会社は、従業員を雇い入れる際、労働条件を通知しなければなりません。(労働基準法第15条)
具体的には、
〇 労働契約の期間(有期の場合は、更新する場合の基準も)
〇 就業の場所・従事すべき業務
〇 始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無
〇 休憩、休日・休暇、交代制勤務の場合は就業時転換に関する事項
〇 賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締め切り・支払いの時期、昇給に関する事項
〇 退職に関する事項(解雇事由を含む)
は、必ず明示しなければならないほか、短時間労働者や有期契約労働者を雇い入れる場合(契約更新を含む)、
〇 昇給の有無
〇 退職手当の有無
〇 賞与の有無
〇 雇用管理に関する相談窓口
も通知しなければなりません。
そして今回、令和8年10月からは、
「通常の労働者(無期雇用フルタイム正社員)との待遇の相違の内容およびその理由、待遇の決定にあたって考慮した事項について、会社に説明を求めることができる。」
が、通知項目に追加されます。
会社は、いわゆる正社員や短時間労働者、有期契約労働者という括りのみをもって、賃金や福利厚生など、あらゆる待遇で不合理な待遇差を設けてはならないことになっています。
具体的には、
〇 職務内容(業務の内容や責任の程度)
〇 職務内容・配置の変更範囲(人材活用の仕組み。例えば昇進や昇格、転勤・異動など)
が同じであれば、差別的取り扱いが禁止されます。(均等な待遇)
また、同じでなくても、職務の成果や経験、能力などを考慮し、バランスある待遇が求められます。(均衡な待遇)
今回、正社員との待遇差に関して会社に説明を求めることができる、旨が通知項目に追加される事により、会社としてこれまで以上に、短時間労働者や有期契約労働者(例えばパートアルバイトや契約社員など)の方々を、どういった待遇で雇用するのか、そして何より、会社内でどういった役割を担っていただくために雇用するのか(例えば正社員の補助やサポート、単純作業を主に担って頂くのか、それとも正社員と同等の職務を担って頂くのか)、これまで以上に慎重な検討が求められてくるのではないでしょうか。