絞り込み条件を変更する
検索条件を絞り込む
有料ブログの投稿方法はこちら

すべてのカテゴリ

3 件中 1 - 3 件表示
カバー画像

羽織を道中着に仕立て直せますか?

 道中着の仕立て方は、何通りかあるので、その都度、反物と寸法とお客様の希望を聞いて仕立てることになるが、特に希望がない場合は、一定の縫い方がある。が、これも、習ったところによるので、一つのやり方しかない、というわけにはいかない。 さてさて。 道中着の寸法は、道中衿は基本は幅3寸固定だし、羽織につくマチがつかず、コートの立て衿がつかないため、どう頑張っても寸法が足りないのである。前幅によって、裾で衿幅が4寸ぐらいまで広げられる可能性はある。 後ろ幅は着物と同寸、あるいは、肩幅までは広げてok。前幅は着物+1寸。それに道中衿の3寸が重なってくるので、着物の総身幅を足した寸法とほぼ同寸になる。 羽織やコートを総称して上衣、あるいは上着と言ったりするが、それは、前落とし、という、前身頃の衿の着く側を幅2寸5分から2寸7分ほどで切り落としてしまう部分がある。 道中着にもこれは共通であるが、道中着に関してのみ、前落としを落とさなくても良い仕立てがある。この場合、残布が多いことが条件で、前落としがない分、袖口を残布で取ることになる。 残布がない場合は、1尺5寸以上幅1寸5分以上あれば、斜めに前落としをして、幅を整え袖口に持ってくる。 前落としは、あってもなくても良い。あれば、前幅がちょっと狭くなるが袖口が取れるので総尺は短くて済む。なければ、前幅は余裕をもって出来るし、袖口も残布からとることになるが、残った布は鉤型に変形したものになるから、有効活用がしにくい。 つまり、ちょっと、前幅が狭くはなるが羽織を道中着に仕立て直すこともできるのだ。そこが道中着の良いところ、前身頃を打ち合わせてひもで縛
0
カバー画像

羽織ものの身幅

 長着、つまり、帯をつけた和装の上から羽織る上着の後ろ幅は、着物と同寸。 前幅は、羽織であれば着物-2寸。コートなら、着物-1寸5分。 道中着(衽の付かない道中着衿のコート)は、幅いっぱい。 羽織は、前を打ち合わせないので、首の幅まっすぐに衿が下りてくるのが美しいと思います。が、帯などで押されて多少は開きます。この開き具合を止めるのが羽織紐です。羽織であまりよろしくないのは、前幅が広すぎて羽織紐がだるんと必要以上にたわむことと、裾で左右の衿が重なり合うような事態が起こること。 立衿がつかないので、多少の身幅が合わないことはごまかしやすい。マチが付くので、帯のふくらみ分はほぼ、マチが吸収してくれる。普段着はほぼ、お太鼓で締めるので、後ろ幅を広げるのはあまり考えなくても良いというのが昔の考え方であり、ワタクシの持論。 今の寸法は、後ろ幅をマチ上で広げ、マチで身幅を広げ、前幅を着物から1寸5分しか引かない。身幅、マシマシに広げているけど、これで、うまく着られているのか、ちょっと謎。 コートは、たて衿が付いてスナップで止める分、身幅のごまかしがききにくい。マチがつかない分は、たて衿と身幅を羽織より5分広げることで体を筒状に覆うようになっている。 前幅をきちんと止めて帯を完全に隠すことと、縫い目を割って全体をフラットに仕立てる。 道中着は、基本はたて衿がつかないので、身幅をいっぱいいっぱいに取らないと、前の重なりがなくなるが、紐でいかようにも調節できるのと道中着衿は3寸幅があるので、これが立衿の代わりになる。(令和4年 5月)男物の羽織の身丈 羽織の身丈は、長羽織がトレンドのようだ。が、
0
カバー画像

コートを羽織に仕立て直せますか?

 無理です。 所によって、直せるとおっしゃっている方もいらっしゃいますが、基本的にほとんどの場合、無理です。 まず、羽織には一幅の続きで身丈×2+衿先の縫込み×2+前下がり×2+詰まり代が必要です。すでにコートとなっているものは、それだけの長い生地はありません。 継いでもいいよ。 と言われても、たて衿は身丈-4寸で裁ち切ってますし、普通一般には、もっと短い生地しかありません。 半幅にして3か所以上を継いで、さらに、衿心を金巾でとったとしたら、出来るかもしれません。が、その場合、袖口布が取れません。 袖口布は、小さいパーツのように思いますが、幅2寸、長さ(袖口+1寸)×2が必要です。普通は袖口6寸なので1尺5寸が最低必要です。幅はいいとしても、1尺5寸の長さは残っていません。 これも継いでいいよ。って言われても残ってるのは、小襟です。小襟は、最低2寸の幅の1尺の長さが一つ、5寸ぐらいの幅2寸が二つ。これでは継げません。 また、コートと羽織では、前下がり分羽織のほうが長く必要ですので、コートの身丈が短い場合、かなり短い羽織になります。 当然ですが、前落としが落ちているので、肩山が決まっています。これを、着物であれば、多少のことは移動も可能ですが、コート、羽織類は、動かすことができません。ギリギリ、前身頃のほうを長くすることはできますが、柄がある場合、その位置が上下してアンバランスになります。 また、羽織にはマチが付きます。上記の理由で、この分が、すでにありません。完全、別布になります。  実際は、そのものを見てみないとはっきりとは言えませんが、裏を新しくする、衿はいたるところに接ぎ
0
3 件中 1 - 3
有料ブログの投稿方法はこちら