誰かから向けられる真っ直ぐな好意。それは本来、温かくて幸せなもののはずですよね。
でも、相手の期待を感じれば感じるほど、胸が締め付けられるように苦しくなってしまうことはありませんか。
「この人の期待に応えられなかったらどうしよう」「私のせいで相手を傷つけてしまったら、もう取り返しがつかない」と、そんな不安が頭をよぎる。
そして、その重圧に耐えきれなくなって、いっそすべてを投げ出してどこか遠くへ逃げ出したくなる……。
そんなふうに感じてしまう自分を、どうか責めないでくださいね。
それはあなたが冷たい人間だからではなく、それだけ相手の気持ちを大切に思い、真剣に向き合おうとしている証拠なのですから。
心理カウンセラーとして、僕はそんな繊細で優しい心を持つあなたの気持ちが痛いほどよくわかります。
期待というのは、見えない鎖のようなものかもしれません。
相手が良かれと思って差し出してくれる言葉や行動が、いつの間にか「応えなければならない義務」のように重くのしかかってしまうんですよね。
でも、少しだけ深呼吸をしてみましょう。
実は、相手の幸せは、必ずしもあなたがすべて背負わなければならないものではないのです。
私たちが誰かのためにできることには、どうしても限界があります。
相手が抱いている理想と、今の自分。その間にはどうしてもギャップが生まれることもあるけれど、それは決してあなたの「失敗」ではありません。
「期待に応えられない自分はダメだ」と感じるとき、私たちはつい自分の価値を相手の満足度と結びつけてしまいがちです。
けれど、あなたの価値は、誰かの期待を満たすためだけに存在するものではないことを忘れないでください。
逃げ出したくなるほど苦しいのは、あなたが「相手を大切にしたい」と強く願っているからこそのサインです。
だから、まずはその「苦しい」という自分の気持ちを、そっと抱きしめてあげてほしいのです。
「ああ、私は今、期待に応えられないことが怖くて、相手を傷つけるのが悲しいんだな」と、ただ認めてあげるだけでいい。
逃げ出すことは、自分を守るための大切な防衛本能です。
もし本当に心が折れそうなら、一度その場から距離を置くことも、自分を大切にするための立派な選択肢です。
期待に応えられなかったからといって、あなたは誰かに否定される存在ではありません。
ありのままのあなたでいることが、結果として一番大切なことなのだと、僕は信じています。
完璧に誰かの望みを叶えることができなくても、あなたはそこにいていいし、そのままのあなたで十分に愛される価値があるんです。
少しずつ、少しずつでいいので、相手の期待という重荷を肩から降ろす練習をしていきましょう。
もし、また苦しくなったときは、いつでもここに帰ってきてくださいね。
あなたはもう、一人で頑張らなくていいのですから。