【「やっくん」久木弥九蔵:著 第1回】

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 今日から、今月末まで、過去のブログを
 一部修正して再掲載させていただきます。
 先ずは、初期の名作、久木弥九蔵自叙伝
 「やっくん」を全7回にてお届けします。
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 父親譲りの並外れた小柄な体格の所為か、
 母譲りの並外れて真面目な気質の所為か、
 生まれてこの方、人生ロクなことがない。
 幼稚園の頃、同じクラスの女の子に面と
 向かって「泣かしたろか?」と言われて、
 つい頷き、見事に泣かされたことがある。
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 小学校六年生の時、三年生の時の担任の
 先生の家に遊びに行こうよということに
 になったのだが、女生徒の一人が、私が
 行くのなら行かない、と言い出したため、
 中止になった。彼女がそう言った理由は
 今も不明だが、私にとっては、それより、
 憤慨した友人達に近所中を連れ回されて、
 道行く子供達に「彼のこと、どう思う?」
 と聞かれたことの方がよっぽど痛かった。
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 身長は大抵クラスで一番低かった。逆に、
 妹は大柄だったので、小柄な兄と大柄な
 妹の兄妹と近所中で言われた。一度だけ、
 自分よりも背の低い男子と同じクラスに
 なった時には、「あんたより小さい子が
 いたんやね」と、母が驚いたものだった。
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 今宵はここまで。続きは明日のブログで。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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