カウンセリングをする時に大事なものとして、”質問力”が挙げられます。
人の話を聴く時、投げかける言葉の選び方1つで、受け取り方も答えも全く違ったものになるからです。
受動的な質問と能動的な質問
質問には、受動的な質問と能動的な質問があります。
受動的な質問は、例えば
「あなたは、幸せですか?」
というものです。
この時、相手の答えがYESでもNOでも、次にその理由を聞くと必ず環境や他の誰かを要因とした答えが返ってきます。
「YES→仕事に恵まれているから」
「NO→パートナーとうまくいっていないから」
というように。
一方で能動的な質問は、
「あなたは、幸せになる為に何かしていますか?」
という、問いかけになります。
この場合は答えがYESでもNOでも、その理由は自分の中から探してもらうコトが出来ます。
カウンセリングではあなたのコトを知りたいので、能動的な質問をしていくと話が脱線しにくくなり、本人も自然と自分と向き合っていくコトが出来るようになります。
(もちろん、受動的な質問も活用しますが)
コミュニケーション能力
コミュニケーションは、よくキャッチボールに喩えられますが、
「もうちょっと低めに投げて欲しいな」
「お♪いい球投げるじゃん」
というように、自分に向けて投げられたボールばかりを気にしている人が多いように感じます。
これは自分自身より、相手が自分のコトをどう見ているのかが気になっている状態です。
「次はもうちょっと上に投げてみよう」
「もう少しスピードを落としてみよう」
と、自分の投げ方に気が向く人は、自分自身と積極的に向き合うコトが出来る人です。
・いつもあさっての方向にばかり投げる人
・あなたが見ていない時に、急に投げてくる人
・中には投げるのではなく、転がしてくる人
etc.
相手がどんなボールを投げて来ようと、それはあなたにはコントロールの出来ないボールです。
(アドラー心理学でいう課題の分離です。
【課題の分離】については、また後日詳しく記事を書きたいと思います。)
そうではなく
「次にあなたがどんなボールを投げるのか」
に焦点を当てると、ずいぶん行動が変わってくるはずです。
「さっき変なところに投げられたから、こっちも取りにくいボールを投げてやろう」
「この人はいつも受け取りやすいボールをくれるから、私も受けやすい位置に投げてあげよう」
「こんなボールを投げるなんて、嫌がらせかな?」
と、相手からのボールによって左右されるのではなく、自分がどんなボールを投げたいのか。
そうやって何事も能動的に考えていくコトは、自分自身と向き合うコトです。
嬉しい、楽しい、怒り、悲しみ。。。
様々な感情が湧いた時は、少し立ち止まって
「私は今、どんなボールを投げたのかな?」
と考えてみて下さい。
「どんなボールが来て嬉しかったのか」
ではなく、
「どんなボールを投げた時に、気持ち良かったのか」
を考えるのです。
そうすると
「こんなボールを投げられて悲しかった」
のではなく、そんな気持ちで投げ返したコトによって悲しくなったんだという点に気付くはずです。
時にはこちらから何もしていないのに、急に向こうから乱暴なボールが飛んでくるコトもあるでしょう。
そんな予想もしてない所から飛んでくるボールは、あなたにはコントロール出来ません。
でも、その飛んで来たボールをどうするかは、あなた自身で決めるコトが出来ます。
・同じように乱暴に投げ返すのか
・優しく、受け取りやすいように返してあげるのか
・その場にそっとボールを置いて、そのまま立ち去るのか
自分でコントロール出来るコトに、目を向ける。
そして、それをどうするか、能動的に考える。
能動的な考え方を身に付けると、世界が変わります❣
大げさではなく、自分の考え方1つで、世界は本当に変わりますよ。
「どんな時に感情が動いたか。」
これをぜひ能動的な視点で、考えてみて下さい。