もし明日、この人が「辞めます」と言ってきたら
事務室で個別支援計画と向き合うサビ管の姿は、福祉の現場にいる方なら、見慣れた光景だと思います。
そのサビ管が、何かのきっかけで現場を離れることになったら、その想像が、経営者の頭をふとよぎることがあるはずです。
私自身も、自分の事業所を立ち上げた頃、何度もこの気持ちを抱えていました。
私は障害者グループホームを運営しながら、自分自身も現役のサビ管として同じ現場に立っています。
経営者の側から書類を眺めていた時期もあれば、いまは自分が机に向かって計画書を組み立てる側にもいます。
同じ書類を両方の側から見てきた経験から、感じていることがあります。
グループホームを始めた頃のこと
もともと、サプリメントの通信販売から始めて、訪問リハビリマッサージ、そして障害者グループホームと事業を広げてきました。
グループホームを立ち上げたとき、自分の中で決めていたことがありました。
「もしサビ管さんが抜けるような事態になっても、最後は自分がサビ管として現場に入れる」——その抑えだけは必ず用意しておこう、ということです。
これは、グループホーム事業を始める前から、経営の側で決めていた判断でした。
ただし、サビ管として実際に入るには、制度上、一定の実務経験が必要です。だから私は、立ち上げの当初から、代表でありながら現場職員として勤務を始めました。経験年数を積むためでした。
実際、開設から1年ほど経った頃、お願いしていたサビ管さんから「勤務を少し減らしたい」という相談をいただきました。
私自身がまだ実務経験の年数に届いていなかった。基礎的な資格はあっても、必要な年数が積みきれていない以上、すぐに代わって入ることはできません。「代わってあげられない立場」のまま、しばらくこの時期を過ごしました。
このときに実感したのは、サビ管という立場は、想像以上に手薄になりやすい、ということでした。
同じ書類を、両方の側から見てきて
その後、必要な実務経験を満たしてからは、私自身もサビ管として同じ書類に向き合うようになりました。
経営者の側から眺めていた頃の私には、「机に向かって何時間か書類を書いている」という事実までしか見えていませんでした。
実際にその机に座ってみてはじめて、その時間の中でどれだけのことをしているのかが、自分の感覚として分かるようになりました。
利用者さんの計画書を組み立てるとき、その方の顔を思い出しながら、ご家族との会話の中身を一つずつ拾い直して、言葉を選んでいきます。
何人ぶんかをまとめて仕上げなければならないときもあります。そういうときは、気がつくと遅い時間になっていることがありました。
計画書を整えていく作業の中で、いちばん繊細で時間がかかるのは——ご本人の希望や気持ちを、ご本人ご自身が「ああ、そうそう、これが言いたかった」と感じられる言葉にしていくところだと思っています。
これは日々の支援のなかで利用者さんの様子を見て、ご家族の一言の重みを感じて、ご本人の目線に立とうと繰り返していくうちに、少しずつ養われていくものです。
その作業を続けながら、経営者としてはやはり思うわけです。この消耗は、どこから軽くできるのか、と。
人を増やせるなら増やしたいところです。ただ、サビ管はすぐに見つかる人材ではありません。
基礎となる資格や研修、実務経験の要件があって、求人を出してもなかなか応募が来ない。仮に来ても、その方が現場に入ってご本人との関係を作り直すまでに、また時間がかかります。
個別支援計画を作成できるのは、制度上、サビ管本人だけです。
他のスタッフにお願いすることもできません。
結局のところ、今いるサビ管の負担を、今のリソースの中でどう軽くするか。多くの事業所で共通している問いだと思います。
書類作業の負担を、二つに分けて考える
この問いを持ったまま、自分もサビ管として書類と向き合い続けているうちに、少しずつ見えてきたことがありました。
個別支援計画づくりにかかる時間を分解してみると、大まかに二つに分かれます。
一つは、ご本人と向き合う時間。
