【ロールプレイで大失敗! 認知の歪み①】
メンタルヘルス不調の人が悪循環に陥る
ネガティブな思考の癖にアプローチする
認知再構成法とは、過度にネガティブな
気分・感情や不適応的行動と結びついた
認知(自動的な思考やイメージ)を同定
して様々な視点からその認知を検討する
ことによって代わりとなる新たな認知を
自分で再構成するための技法なのである。
認知の構造としては、ある特定の場面に
おいて、瞬間的にオートマチックに頭に
浮かぶ考えやイメージ(自動思考)には、
妥当なものと「妥当でないもの、或いは、
部分的にしか妥当ではないもの(否定的
自動思考=認知の歪み)」があるもので、
この「認知の歪み」について話をしたい。
第1回目の今日は、「全か無か思考」を。
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「全か無か思考」とは、状況を連続対で
なく、たった2つの極端なカテゴリーで
捉えることである。これはストレス状態
に陥り易い固定化した考え方で、物事を
「白か黒か」の両極端で見てしまう思考
パターンだ。勉強や仕事に例えて言えば、
「完全にできた」「完全に失敗した」の
二つの見方しかない、ということになる。
お恥ずかしい話、今の私が正にその状態。
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過日、私は、自殺防止支援電話相談員の
一次試験(ロールプレイ)に参加をした。
審査対象となるポイントの一つに「適切
な箇所で『死の問い』をしたか」という
項目がある。「死の問い」とは、会話の
中の相談者の言葉から希死念慮を察知し、
「死にたいという気持ちがありますか?」
等とストレ
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