別れたはずのあの人が、どこかであなたのことを「本当にいい子だった」「あんなに素敵な人はいない」と褒めていた。
そんな風の噂を耳にしたとき、嬉しさなんて微塵も湧いてこず、むしろ胸の奥がハゲシク波立って「じゃあ、なんで振ったのよ!?」と怒りと混乱でいっぱいになってしまう。
そんな苦しくて切ない夜を、今まさに過ごしていませんか?
いっそ「大嫌いになった」「もう顔も見たくない」と言ってくれたほうが、どれだけ潔く前を向けるか分かりませんよね。
冷たく突き放してくれれば、こちらも心を鬼にして諦められるのに、別れた後にまで綺麗で美化された思い出に仕立て上げられるのは、本当に残酷なことです。
心理カウンセラーとして、僕は、その中途半端な優しさの残骸こそが、あなたの足元をすくい、次のステップへ進む邪魔をしているのだと感じています。
繊細な気質を持つあなたは、相手の言葉の裏にある感情や、その場の空気感をとても深く受け止めてしまう心の持ち主です。
だからこそ、「褒めていた」という噂を聞いた瞬間に、「まだ可能性があったのかな」「私の何がいけなかったんだろう」と、終わったはずの恋のパズルをもう一度最初から組み立て直そうとして、脳内がヘトヘトになってしまうんですよね。
でもね、少しだけ冷たい現実をお話しさせてもらうと、彼があなたを別れた後に褒めるのは、あなたのためではなく、完全に「彼自身のため」なんです。
「素敵な子と付き合っていた俺」という自己満足に浸りたいだけかもしれないし、周りから「ひどい振り方をした男」だと思われたくなくて、必死に自分の保身をしているだけなのかもしれません。
あるいは、あなたを振ったという罪悪感から逃れるために、無意識にあなたを美化して、自分の心をスッキリさせている可能性だってあります。
そんな彼の身勝手な「綺麗事」に、あなたがこれ以上付き合って、大切な心をすり減らす必要はどこにもないんですよ。
彼はあなたを振るという選択をして、あなたを深く傷つけた。それが動かしようのない唯一の事実です。
風の噂で流れてくる彼の言葉は、今のあなたにとってはただの雑音であり、前に進むためのエネルギーを奪う毒でしかありません。
彼があなたをどう思い出そうが、どう評価しようが、それはもう彼の世界の出来事であって、あなたの人生には1ミリも関係がないことです。
「勝手に美化して、都合のいい思い出にしてんじゃないよ」と、心の中で思いっきり毒を吐いてしまって大丈夫です。
綺麗に終わらせようとする彼のズルイ優しさに、あなたが付き合ってあげる義務なんて、これっぽっちもないのですから。
今は、その複雑にこじれてしまった未練や、やり場のないモヤモヤを、そのままそっと抱きしめてあげてください。
あなたが今すべきことは、彼の言葉の真意を探ることではなく、傷ついた自分の心を、美味しいものを食べたり、温かいお風呂に入ったりして、トコトン甘やかしてあげることです。
中途半端な優しさの残骸を綺麗に sweep して、あなたが自分自身の人生をしっかりと歩んでいける日を、僕は心から応援しています。