象だと気がつかず、結果病気であると医療関係者が判断するまで時間がかかる場合があります。このあたりに、医療関係者と当事者のギャップがあるようにも思います。
当事者側から言わせれば、何か自分の頭の中に異変が起きているように感じても不思議はありません。睡眠の質がわるいのか、他の要因かはわかりませんが、健康な状態で「悪夢」ばかりを見て苦しむ事がないのは事実なのですから。
ちなみに、ある研究によれば前述のとおり「悪夢」の原因が精神的なストレスやトラウマがある場合にレム睡眠が通常より増えている時です。その割合は5~10%程度と報告されています。「悪夢」を見ない人から見ると5~10%程度というのはかなり多い数字のようにも思えるのですがどう思いますか。

睡眠全体の中にレム睡眠が増えてくる原因は、生活面に問題がある場合もあり、精神的なものだけに限定されるわけではありません。
簡単な例としては、寝室の温度や湿度が適していなかったり生活のリズムが乱れている時、そして過度な身体的疲労などです。しかし、これといった原因が見つからない場合がほとんどです。
*****

~では「悪夢」対策はどうすればよいのでしょう。~
原因が精神的な場合は、精神療法(カウンセリング)をためすことになります。また、睡眠薬も一つの方法で、ノン・レム睡眠を増やしてレム睡眠を減らす効果があるので、夢をみる機会を減らしてくれます。ただし睡眠薬の場合は、精神療法(カウンセリング)と違って対症療法なので、原因を見つけて解決していく努力を怠らないようにしないと、いつまでも睡眠薬に頼らざるを得なくなるという負のスパイラルに陥りやすいので気をつけてください。
原因が身体的疲労の場合は、とにかく身体をリラックスさせることです。それがスポーツジムといった運動することも含めてです。ニュアンスとして『心地よい疲労感?』とかですかね。ここにも精神療法的指導者(メンタルトレーナー)が必要となります。一流アスリートには必ず専属のメンタルトレーナーが指導にあたっています。
それ以外にも、ゆっくりと入浴をしながら身体をほぐすとか。要するに当事者自身が『精神的なストレスを感じることのない運動』といったものです。
*****

さて、今日の目覚めは良かったですか?
今日は金曜日、週末です。第8波のコロナもあり世間は相変わらずストレスの多い環境下にありますが、あと数時間で週末の休み時間が待っています。
皆さん、今日も張り切って頑張りましょう!
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す