"GWにゆっくり考えよう"が、かえってしんどくなった話

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コラム
Aさんのこと
4月は怒涛だった。
新しいチームに異動になり、覚えることも多くて、正直ゆっくり考える余裕がなかった。

でも「GWになれば落ち着ける。そのときにじっくり考えよう」と思いながら、なんとか乗り越えてきた。

そして迎えた連休初日。
特に予定はない。
久しぶりに何もしない時間があった。

気づいたら、ベッドの上で天井を見ていた。

このままでいいのか。
あの職場、向いていないのかもしれない。
でも転職するにも、何がしたいかわからない。
もう30代だし、今さら動いても…

考えは止まらないのに、何も前に進まない。
「ゆっくりできる」はずの連休が、気づけば頭の中が一番うるさい時間になっていた。

なぜ「時間ができると不安が増す」のか

これ、Aさんだけじゃないんです。

社会福祉士・精神保健福祉士として相談を受けていると、「連休明けに調子が悪くなった」という方の多くが、
"考えすぎた連休"を過ごしていることに気づきます。

理由は2つあります。
① 「抑圧」が解けるタイミングだから
日常の忙しさは、ある意味で"考えないための装置"でもあります。
仕事・タスク・人間関係…次々とこなしていれば、自分の深いところにある不安や迷いは後回しにできる。

でも、時間ができた瞬間——その蓋が外れます。
溜まっていたものが、一気に浮かび上がってくる。

「なんか急に不安になった」のではなく、ずっとそこにあったものが、やっと顔を出しただけなんです。

② 「考える」と「悩む」が混ざってしまうから
時間があるとき、私たちはついやりがちなことがあります。
同じところをぐるぐると回り続けること。

「転職すべきか」→「でも失敗したら」→「でもこのままでも」→「やっぱり転職すべきか」

これは「考えている」ように見えて、実は同じ感情の中を泳いでいるだけです。

情報が増えないまま、不安だけが育っていく。
これが、時間があるほど消耗してしまうメカニズムです。


Aさんに転換点が訪れたこと

連休3日目、Aさんはメッセージで相談してくれました。
最初は「うまく言葉にできない」と言っていました。

それでも、ぽつぽつと書き出してくれた。
「異動してから、なんか違うと感じている」
「でも何が違うのか、自分でもわからない」
「転職したいのか、休みたいのか、それさえもわからない」

一緒に整理していくうちに、少しずつ輪郭が見えてきました。

転職したいのではなかった。
「誰にも話せていない」という孤独感が、一番しんどかった。

頭の中だけで考え続けていたから、「転職」「キャリア」「将来」という大きな言葉に飲み込まれていた。
でも話してみると——辛さはもっと手前にありました。

「話す」ことで初めて、自分が何に困っているかが見えてくる。
これは、何度相談の場に立っても感じることです。


GW中に試してほしい、3つのこと

難しいことはしなくていいです。

① まず「書く」
頭の中にあるものを、スマホのメモでいいので吐き出してみてください。
うまく書こうとしなくていい。
「なんかしんどい」「〇〇がもやもやする」——それだけでいい。
書くことで、「感情」と「事実」が少し分かれてきます。

② 次に「話す」
書いたものを、誰かに話してみる。
友人でも、家族でも。
でも「キャリアのこと」「仕事のこと」は、近しい人に話しにくいこともありますよね。
そういうときは、専門家に話すという選択肢があります。
整理されていなくても大丈夫です。
むしろ、整理されていない状態から一緒に紐解くのが私の仕事です。

③ 「答えを出そうとすること」から距離を置く
GW中に「結論を出さなきゃ」と思わなくていいです。
連休は、答えを出す場所じゃなくて「今の自分を知る時間」にするだけで十分です。
それだけで、連休明けの足元が少し変わります。


もしひとりで抱えていたら

頭の中がうるさくなっているとき。
考えすぎて、かえって疲れているとき。
話すだけでいいです。

まとまっていなくても、言葉にならなくても。
キャリアのこと、気持ちのこと、どちらからでも。
メッセージでも、電話でも、話しやすい方法で受け取ります。


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