アニーリングと変分法2
前回はアニーリングのイメージを説明して終わりました。要約すると、アニーリングは一番深い谷を見つけるための方法論ということでしたね。今回は谷の底を目指す方法論である変分法についてまずはお話しようと思います。こちらもどこか山岳地帯を想像するのが早いかもしれません。今、私達は山の上から目の前の谷底を眺めている状態で、その谷の一番深い所へ最も早く到達できる経路を探しているとします。どうやって移動すればよいでしょう?オイラーやラグランジュは以下のように述べました。「かかった時間を経路の関数と見て、微分して0になるものを探せばいい。」この経路を調和写像と呼び、調和写像が満たす微分方程式をオイラー=ラグランジュ方程式と呼びます。 これは Δf = 0 という形をしています。ちなみに、今の話は石鹸膜のようなものにも適用することが出来ます。曲面のひずみエネルギーを曲面の関数を見て微分を考えるのです。一応、オイラー=ラグランジュ方程式の簡単な例も挙げておきましょう。どこまでも続く平らな大草原を一定のリズムでのんびり歩くことを考えてみてください。この時のオイラー=ラグランジュ方程式はf''(x) = 0という式であり、これは直線を表しています。実際、障害物の無い場所なら真っ直ぐ目的地へ向かうのが一番早いですよね。ここまでお話しした上で、次に出てくるのがEells-Sampsonの定理です。「ある条件の下で ∂u/∂t = Δu の解 u(x,t) を考えると u(x,∞) は調和写像。」これも上の例に対応するものを考えると∂u/∂t = u''ということになり、いわゆる拡散方程式の特別な場合である熱
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