「衝撃レーサー」

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【改造】





20歳の時
自動車好きの葛西君が
自慢のスポーツカーで
ドライブに行こうと誘ってきた。

ドライブは
深夜の湾岸高速で
「車の最高速度を確認したい」
そう言っていた。

以前葛西君と
深夜の湾岸高速に行き
車の最高速度を計ったら
たったの160㎞しか出なかった。

この時葛西君は
スポーツカーなのに最高速度が
想像より遥かに遅く
ガッカリしてしまってた。

しかし今回
車を改造したので
その性能を計りたいと言ってた。
(((o(*゚▽゚*)o)))

どこを改装したのか聞いてみると
「マフラーを高性能な物に変えた」
そう言ってる。
(´∀`*)ウフフ


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【リベンジ】





この話を聞いた俺は
たかがマフラー変えただけで
最高速度が上がるとは
到底思えなかった。

しかし葛西君は
ウキウキしながら話し
凄く興奮してる。
((o(*´∀`*)o))ワクワク♪

そして我々は
ファミレスで待ち合わせ
新型マフラーを試す為
湾岸高速に向かって行った。

以前のマフラーは
取り付けが悪く
走り始めると細かく揺れて
外れないか心配だった。

でも新しいマフラーに変えた時
この細かく揺れる現象も
カーショップで直したと言う。
( ´ー`)フゥー...

しかしこの程度の改造で
最高速度が上がれば
本当に奇跡としか
言いようがない。

しばらく走ってると
湾岸高速に到着し
早速新型マフラーの性能とやらを
見せてもらう事にした。


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【お祝い】





湾岸高速に入り葛西君が
どんどん車のスピードを上げて
法定速度を超えて行った。
(ФωФ)フフフ・・・

そして
これ以上速度が上がらなくなり
スピードメーターを見たら
なんと165㎞を指していた!

俺は
まさかマフラーを変えただけで
5kmも最高速度が上がるなんて
夢にも思ってなかった。

でも本当に最高速度が
5kmも上がり
奇跡が起きた気がして
ビックリしてしまった!

葛西君もスピードメータを見て
165kmも出てた事に喜び
感動してた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

我々は
この事に満足し
ファミレスでお祝う事にした。

地元の近くで高速を降りると
ほとんど自動車が走ってなく
ガラガラ状態で走りやすい。


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【事故の瞬間】





しばらく一般道を走ると
やっと1台の自動車と出会い
方向が同じなので
その自動車の後ろについて行く。

でもその自動車の走り型が変で
たまに中央分離帯をはみ出て
また車線に戻る。
(#゚ロ゚#)オヤオヤ

そのまま走ってると
中央分離帯がコンクリートの
花壇になってる道路に出た。

すると
我々の目の前を走ってた車が
中央分離帯の花壇の方に
フラフラ寄って行く。

その様子を見てた我々は
「何かヤバイな」と感じた瞬間
前の車が「ドン!」と爆音を立て
中央分離帯に乗り上げた!

そして右前輪が吹っ飛び
車が大きく斜めに傾き着地して
速度を全く落とす事なく
左方向に突進していった!

そのままその車は
民家の1階の駐車場に突っ込み
そこでようやく停止した。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ


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【事故現場】





この時深夜の静まり返った街に
「ドーン!」と言う轟音が響き
一気に地獄と化した。

我々は
すぐに路肩に車を止めて
事故った車の中の人を
助けに行った。

すると自動車の中の人は
10代くらいの若者が5人いて
全員何が起こったのか解らず
呆然としてる。

でもその姿を見て我々は
とりあえず全員無事だと解り
一安心した。
( ´ー`)フゥー...

そしてスグに
この民家に住んでた家族が
駐車場にパジャマのまま来て
「ギャー!」と悲鳴を上げた。

その後父親らしき人が
消防署に連絡し
10分もしない内に
消防車がわんさか来る。

深夜の静まり返った時の衝突音が
もの凄く大きかったせいか
回りの民家からも野次馬が
わんさか集まってきた。


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【事故処理】





その後自動車に乗ってた若者は
全員車から降ろされて
消防の人が壊れたボンネットを開け
そこに大量の消火器をかけ始める。

その間どんどん
消防車や救急車やパトカーまで来て
総車両が全部で10台位になり
光のパレード状態だった。

更に野次馬まで
ウジャウジャ集まってきて
もう完全にお祭り状態になる。

そして消防の人が
人力で自動車を道路に押し出し
レッカー車で運ぶ手はずをしてた。
ε-(・д・`;)フゥ…

事故った車がどかされた
民家の1階の駐車場を見ると
持ち主の車の前面部分が
べっこり凹んでしまってる。

その後若者は
2人救急車で運ばれ
3人がパトカーに載せられて
その場を去って行った。

きっとこのあと若者達は
壊した家の弁償をさせられ
無免許だったら逮捕だろう。
(;д;)グスン


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【その後の現場】





我々は
この後お腹が空いてたので
予定通りファミレスに行き
食事をする事にした。

しかし
最高速度が上がった嬉しさなんて
さっきの事故を目撃したせいで
完全に無くなってしまってた。

それどころか葛西君は
「次は我が身かもしれない」
そう言いだして怖がっている。
オロ((ヾ(*'д';*)ノシ))オロ

そこで励ます為に俺は
「また車を改造して
湾岸高速で最高速度を試そう」
そう言ってみた。

すると葛西君は
「もうあんな馬鹿の事なんて
絶対やらない!」と言い出し
完全に事故る事に恐怖してた。

でもこの先葛西君は
今回の事故の事なんて忘れて
車を改造しまくり今度は
レース場に行って走り始めた。

数か月後に我々が
事故が起こった民家の前を通ると
完全に1階の駐車場が立て直され
まるで新築みたいな家になってた。
(´∀`*)フフン


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