【マンモスの、お肉を食べて、暮らしたい】

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学び
 人は、危機に直面したり、痛みや葛藤を
 感じると、自分を守るための防衛反応が
 働く。これを「防衛機制」というのだが、
 13の「防衛機制」の中から、最終回の
 今日は、「退行」を取り上げて話したい。
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 「退行」とは「現在の状態よりも以前の
 状態か、もしくはより未発達な段階へと
 逆戻りすることで不安を解消し、欲求の
 充足を得ようとする無意識的な心の働き」
 である。例えば、彼女や奥さんが構って
 くれないからといって赤ちゃんのように
 振る舞うことで気を引こうとしたことの
 ある方はいないだろうか?私は……ある。
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 不安を解消し、欲求の充足を得るという
 意味では、自分の安全や生活を守るため
 に責任ある地位にいたくない、と考える
 人もいるだろう。実際は実力のある人が、
 敢えて出世コースを外れてプライベート
 を充実させる、不祥事を起こした企業の
 社長が口先だけ「責任を取って辞めます」
 と言って退任する、つまりそういうこと。
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 私は、かねがね、地球の文明はあまりに
 発達し過ぎたと思っている。それでいて、
 貧富の差は広がるばかりだし、世界中の
 至る所で愚かな殺し合いが後を絶たない。
 はるか昔、人類がマンモスの肉を食べて
 いたであろうと考えられる「はじめ人間
 ギャートルズ」の時代にはどうだったか。
 恐らく、貧富の差も、愚かな殺し合いも、
 どこにもなかったのに違いない。飲めば
 飲むほど喉が渇き、手に入れれば入れる
 ほどまた別の何かが欲しくなる。人間は
 そういうもの。それなら、最初から何も
 ない方が余計な欲望を抱かずに済む筈だ。
 苦しむ人が増える一方の世界などは発展
 しなくていい。むしろ、何一つ文明など
 ない世界へ逆戻りして、何も欲しがらず、
 みんながマンモスの肉を食べて平和且つ
 平等に暮らせたらどんなに幸せなことか。
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 夢物語ではあるが、「現在の状態よりも
 以前の状態か、もしくは、より未発達な
 段階へと逆戻りすること」は、あらゆる
 局面において不安の解消や欲求の充足に
 今後ますます必要とされることになろう。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
マンモスのお肉2.jpg

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