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「出せてしまう」時代に、本当に出していいのか 素人Kindle出版が静かに壊しているもの

「自分の本を出してみたい」 そう思ったことがある人は、決して少なくないはずです。 そして今、その願いは、驚くほど簡単に叶います。 Kindleを使えば、出版社に認められなくても、自分の名前で本を出すことができます。 企画書も審査も不要。極端に言えば、今日書いた原稿を明日出版することすら可能です。 この自由さは、素晴らしいことです。 しかし同時に、私は強い危機感を抱いています。 なぜなら、「出せてしまう」という事実が、出版の本質を見失わせているからです。 底なし沼のように広がる「読者不在の本」 我流でKindle出版を目指す人の多くが、知らず知らずのうちに陥っている“底なし沼”があります。 それは、 読者の目線が完全に抜け落ちたまま原稿を書いてしまうことです。 本人は一生懸命書いています。 むしろ、強い思いを込めて書いています。 しかし、その思いの強さと「読まれるかどうか」は、まったく別の問題です。 出版とは、「書きたいことを書く行為」ではありません。 「読まれたい人が、読みたいと思うものを書く行為」です。 ここを取り違えた瞬間、その本は読者に届かなくなります。 なぜ素人の文章は読みにくくなるのか 私はこれまで30年以上、300冊以上の書籍編集に関わってきました。 その経験から断言できます。 我流で書かれた原稿の9割以上は、読者にとって読みづらい構造になっています。 例えば、こんな文章です。 ・二つの内容を一つの文で説明してしまう ・「これ」「それ」といった指示語が何を指しているか分からない ・書き手の頭の中ではつながっているが、読者の頭の中ではつながらない 書き手は、自分の考え
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ずっと残る作家とそうでない作家の違いを教えてくれた昨日の総選挙

「どうせ変わらない」と思ってしまう朝に 正直に言えば、少し疲れていたのかもしれません。 ニュースを見ても、SNSを見ても、誰かが誰かを批判し、怒り、断言し、断罪する。 「結局、何を信じればいいのか分からない」 「どこを見ても、安心できる言葉がない」 そんな感覚を抱いている人は、きっと私だけではないと思います。 昨日、2026年2月8日。 衆議院議員選挙が行われました。 東京都心では雪が降っていました。 その雪の中、私の近所の投票所には、驚くほど多くの人が並んでいました。 寒さの中で静かに順番を待つ人たちの背中を見ながら、私はふと考えました。 人は何に期待して、この一票を投じるのだろう、と。 「何を壊すか」ではなく、「何を作るか」を語る言葉 今回の選挙で、自民党は歴史的な圧勝を収めました。 過半数を大きく超え、法案は衆議院で再可決すれば成立するという状況です。 政治的な評価は人それぞれあるでしょう。 ただ、私が印象的だったのは、高市早苗自民党総裁の演説の内容でした。 正直なところ、選挙前に持っていた印象が変わりました。 それは、他党の批判ではなく、 「この国をどうしたいのか」 という未来の話に終始していたことです。 もちろん、それがすべて正しいとは限りません。 しかし、少なくともそこには、誰かを否定する言葉ではなく、 「これから」を語る言葉がありました。 そのとき私は、真っ暗な日本の空に、 ほんの少しだけ光が差し込んだような気がしたのです。 私がずっと惹かれてきた「静かな著者」たち 振り返ると、私が好んで読んできた本の多くは、同じ特徴を持っていました。 それは、 「こうすれば、明
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少し変わったChatGPTの使い方をしてみました

きっかけは、Facebookで見かけた“危うい広告” 最近Facebookを見ていると、 「Kindle出版で見込み客リストを大量に獲得できます」 「広告費ゼロでできます」 ──そんな広告を本当によく見かけます。 一時は減っていたのですが、生成AIが普及したことで、また増えてきたように感じます。 率直に言って、こうした広告を出している人たちの多くは、出版のことをまったく知りません。 出版社に勤務したことも、編集や販売の経験もない。 「AIを使えば簡単に本が書ける」と思い込んでいるだけなのです。 私は出版の世界に30年以上身を置いてきました。 だからこそ、そうした広告を見るたびに「これは危ないな」と感じます。 ChatGPTに「業者の実態」を徹底的に調べてもらった とはいえ、私の主観だけでは公平ではないと思い、 今回はChatGPTに徹底的に調べてもらうという、少し変わった使い方をしてみました。 その結果は、やはり予想どおり。 誇大広告とまではいかないものの、 根拠となるデータが曖昧だったり、 「なぜその結果が出せるのか」という具体的なプロセスがまったく示されていなかったり。 中には、「Kindle本一冊で1800人の見込み客を獲得」と謳っているものまでありました。 でも、冷静に考えてください。 1800人ものリストを広告で集めようと思えば、数十万円では済まない費用がかかります。 ましてや中身の薄い本で、そんなに多くの人が集まるはずがありません。 本は「信頼」をつくるメディア 本というのは、紙でも電子でも、読者の信頼を得るためのメディアです。 きちんとした内容を伴い、読者の心をつ
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