テクノロジー「猫の狩る餌、本能の食」
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猫は出された餌を食べ残す事が多いのですが
その理由について野生時代の本能や元々小食
猫は気まぐれ等と考えられてるものの正確な
仕組みはよく分かりませんでした
岩手大学の研究者は与える餌を調整する事で
猫が食事を止める理由が満腹感だけでなくて
匂いにも関係してる事を発見しました
犬は食べ物が目の前にあればある分全て食べ
動けなくなる程食べますが猫は1日数回分け
少量ずつの食事を摂る少量頻回摂食なのです
この摂食行動は体内エネルギーの調節をして
満腹で眠くなり外敵が来た時それに気づけず
逃げられない状況にならない為の本能による
行動だと考えられていました
しかしこの猫特有の摂食行動の背景にどんな
メカニズムがあるのかは実際の所よく解らず
謎に包まれてたのです
そこで岩手大学農学部の「宮崎雅雄教授」と
大学院生の「高橋巧」氏達の研究グループは
猫12匹用いて猫の摂食行動の本当の訳を知る
実験を行いました
まず猫は前日の18時~翌朝10時の間の16時間
絶食した後でも殆どの個体が与えられた餌を
全部食べ切らず自発的に食事を途中で止めて
少し残し少量頻回摂食が確認されました
次に全ての猫を3段ケージに1~2匹ずつ収容し
温度24度にし明かりの点灯時間を7時~17時の
条件下で飼育しました
そして10分間食事と10分間の休憩1セットで
これを1日6回連続で繰り返し餌を食べる量を
1セット~6セットまで観察して比較しました
この時に水は自由に摂取でき1日2回標準的な
ドライフードを与えてます
それぞれの猫は隔離されておらず同じ部屋に
暮らしてる他の猫と継続的に接触できる様に
してあります
この状況で毎回違う餌を与え続けられた猫と
同じ餌を与え続けられた猫の食べ方の違いを
10日間連続で観察してみました
その結果は同じ食べ物を繰り返し与えた猫が
徐々に食べる量を減らしました
毎回違う種類の食べ物を与えられた猫の方は
毎回少し残すと言う行動は無かったのです
更に同じ餌を与え続けた猫に違う餌与えると
少し残す行動をせず全部食べたのです
しかも上下に仕切りで分けられる皿を使って
下に今までとは違う餌を入れ上には今までと
同じ餌を入れて上の餌だけ食べられる様にし
その餌の与え方を続けたら同じ餌なのに毎回
全く残さず食べました
他にも餌を与えない時間に次回に食べる餌と
同じ匂いのをかがせると次に食べる餌は少し
残してしまったのです
つまり猫が餌を少し残す行動は匂いで判断し
本能的に次の餌を狩れるまでの期間に食料を
出来るだけ持たせて飢え死にしない様にする
生存本能でした
今ある餌と違う匂いがする物を与えると猫は
新しい餌を狩れたと判断し最初の1回は餌を
残さず食べて次回また同じ匂いの餌が来たら
まだ新しい餌を狩れてないと判断し少しだけ
残して餌を狩れる間の期間飢え死にしない様
してたのです
でも毎回違う匂いの餌が来たら毎回餌狩りに
成功してると本能が判断し安心して餌を全部
満腹まで食べちゃいます
研究を主導した宮崎氏は猫の少量ずつ何度も
分けて食べる行動に嗅覚による調節が関わり
それで本能が反応する事を初めて実証できて
新たな発見をしました
この成果は猫の摂食行動の理解を深める以外
食欲が低下した猫への新たな対処の方法等や
ペットフードの設計への応用にも繋がる事が
期待されます