「ねえ、ちょっと話を聞いてほしいんだけどな」
そう勇気を出して言葉にしたとき、目の前の人から「じゃあ、こうしたらいいんじゃない?」「それは君がもっとこうすべきだよ」なんて、すぐに解決策をポンと提示されて、何とも言えない寂しさを感じたことはありませんか?
あ、そういうことが言いたいんじゃないんだけどな……。そう心の中でつぶやきながら、これ以上言葉を続けるのを諦めてしまう。そんな瞬間って、本当に切なくて、どこか深い絶望感に似た孤立感を感じてしまうものですよね。
相手はきっと、良かれと思ってアドバイスをしてくれているのでしょう。あなたの力になりたくて、一生懸命に頭をひねって答えを探してくれた。その優しさは分かるからこそ、余計に「分かってもらえなかった」という事実が、胸の奥にズシンと重たく響いてしまうのです。
でもね、僕は思うのです。人が「話を聞いてほしい」と願うとき、本当に求めているのは、頭で考えた正しい解決策ではないことがほとんどです。
ただ、今の自分のつらさをそのまま受け止めてほしい。がんばっているねって、その姿を認めてほしい。そんな、心の居場所を探している状態なのだと思います。
心が弱っているときに正論のシャワーを浴びてしまうと、まるで自分が否定されたような、置いてけぼりにされたような気持ちになってしまいますよね。正しい答えなんて、実は自分の中でも薄々分かっていたりするものです。それでも動けないから、心が追いつかないから、誰かにただ寄り添ってほしいのです。
僕は心理カウンセラーとして、これまでたくさんの方の声に耳を傾けてきました。そして、ただ静かに「そうだったんだね」「本当につらかったね」と、その方の感情にそっと手を添えるように聴くことの大切さを、毎日ひしひしと感じています。
解決策を出すことよりも、今ここにある痛みを一緒に見つめること。それだけで、ガチガチに固まっていた心が少しずつ、ふわっと軽くなっていくことがあります。だから、アドバイスをされて余計に傷ついてしまったとしても、あなたが「わがまま」なわけでは決してありません。
もしも、周りの人にうまく伝わらなくて孤独を感じたときは、どうか自分を責めないでくださいね。「私はただ、共感してほしかったんだな」と、自分の心の本音を自分で一番に認めてあげてほしいのです。
あなたの心に優しく寄り添い、その声をまるごと受け止める場所は、ここにあります。答えを急がず、あなたのペースで、あなたの言葉で、いつでもゆっくりとお話を聴かせてくださいね。