ふと気づけば、誰かの期待を一身に背負い込んで、自分のキャパシティをはるかに超えてしまっていることはありませんか。
「あの人に頼られたからには、期待に応えなきゃ」
「ここで断ったら、自分の評価が下がってしまうかもしれない」
そうやって自分に鞭を打って、限界まで頑張り続けてしまう。
そんな優しいあなたに、まずは「よく今まで頑張ってきたね」と、心からのエールを送りたいです。
そもそも、なぜ私たちは自分の限界を超えてまで「NO」と言えなくなってしまうのでしょうか。
きっとそれは、あなた自身がとても誠実で、相手のことを深く思いやれる人だからこそですよね。
目の前の人が困っていたり、自分に何かを期待している雰囲気を感じ取ったりすると、それを放置することが自分の心にとって苦しいことなのだと思います。
誰かの役に立ちたい、誰かを喜ばせたい。
その純粋な気持ちは、とても尊いものです。
ですが、その優しさが、時にあなた自身の首を絞めてしまうこともまた事実です。
僕も心理カウンセラーとして、日々たくさんの方のお話を聞く中で、同じように苦しんでいる人をたくさん見てきました。
自分のコップがもう満杯で、これ以上何も入らない状態なのに、次から次へと注がれる期待の水を「頑張って受け止めなきゃ」と無理をしてしまう。
その結果、自分が自分自身でなくなってしまうような、そんな息苦しさを抱えている人が本当に多いのです。
ここで一度、立ち止まってみましょう。
あなたが「NO」と言えないのは、相手を見捨てたいからではなく、相手との関係を壊したくないからですよね。
でも、本当に大切な関係というのは、あなたが犠牲の上に成り立っているものでしょうか。
本当の意味での健全な人間関係とは、お互いが自分らしくいられること、そして、お互いの限界を尊重し合えることだと僕は感じています。
あなたが限界まで引き受けて倒れてしまったら、結局は誰の助けにもなれなくなってしまいます。
まずは、あなた自身の心と体を守ること。
それが、結果として相手のためにもなるのだと、少しずつ頭の片隅に置いておいてほしいのです。
「NO」と言うことは、相手を否定することではありません。
「今はここまでのことならできます」
「今は難しいけれど、別の方法なら考えられます」
そうやって、今の自分の状況を素直に伝えることも、立派なコミュニケーションです。
誠実な相手であれば、あなたの限界を伝えたとき、それを尊重し、一緒に解決策を探してくれるはずです。
もしそれで離れていく人がいるのなら、それはあなたという存在そのものよりも、あなたが担っていた機能だけを求めていた人だったのかもしれません。
そんな人のために、あなたの代わりはいない、大切な心と体をすり減らさないでくださいね。
あなたは、期待に応えるために生まれてきたのではありません。
あなた自身が、あなたらしく、心地よく生きるために存在しているのです。
まずは、今日一日、小さな「NO」を練習してみませんか。
ほんの少しだけ、自分に優しくなる。
その積み重ねが、いつかあなたを今の重苦しさから解放してくれるはずです。
僕は、そんなあなたをこれからも応援しています。