アセスメント、モニタリング、日々の観察、ご家族との調整、ご本人への説明と同意。
ここはサビ管にしかできない仕事で、減らすこと自体が目的ではありません。むしろ、ここに使える時間が増えることが、結果として計画書に返ってきます。
もう一つは、集めた情報を文章の形に立ち上げていく時間。
アセスメントやモニタリングで整理した情報、日々の支援の中で拾った気づきを、計画書の構成に沿ってゼロから組み立てていく。
利用者さんごとに状況が違うので、同じ言葉をそのまま使い回すこともできません。実際には、日々の作業の中でいちばんエネルギーを使うのがここでもあります。
この後半部分だけを、少しだけAIに預けられないか。それが、ツールづくりを考え始めたきっかけでした。
自分の事業所でやってみたこと
計画書づくりの入り口にあたる、構成に沿ってゼロから文章を組み立てていく部分だけを、AIに預けてみることにしました。
自分の事業所で使おうと思い設計・構築したのが、『サビ管の右腕くん』というツールです。
アセスメントやモニタリングの要点、現場での気づきを入れると、計画書の構成に沿った叩き台が返ってきます。あくまで叩き台です。
サビ管はそれを見ながら、
「この利用者さんならこの言い回しのほうが合う」
「ここはご本人の言い方をそのまま残したい」
と手を入れていきます。
ご本人の目線に立ちながら言葉を磨き込んでいく作業は、これまでと変わりません。
使うようになってから、書類作業の時間の使い方が変わりました。
以前は、新しい計画を立てるときは、最初の一文をどう始めるかで何分も止まってしまうことがありました。
いまは、叩き台を見ながら「この方の言い方ならここをこう変えたい」と手を入れていく流れになっています。
頭を使う場所が変わった、という感覚です。
ゼロから文章を組み立てるところに使っていた時間が短くなったぶん、利用者さんの顔を思い浮かべながら言葉を選び直すところに、ちゃんと時間を回せるようになりました。
制度面でも、業務効率化やICT活用、生産性向上への関心は高まっています。
今のうちから書類業務の見直しを進めておくことは、事業所運営の備えにもなります。
実際の操作デモ
文章だけではイメージしづらいと思うので、実際にどのように使うのかを動画でご覧ください。
※デモでは架空の事例を使用しています。
※AIが出力する内容は完成版ではなく、サビ管が確認・修正するための「たたき台」です。
※実際の運用では、個人が特定される情報や機微な情報の入力には十分注意し、各事業所の個人情報保護ルールに従ってください。
【ChatGPT版】
【Gemini版】
実際にいただいたお声
お届けした方から、次のようなお声をいただいています。
「早急な対応、大変助かりました。ありがとうございます!」
「安かったですし、中身もとても良かったです」
「同じサビ管として内容などもわかっていただいていたので、お願いして良かったです。これで個別計画書も早く進みそうです。」
「個別支援計画で困っているサビ管に教えたいくらい良かったです。」
※ココナラでいただいた評価より一部抜粋しています。
ご案内
今回ご紹介した『サビ管の右腕くん』は、サービスページにて詳細をご案内しています。
現役サビ管の視点で作り上げた、現場で迷わず使える導入ガイドとセットでお届けします。
▼『サビ管の右腕くん』 詳細はこちらから
最後に
「うちのサビ管、大丈夫だろうか」と一瞬でも頭をよぎったことがあるなら、その感覚は、何かを感じ取っているのだと思います。
書類作業の負担は、外からはとても見えにくいものです。
机に向かっている時間は見えていても、その時間の中でどれだけのことをしているかは、本人にしか分かりません。
経営の側から眺めていた頃の私自身も、自分が書類を作る側に回ってはじめて分かったことがたくさんあります。
気づかれにくいまま重くなっていく前に、事業所の側から先に動けることはないか。これは私自身、ずっと考え続けているテーマです。
その問いに、答えを出していける事業所が、一つでも増えていけば、と思っています。