古傷と生きる

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コラム
今日は台風1号の影響で関東は朝から雨もようです。
こんな日は古傷が痛む方も多いのではないでしょうか。
頭、肩、腰、足…、ほんとうにじくじくと辛いものです。

わたしの古傷は心にあります。

仕事や家庭での圧力に負けて数年前に鬱を患い休職となりました。
ベッドから起き上がれなくなり何もできませんでした。
ずいぶんと自分に無理をさせてきたのだと思います。

ご存知の方もいらっしゃるでしょうが鬱は完全に治りにくい病です。
ふとしたきっかけでぶり返したり、
病の原因になったことに触れて気持ちが重くなったりします。
痛みを消そうとすると、その負担で気持ちはさらに落ち込んでいきます。

そんな私でも、復職と離婚をへて、
明るく前向きに病とむきあえるようになりました。

この病の時には大きな決断をしてはいけない、といいます。
気持ちが不安定ですからそのとおりです。
でも、私の病の原因は、
多忙でストレスの大きな管理職という仕事と、
冷え切って居心地の悪い家庭にありました。

病を抱えて復職し管理職は辞退しました。
仕事は専門的で研究や分析が中心となりました。
花形の稼ぎ頭である部門からの移動でしたので給料は半分に減りました。
でも、毎日会社にいくのが楽しくなりました。

減った収入をおぎなうための協力が家族から得られませんでしたので、
自宅は売却しました。
そして家庭の空気はさらに冷たくなり、離婚しました。

出世も家庭も財産も失いましたが、
代わりに穏やかで暖かい毎日を手に入れました。

こんな雨の日は、胸のおくが痛み
辛かった日々が現実であったことを思い出させてくれます。
以前はそれを忘れようとしました。
でも、いまはちがいます。

傷も、痛みも、思い出も、大切な人生の一部。
辛い時は無理をせず、胸をさすりながら、
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と自分に言いきかせます。
そうすると、不思議と気持ちはおちついて楽になります。

いまの仕事に感謝。
その日が無事に終わることに感謝。

あの、辛かった仕事の日々で得られたスキルはとても大きなものでした。
あの、苦しんだ離婚で得られた経験もえがたいものでした。
これを苦しみのままとせず、自分の糧として、みなさまのお役に立てれば
さらに人生は充実していくと感じています。

古傷のある私ですが、どうかよろしくお願いいたします。
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